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FOSTER alliance program進捗も

<ヘッドフォン祭>フォスターの自作コンテスト詳細発表、プロ/アマ問わず“非一般向け”ドライバーでDIY

公開日 2019/04/27 13:54 編集部:押野 由宇
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フォスター電機は、同社が提唱するアライアンス「FOSTER Alliance Program」の状況や、同取り組みの一環として行われる「自作コンテスト」について、本日4月27日に「春のヘッドフォン祭2019」会場にて発表した。


FOSTER alliance programは、フォスター電機とパートナー企業の間で製品開発エコシステムを構築することを目的としたもので、新しい製品開発や技術の実現に向け、フォスター電機は開発用サンプルや技術資料などの提供を行い、パートナー企業はサンプル試作品や製品レポートなどを提供する。

2018年10月の立ち上げ時には、FitEar、くみたてLab、カナルワークスの3社が参加。現在はNOBLE AUDIOやCAMPFIRE AUDIOなど、国内外14社が参加するに至っている。

現在、国内外14社のメーカーが参加。写真はその一部となる

アライアンスプログラムからまだ製品化を実現した例はないが、「近い将来、製品を届けられるように取り組んでいきたい」とフォスター電機の河合英俊氏はコメント。

試作はすでに進められており、くみたてLabはハイブリッドイヤーモニター「KL-Proto ver1.0.0 universal fit」、「KL-Proto ver2.0.0 universal fit」を用意し、Ver1.0.0はフォスター電機のブース、Ver2.0.0はくみたてLabのブースに展示が行われている。またFitEarは、アライアンスでラインナップされる提供ドライバーで最も小型の6mmドライバーを搭載したモデルを試作している。こちらもフォスター電機ブースにて展示中だ。

FitEarの「MT006B」ドライバーを使用した試作モデル

「KL-Proto ver1.0.0 universal fit」

アライアンスへの参加はイヤホン、ヘッドホン開発に取り組む企業だけではない。一例として、周囲の騒音を低減して、前方の相手の声を聞き取りやすくする聴覚サポートデバイス「able」を開発するfreecle社が挙げられた。

freecle「able」

提供する開発用サンプルのドライバーユニット5機種については、「ようやく量産用に販売する目処がついた」とのことで、より多くの企業が活用できるよう、最低発注量は250個以下に設定される。企業向けに販売が行われる一方で、アライアンスに参加するパートナー企業へのメリットとして、技術情報の提供や共同プロモーションを引き続き行うほか、高能率・広帯域・低歪であり、かつ実装自由度が高いことを特徴とする8mm径ドライバー「MT008B」の開発サンプルをパートナー限定でラインナップに追加することが発表された。

新たに「MT008B」を開発用サンプルとして用意する

そして、FOSTER alliance programは「BtoBを前提として始まった取り組み」としながらも、「BtoBの枠を超えたパートナー関係の締結にはまだ届いていないのが現実。しかし、なんとかドライバーを体験していただく機会を提供したいとの思いから、今回この自作コンテストを実施することができた」と、今回のコンテストの開催への思いが語られた。

自作コンテストはFOSTER alliance programとフジヤエービックが共同で実施するもの。一般向けには販売されていない高音質ドライバーをコンテスト用のみに限定販売し、それを用いてイヤホン・ヘッドホンを自作、コンテストを行う。

コンテストの出展作品の募集は4月27日から10月4日まで。選考は10月7日から実施され、「秋のヘッドフォン祭」2日目となる11月2日に結果が発表される。応募資格はプロ/アマ/個人/団体を問わず、ニックネームなど匿名での参加も可能だ。

応募要件は指定ドライバー2種類のいずれかを使うことで、BAドライバーや他社ドライバーとの組み合わせ絵も可能。ケーブル、ヘッドバンドなどの機構については問わない。

参加の流れとしては、まずイヤホン用ドライバー「MT009B」もしくはヘッドホン用ドライバー「MT040A」をフジヤエービックで購入。そしてWebフォームからエントリーすると、ユーザーフォーラムの案内が届く。あとは実際に自作して、作品を発送するというものだ。ドライバーを購入前にユーザーフォーラムに参加することもできる。

ヘッドホン用ドライバー「MT040A」(写真下)

コンテストに参加すると、インピーダンスなど電気的特性や、カプラー特性などの音響特性、ドライバーを組み込む側の外形3Dデータといったドライバー図面、筐体側面図、シュミレーション、簡易アプリケーションノートなどがデータとして提供される。

自作に役立つデータが提供される

発表会場は、フォスター電機の担当者によりドライバー・ヘッドホン座学なども行われ、熱心に耳を傾ける来場者で満席となっていた。

さて、イベント2日めの明日28日には、特売コーナーの製品がすべて5%オフになる「ファイルウェブ割」が実施される。ファイルウェブの「春のヘッドフォン祭2019」関連記事を(この記事含む)表示したスマホを、フジヤエービックの販売スタッフに見せるだけで割引が適用されるので、ぜひご活用を。

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