片耳使用のモードを搭載
Jaybird、ブランド最小・最軽量の完全ワイヤレスイヤホン「VISTA」。再生時間を向上、独自の防汗設計も
ロジクールは、同社が展開するランナー向けイヤホンブランドJaybirdの完全ワイヤレスイヤホン「VISTA」を発表。3カラーを展開し、BLACK(ブラック)を8月8日、NIMBUS GRAY(グレー)を8月22日、MINERAL BLUE(ミネラルブルー)を10月25日より、JaybirdオンラインストアおよびAmzonにて発売する。価格はオープンだが、直販サイトでは23,880円(税抜)にて販売される。>レビュー記事はこちら<
ブランド史上、最小かつ最軽量のコンパクト設計を実現した完全ワイヤレスイヤホン。質量は6gで、従来モデル「RUN XT」の快適な装着感と防汗・防水性を踏襲したとする。
左右のイヤホンを単独で使用できる「シングルイヤホンモード」を搭載。ランニング中でも片耳で周囲の環境音を確かめられるよう配慮した。また適度な弾力性を持つ、イヤーフィンとイヤーチップが一体となったイヤージェルを3サイズ付属しており、耳に合わせたものを装着することで、安定した装着感を実現する。
VISTAのイヤージェルは新素材を採用。イヤホン全体を覆うため、耳に触れる部分はイヤージェルのみとなり、プラスチックの硬い部分は触れないような設計としたことで高いフィット感を得られるという。
防水性能はIPX7等級に準拠。これはイヤホンを水洗いしても問題ない水準であり、さらに塩分や油分を含む汗にも強いよう、Jaybird独自の設計がなされている。また同社がEARTH-PROOF(アースプルーフ)と称する耐衝撃性も担保。物をラフに扱うことの多いスポーツシーンで、落としたり踏んでしまったりした場合でも耐えられるよう衝撃に強い設計となっている。
バッテリー寿命はRUN XTから1.5倍延長し、イヤホン本体で6時間、充電ケースで10時間に対応。シングルイヤホンモードとの併用で、最大32時間の再生が行えるほか、5分の充電で1時間の再生も可能だ。USB-Cを採用した充電ケースも、小型かつ薄型化を実現。イヤホン収納部はマグネット内蔵で落下を防止、また蓋の部分もマグネット式となっており、カバンの中で勝手に開くことも少ないとアピールする。
ユニットにはその性能を進化させた6mm径のドライバーを搭載し、より正確でクリアな音が表現できるようになったとする。加えて「Jaybirdアプリ」との連携によるイコライザー設定により、低音やボーカルを強調するといったチューニングが行える。
Bluetoothは5.0をサポートし、プロファイルはHandsfree/Headset/A2DP/AVCRP/SPPに、コーデックはSBCに対応。周波数特性は20Hz〜20kHzで、インピーダンスは23Ω±15%(1kHz時)。
なお、VISTAの発売を記念して、8月1日から8月31日まで、Amazonで使用できる10%オフクーポンがもらえるキャンペーン「Jaybird RUN With VISTA 情熱をもって走れ」が実施される。
本日、ロジクールはVISTAの製品発表会を実施。ランナーの川内鮮輝選手、辻 麻結子選手を招いてのトークセッションも行われた。
Jaybird製品担当の黄佑仁氏は、VISTAの名前の由来として「音楽を聴くことも、走ることも限界なく続けられる、というような意味合いを込めている」と説明。本機は上述の通り片側のみ使うこともでき、「左右をスイッチしながら使えば最大32時間まで連続で使うことができる。この再生時間であればどんなレースや練習でも、ほとんどのシーンで対応できると思う」と語った。
またVISTAでは、同社が協力メーカーと共同開発したという独自のチップセット「JBS1 ワイヤレステクノロジー」を搭載。詳細は非公開とのことだが、旧製品では右側イヤホンをマスターとしていたが、本技術ではケースから先に取り出した方のイヤホンに主として伝送し、もう一方はその伝送情報を自ら受け取るような形で接続するとのこと。これにより接続の安定性を向上、消費電力や映像視聴時の遅延などを抑えたという。
なお、両方使っている時に片方をケースにしまうと、自動的に使い続けている方に主伝送をスイッチするので、途切れなく音楽を聴き続けられる。また片側だけ使用する際にも両chの情報を伝送するとしている。
搭載するドライバーは「TARAH PRO」で採用したものと同様。6mm径というサイズはJaybirdの全ラインナップで採用されており、従来は複数パーツを繋げて一つのドライバーとしていたが、一体成型としてパーツごとの繋ぎ目を無くすことで、歪みのない高音質を実現したという。
アプリはこれまで同様、音質やボタン操作のカスタマイズや、ファームウェアアップデートなどの機能を装備。チューニング設定では多彩なプリセットも用意されるほか、聴力検査のように聞こえ方を6つの帯域に分けて設定することでユーザーの耳に最適化する「パーソナルEQ」も提供している。
「フィット感=形だけでなく、音もフィットさせるというコンセプト」のもと、調整後の設定はイヤホン本体に登録されるため、接続デバイスを変えてもそのまま好みの音質で音楽を聴くことができる仕様だ。
外音取り込み機能はなく、ノイズキャンセリング機能も非搭載となる。黄氏は後者について、「もともと外のノイズが入らないよう、密閉性を高めるモノづくりをしている」と説明。限りなく密閉性を高めた作りながらも、通話用マイクを内蔵し、マイク性能のクオリティも担保しているという。
3色あるカラーについては、ブランドとしてもアウトドアらしさを求められることも多く、ランニング業界でどういったカラーが好まれるかを考慮して選定しているとのこと。「業界的にはブラックが多いが、Jaybirdではブルー比率も高い」という。
PHILE WEBでは事前に、来日していたJaybirdのブランドパートナーシップ・アスリートマネージャーであるJeff Taylor(ジェフ・テイラー)氏にお話を伺うことができた。ジェフ氏自身、2012年にはクライミングとキャニオニングでJaybirdのサポートを受けてきたアスリートであり、2014年から現職に就きブランドの拡大に努めてきた人物だ。
Jaybirdは、2006年に様々なスポーツ分野から運動も音楽も好きなアスリートが集まって創業したブランドで、「常に “スポーツ” にフォーカスしてきた。プロのランナーやアスリートに重点を置いて、高い耐久性能と装着感、高音質を兼ね備えた製品を提供すべく、日々研究を行っている。これは創業時から今まで変わらない部分だ」と説明する。
これまでにも様々なイヤホンを登場させ、その度に新技術の採用やイノベーションを行ってきたというJaybird。製品開発には「多くの耳の形を計測したり、イヤーチップも多数のサンプルを用意し、着け心地や音質を試してきた。アスリートとともに数百時間におよぶ膨大な時間を費やしながら研究を重ねてきた」という。
その成果として、VISTAではブランド史上最小・最軽量クラスに値する片耳6gの小型サイズを実現。また小型化しながらも、音質面や機能などイヤホンとしての性能も担保している。
ジェフ氏に日本市場の印象を問うと、「日本国内のメーカーからも、たくさんの良いワイヤレスイヤホンが出ている。また皇居ランなど走る人も多く、日本に来るたびに、ランニング中に音楽を聴く人も増えていると実感する。製品の面でも、ランナーやアスリートの面からも、どちらから見ても活発で成長が楽しみな市場と考えている」と語った。
今後の製品展開については、「完全ワイヤレス、左右ケーブルタイプと両方のワイヤレスイヤホンを引き続き開発していく」と説明。市場は完全ワイヤレスイヤホンの需要が伸びており、アスリートでも完全ワイヤレスイヤホンを使う人が増加しているとのことだが、中には紛失リスクの懸念や、使い方が難しそうというイメージで苦手な人も多いという。ジェフ氏は「Jaybirdとしては、ランナーやアスリートにとって最もニーズのある製品を作っていきたい」と語った。
発表会後半には、Jaybird所属ランナーの川内さん、辻さんの両選手が登壇。すでにVISTAを使用しており、川内さんは「総合的にバランスが優れていると感じる。軽さ、フィット感、音質も向上している。高い防水・防汗性能で、今の暑い時期の練習で汗をかいても手軽に洗える点も良い。使い勝手の良いトータルバランスのとれた製品だと思う」とコメント。辻さんも「フィット感が本当に高くて、耳にはイヤージェルの部分しかあたらないので着け心地も良い」と語った。
両名は6月に行われた「サロマ湖100kmウルトラマラソン」に出場している。サロマ湖100kmウルトラマラソンは約4,000人規模の大会で、13時間と厳しい制限時間が設けられているにも関わらず、参加申し込みにも苦労するほど大人気。また2年に1度、ウルトラマラソン世界大会の日本代表選考会にもなっている。
Jaybirdは2018年からスポンサーとして参画、今年で2年目となる。川内さんは以前より日本代表入りを目標にチャレンジしており、今年は選考会ではないものの「昨年の順位や記録を超えることを目標に挑んだ」とのことだが、怪我などのアクシデントもあり思うような走りはできなかったとのこと。今後については、「2020年は代表選考レースとなるので、そこに向けて一つ一つ取り組んでいく。全体としてペースが早まってきており、今年は残念な結果だったが、やるべきことが見えたと思う。引き続き代表入りを目指し努力していきたい」とした。
辻さんも今年のレースは「今までの中で一番辛く、きつかった」としつつ、その中でも自己ベストを更新、また所属チームのメンバーと一緒に走りきることができ、「一人ではなく仲間がいることで走れた」と振り返る。暑さに弱いという辻さんは「今の時期も暑くて練習もきつい状況。VISTAを使うことで、楽しみながら走っていけるよう頑張りたい」と語った。
ブランド史上、最小かつ最軽量のコンパクト設計を実現した完全ワイヤレスイヤホン。質量は6gで、従来モデル「RUN XT」の快適な装着感と防汗・防水性を踏襲したとする。
左右のイヤホンを単独で使用できる「シングルイヤホンモード」を搭載。ランニング中でも片耳で周囲の環境音を確かめられるよう配慮した。また適度な弾力性を持つ、イヤーフィンとイヤーチップが一体となったイヤージェルを3サイズ付属しており、耳に合わせたものを装着することで、安定した装着感を実現する。
VISTAのイヤージェルは新素材を採用。イヤホン全体を覆うため、耳に触れる部分はイヤージェルのみとなり、プラスチックの硬い部分は触れないような設計としたことで高いフィット感を得られるという。
防水性能はIPX7等級に準拠。これはイヤホンを水洗いしても問題ない水準であり、さらに塩分や油分を含む汗にも強いよう、Jaybird独自の設計がなされている。また同社がEARTH-PROOF(アースプルーフ)と称する耐衝撃性も担保。物をラフに扱うことの多いスポーツシーンで、落としたり踏んでしまったりした場合でも耐えられるよう衝撃に強い設計となっている。
バッテリー寿命はRUN XTから1.5倍延長し、イヤホン本体で6時間、充電ケースで10時間に対応。シングルイヤホンモードとの併用で、最大32時間の再生が行えるほか、5分の充電で1時間の再生も可能だ。USB-Cを採用した充電ケースも、小型かつ薄型化を実現。イヤホン収納部はマグネット内蔵で落下を防止、また蓋の部分もマグネット式となっており、カバンの中で勝手に開くことも少ないとアピールする。
ユニットにはその性能を進化させた6mm径のドライバーを搭載し、より正確でクリアな音が表現できるようになったとする。加えて「Jaybirdアプリ」との連携によるイコライザー設定により、低音やボーカルを強調するといったチューニングが行える。
Bluetoothは5.0をサポートし、プロファイルはHandsfree/Headset/A2DP/AVCRP/SPPに、コーデックはSBCに対応。周波数特性は20Hz〜20kHzで、インピーダンスは23Ω±15%(1kHz時)。
なお、VISTAの発売を記念して、8月1日から8月31日まで、Amazonで使用できる10%オフクーポンがもらえるキャンペーン「Jaybird RUN With VISTA 情熱をもって走れ」が実施される。
本日、ロジクールはVISTAの製品発表会を実施。ランナーの川内鮮輝選手、辻 麻結子選手を招いてのトークセッションも行われた。
Jaybird製品担当の黄佑仁氏は、VISTAの名前の由来として「音楽を聴くことも、走ることも限界なく続けられる、というような意味合いを込めている」と説明。本機は上述の通り片側のみ使うこともでき、「左右をスイッチしながら使えば最大32時間まで連続で使うことができる。この再生時間であればどんなレースや練習でも、ほとんどのシーンで対応できると思う」と語った。
またVISTAでは、同社が協力メーカーと共同開発したという独自のチップセット「JBS1 ワイヤレステクノロジー」を搭載。詳細は非公開とのことだが、旧製品では右側イヤホンをマスターとしていたが、本技術ではケースから先に取り出した方のイヤホンに主として伝送し、もう一方はその伝送情報を自ら受け取るような形で接続するとのこと。これにより接続の安定性を向上、消費電力や映像視聴時の遅延などを抑えたという。
なお、両方使っている時に片方をケースにしまうと、自動的に使い続けている方に主伝送をスイッチするので、途切れなく音楽を聴き続けられる。また片側だけ使用する際にも両chの情報を伝送するとしている。
搭載するドライバーは「TARAH PRO」で採用したものと同様。6mm径というサイズはJaybirdの全ラインナップで採用されており、従来は複数パーツを繋げて一つのドライバーとしていたが、一体成型としてパーツごとの繋ぎ目を無くすことで、歪みのない高音質を実現したという。
アプリはこれまで同様、音質やボタン操作のカスタマイズや、ファームウェアアップデートなどの機能を装備。チューニング設定では多彩なプリセットも用意されるほか、聴力検査のように聞こえ方を6つの帯域に分けて設定することでユーザーの耳に最適化する「パーソナルEQ」も提供している。
「フィット感=形だけでなく、音もフィットさせるというコンセプト」のもと、調整後の設定はイヤホン本体に登録されるため、接続デバイスを変えてもそのまま好みの音質で音楽を聴くことができる仕様だ。
外音取り込み機能はなく、ノイズキャンセリング機能も非搭載となる。黄氏は後者について、「もともと外のノイズが入らないよう、密閉性を高めるモノづくりをしている」と説明。限りなく密閉性を高めた作りながらも、通話用マイクを内蔵し、マイク性能のクオリティも担保しているという。
3色あるカラーについては、ブランドとしてもアウトドアらしさを求められることも多く、ランニング業界でどういったカラーが好まれるかを考慮して選定しているとのこと。「業界的にはブラックが多いが、Jaybirdではブルー比率も高い」という。
PHILE WEBでは事前に、来日していたJaybirdのブランドパートナーシップ・アスリートマネージャーであるJeff Taylor(ジェフ・テイラー)氏にお話を伺うことができた。ジェフ氏自身、2012年にはクライミングとキャニオニングでJaybirdのサポートを受けてきたアスリートであり、2014年から現職に就きブランドの拡大に努めてきた人物だ。
Jaybirdは、2006年に様々なスポーツ分野から運動も音楽も好きなアスリートが集まって創業したブランドで、「常に “スポーツ” にフォーカスしてきた。プロのランナーやアスリートに重点を置いて、高い耐久性能と装着感、高音質を兼ね備えた製品を提供すべく、日々研究を行っている。これは創業時から今まで変わらない部分だ」と説明する。
これまでにも様々なイヤホンを登場させ、その度に新技術の採用やイノベーションを行ってきたというJaybird。製品開発には「多くの耳の形を計測したり、イヤーチップも多数のサンプルを用意し、着け心地や音質を試してきた。アスリートとともに数百時間におよぶ膨大な時間を費やしながら研究を重ねてきた」という。
その成果として、VISTAではブランド史上最小・最軽量クラスに値する片耳6gの小型サイズを実現。また小型化しながらも、音質面や機能などイヤホンとしての性能も担保している。
ジェフ氏に日本市場の印象を問うと、「日本国内のメーカーからも、たくさんの良いワイヤレスイヤホンが出ている。また皇居ランなど走る人も多く、日本に来るたびに、ランニング中に音楽を聴く人も増えていると実感する。製品の面でも、ランナーやアスリートの面からも、どちらから見ても活発で成長が楽しみな市場と考えている」と語った。
今後の製品展開については、「完全ワイヤレス、左右ケーブルタイプと両方のワイヤレスイヤホンを引き続き開発していく」と説明。市場は完全ワイヤレスイヤホンの需要が伸びており、アスリートでも完全ワイヤレスイヤホンを使う人が増加しているとのことだが、中には紛失リスクの懸念や、使い方が難しそうというイメージで苦手な人も多いという。ジェフ氏は「Jaybirdとしては、ランナーやアスリートにとって最もニーズのある製品を作っていきたい」と語った。
発表会後半には、Jaybird所属ランナーの川内さん、辻さんの両選手が登壇。すでにVISTAを使用しており、川内さんは「総合的にバランスが優れていると感じる。軽さ、フィット感、音質も向上している。高い防水・防汗性能で、今の暑い時期の練習で汗をかいても手軽に洗える点も良い。使い勝手の良いトータルバランスのとれた製品だと思う」とコメント。辻さんも「フィット感が本当に高くて、耳にはイヤージェルの部分しかあたらないので着け心地も良い」と語った。
両名は6月に行われた「サロマ湖100kmウルトラマラソン」に出場している。サロマ湖100kmウルトラマラソンは約4,000人規模の大会で、13時間と厳しい制限時間が設けられているにも関わらず、参加申し込みにも苦労するほど大人気。また2年に1度、ウルトラマラソン世界大会の日本代表選考会にもなっている。
Jaybirdは2018年からスポンサーとして参画、今年で2年目となる。川内さんは以前より日本代表入りを目標にチャレンジしており、今年は選考会ではないものの「昨年の順位や記録を超えることを目標に挑んだ」とのことだが、怪我などのアクシデントもあり思うような走りはできなかったとのこと。今後については、「2020年は代表選考レースとなるので、そこに向けて一つ一つ取り組んでいく。全体としてペースが早まってきており、今年は残念な結果だったが、やるべきことが見えたと思う。引き続き代表入りを目指し努力していきたい」とした。
辻さんも今年のレースは「今までの中で一番辛く、きつかった」としつつ、その中でも自己ベストを更新、また所属チームのメンバーと一緒に走りきることができ、「一人ではなく仲間がいることで走れた」と振り返る。暑さに弱いという辻さんは「今の時期も暑くて練習もきつい状況。VISTAを使うことで、楽しみながら走っていけるよう頑張りたい」と語った。