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独コンチネンタルと共同開発

<CES>ソニーだけじゃない、ゼンハイザーもクルマ開発! その実力を体験した

公開日 2020/01/12 07:00 山本敦
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AMBEOのデモカーに試乗した

コンチネンタルと共同開発したデモカーで、クルマ向けのAMBEOを体験した。デモカーには、車載オーディオのために開発した加振器などのスピーカーやアンプなどがインストールされていた。なお招待制で実施されたプライベートショーだったため、デモカーの外観撮影は禁止されていた。車内の様子のみ写真でお伝えしよう。

コンチネンタルのブースに展示されたデモカーに体験試乗

AMBEOのカーサウンドを聞いた

なお、車載向けのAMBEOにも、ゼンハイザーが推奨する音響体験の基準値が設定されている。ただしスピーカーレイアウトについては、車種によって筐体構造が異なるため、それぞれに合わせた配置を、ゼンハイザーとコンチネンタルが自動車メーカーと協議し、都度提案する形になるという。

コンチネンタルのアクチュエーターは競合メーカーのものに比べ、大幅に小型化を実現しており、ダッシュボードやドアパネル、ヘッドルーフなどへも臨機応変に配置できるのが特徴という。

今回コンチネンタルが試作したデモカーには全15個のアクチュエーターユニットが配置され、AMBEOのイマーシブサウンドを4つのシートに乗車したドライバーと同乗者が同時に楽しめるよう設計されていた。

そのサウンドは、ホームオーディオ向けのAMBEO対応スピーカー第1弾「AMBEO Soundbar」の雰囲気にとても似ていた。解像度の高さと鋭い定位感が特徴的だ。音がクルマの壁の向こう側から聴こえてくるような、豊かな臨場感も存分に味わえた。

ドライバーが自らハンドルを握る場合はもちろん、自動運転車でこれだけリッチな音響空間が実現されたら、没入感をより高めるためのアクティブノイズキャンセリング技術や、逆に外に注意を向けるための外音取り込み機能なども必要になるだろう。

コンチネンタルのエンジニアに聞いたところ、自動車の走行音や周囲の環境ノイズをリアルタイムに解析して不要なノイズを打ち消したり、外音を取り込む技術研究には、既に着手しているそうだ。自動運転車が街中を走る頃には、ヘッドホン・イヤホンのように「ANC+外音取り込み機能付きのクルマ」が主流になるかもしれない。

ゼンハイザーでAMBEOの製品・サービスの開発をリードするディレクター、ヴェロニク・ラルシェ氏も、今回のコンチネンタルとの協業発表とデモに強い手応えを得ているという。両社の技術を採用する自動車メーカーの発表も遠くないタイミングで行われることがあるのだろうか。続報が楽しみだ。

ゼンハイザーでAMBEOのプラットフォーム開発を担当するディレクターのヴェロニク・ラルシェ氏

スタンダードモデルのBTヘッドホン・イヤホンを発表

ゼンハイザーがヴェネチアンのスイートルームで、AMBEO Soundbarだけでなく、2020年モデルの新たなスタンダードクラスのヘッドホンとイヤホンも展示していた。

「HD 450BT」はANC機能を搭載するワイヤレスヘッドホン。2月中旬に199ドル(約2.1万円)前後で発売を予定する。弟機の「HD 350BT」はシンプルなBluetoothワイヤレスヘッドホン。価格は119ドル(約1.3万円)で1月中旬に発売する。カラバリにはホワイトとブラックの2色がある。ともにモバイルアプリ「Sennheiser Smart Control」に対応する。

レギュラー価格帯のヘッドホン、イヤホンも発表された

ホワイトとブラックのモデルが揃う

人気エントリーシリーズの「CX」の名を冠したイヤホンは、ネックストラップスタイルのBluetoothモデルが2機種追加される。「CX 350BT」は99ドル(約1万円)、「CX 150BT」は77ドル(約8,400円)で2月の発売になりそうだ。ゼンハイザーのサウンドをシンプルに楽しめる良質なエントリーモデルとして注目されそうだ。

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