「Restore Fund」
アップル、「アースデイ」を節目に環境保護の取り組みを加速。総額2億ドルの再生基金設立へ
毎年4月22日は地球環境のことについて多くの人が集まり、考えるための記念日「アースデイ」だ。アップルは今年もアースデイに向けて、Apple Storeの店舗に掲げられているロゴの葉をグリーンに変えて、記念日を祝っている。さらに「Restore Fund」と名付けた環境保護を目的とする総額2億ドル規模の基金を設立した。
世界中で新型コロナウイルス感染症の影響が続くなか、アップルは日本国内に展開するApple Storeの実店舗で、来客の健康と安全を守るための入場制限といった対策を実施しながら店を開けて製品などを展示・販売している。アースデイの実施期間がスタートした14日の午前中、Apple表参道に訪れてみると、緑色の葉のアップルロゴを掲げる店舗に早い時間から足を運ぶ人たちの姿があった。
アースデイの期間中はストアのスタッフもグリーンのTシャツを着て来客を迎える。背中には「出会った時よりも良い世界を未来へ。」というメッセージがプリントされた特製のTシャツだ。
今年のアースデイの実施に合わせて、アップルは4月15日に温室効果ガス削減を目的とする「Restore Fund(再生基金)」を、環境保護団体のコンサベーション・インターナショナル、そしてアメリカの投資銀行であるゴールドマン・サックスとの共同事業として立ち上げることを明らかにした。
Restore Fundは総額2億ドル(約217億円)という大規模な基金だ。大気中から二酸化炭素を削減することを目標とする森林プロジェクトに直接投資を行うことで、投資家への分配を確保するという。大気中から少なくとも年間100万トンの二酸化炭素を削減することを目指す一方で、現実に実現可能な財政モデルを設計して、森林再生に向けた実のある投資活動として育てていく。
アップルでは昨年の夏に、今後2030年までに同社のバリューチェーン全体をカーボンニュートラル(温室効果ガスの排出ゼロを実現)とすることを公約に掲げた。今回3者で再生基金を設立したことも、アップルにとっては先に掲げた目標を実現するために採る多角的なアプローチのひとつに位置付けられるものだ。アップルでは2030年にカーボンニュートラルを達成するため、自社で直接的に削減できる二酸化炭素排出は目標の75%程度と見込んでいる。残りの25%について、新しく設立する再生基金を通じて、大気中から相当量の二酸化炭素を削減することにより全体で100%達成を狙う。
アップルとともに再生基金を立ち上げたゴールドマン・サックスは基金の管理を担い、またコンサベーション・インターナショナルがプロジェクトの実施状況を厳正に評価する。3者にとって基金の投資対象となる森林プロジェクトは今年の後半に決定されることになりそうだ。
Restore Foundを立ち上げるにあたり、米アップルの環境・政策・社会イニシアティブ担当バイスプレジデントであるリサ・ジャクソン氏は「これが二酸化炭素の排除に向けた資本投資を世界中で推進することにつながる。私たちの願いは他者にAppleが目指すゴールを共有してもらい、危機的な状況に置かれた生態系の支援・保護に彼らが持てる資源を投じてもらうこと」であるとコメントしている。
ゴールドマン・サックスのGlobal Head of Sustainability and Inclusive Growthであるダイナ・パウエル氏もまた「気候変動への対応を急がなければならない今、民間資本が厳格な基準の下に定めた二酸化炭素削減のための取り組みを実行するため、一丸となって協力する必要がある」としたうえで、3者が新たに環境保護を目的とした基金を立ち上げることが、周囲に良い影響をもたらすことへの期待感を表明している。
コンサベーション・インターナショナルのCEOであるM. Sanjayan博士は「気候変動がもたらす地球規模の脅威に世界が直面する今、排出量を劇的に削減できる革新的なアプローチが必要」と述べている。博士はまた続けて「Restore Fundによりもたらされるであろう良い変化」にも期待を寄せる。そしてその成果を、世界中のコミュニティによる教育から医療まで、幅広い分野を支える新たな雇用と収入にも結び付けたいとしている。
アップルではまた、2021年のアースデイ期間中に全世界の実店舗、ならびにオンラインとモバイルアプリのApple Storeを介して、購入者がApple Payで支払ったすべての買い物から「1ドル」ずつを、コンサベーション・インターナショナルによる環境保護を目的とする活動のために寄付、支援する。実施は4月22日まで。
世界中で新型コロナウイルス感染症の影響が続くなか、アップルは日本国内に展開するApple Storeの実店舗で、来客の健康と安全を守るための入場制限といった対策を実施しながら店を開けて製品などを展示・販売している。アースデイの実施期間がスタートした14日の午前中、Apple表参道に訪れてみると、緑色の葉のアップルロゴを掲げる店舗に早い時間から足を運ぶ人たちの姿があった。
アースデイの期間中はストアのスタッフもグリーンのTシャツを着て来客を迎える。背中には「出会った時よりも良い世界を未来へ。」というメッセージがプリントされた特製のTシャツだ。
今年のアースデイの実施に合わせて、アップルは4月15日に温室効果ガス削減を目的とする「Restore Fund(再生基金)」を、環境保護団体のコンサベーション・インターナショナル、そしてアメリカの投資銀行であるゴールドマン・サックスとの共同事業として立ち上げることを明らかにした。
Restore Fundは総額2億ドル(約217億円)という大規模な基金だ。大気中から二酸化炭素を削減することを目標とする森林プロジェクトに直接投資を行うことで、投資家への分配を確保するという。大気中から少なくとも年間100万トンの二酸化炭素を削減することを目指す一方で、現実に実現可能な財政モデルを設計して、森林再生に向けた実のある投資活動として育てていく。
アップルでは昨年の夏に、今後2030年までに同社のバリューチェーン全体をカーボンニュートラル(温室効果ガスの排出ゼロを実現)とすることを公約に掲げた。今回3者で再生基金を設立したことも、アップルにとっては先に掲げた目標を実現するために採る多角的なアプローチのひとつに位置付けられるものだ。アップルでは2030年にカーボンニュートラルを達成するため、自社で直接的に削減できる二酸化炭素排出は目標の75%程度と見込んでいる。残りの25%について、新しく設立する再生基金を通じて、大気中から相当量の二酸化炭素を削減することにより全体で100%達成を狙う。
アップルとともに再生基金を立ち上げたゴールドマン・サックスは基金の管理を担い、またコンサベーション・インターナショナルがプロジェクトの実施状況を厳正に評価する。3者にとって基金の投資対象となる森林プロジェクトは今年の後半に決定されることになりそうだ。
Restore Foundを立ち上げるにあたり、米アップルの環境・政策・社会イニシアティブ担当バイスプレジデントであるリサ・ジャクソン氏は「これが二酸化炭素の排除に向けた資本投資を世界中で推進することにつながる。私たちの願いは他者にAppleが目指すゴールを共有してもらい、危機的な状況に置かれた生態系の支援・保護に彼らが持てる資源を投じてもらうこと」であるとコメントしている。
ゴールドマン・サックスのGlobal Head of Sustainability and Inclusive Growthであるダイナ・パウエル氏もまた「気候変動への対応を急がなければならない今、民間資本が厳格な基準の下に定めた二酸化炭素削減のための取り組みを実行するため、一丸となって協力する必要がある」としたうえで、3者が新たに環境保護を目的とした基金を立ち上げることが、周囲に良い影響をもたらすことへの期待感を表明している。
コンサベーション・インターナショナルのCEOであるM. Sanjayan博士は「気候変動がもたらす地球規模の脅威に世界が直面する今、排出量を劇的に削減できる革新的なアプローチが必要」と述べている。博士はまた続けて「Restore Fundによりもたらされるであろう良い変化」にも期待を寄せる。そしてその成果を、世界中のコミュニティによる教育から医療まで、幅広い分野を支える新たな雇用と収入にも結び付けたいとしている。
アップルではまた、2021年のアースデイ期間中に全世界の実店舗、ならびにオンラインとモバイルアプリのApple Storeを介して、購入者がApple Payで支払ったすべての買い物から「1ドル」ずつを、コンサベーション・インターナショナルによる環境保護を目的とする活動のために寄付、支援する。実施は4月22日まで。