オープニングイベントはアーカイブ配信も
配信スペース「LUSH HUB」オープン、映像も音声もIPで接続しシステムを簡略化
渋谷に新たにオープンしたライブ配信スペース「LUSH HUB」。8月12日(木)にオンライン開催されたオープニングイベント「#WHATLUSHHUB」を現地取材した。
「LUSH HUB」は、Rock oN Companyといった音楽制作機材ショップや、Focal Pro等のオーディオ機器の輸入販売などを手掛けるメディア・インテグレーションが新たに設立した配信スタジオ。渋谷のRock oN Companyの地下1F、300m2程度のスペースとなっており、メインとなるライブステージのほか、控室として利用できる個室、またVIP席としても利用できそうな2階スペースなども用意されている。
ライブ配信システムは、メディア・インテグレーションが総力をあげて用意した最新鋭のアイテムが充実している。
これまで複数台のカメラやマイクをつないでのマルチ配信では、ケーブルの配線が複雑化しがちだったが、LUSH HUBでは映像も音声も、すべてIPを用いたネットワークシステム(Video over IP/Audio over IP)を構築。
イベント当日は、映像は最大12Kに対応するBlackmagic Design URSA mini 12Kのほか、ネットワークカメラを含む5台と、手持ちカメラとしてiPhone 6台をスイッチング。音声についてはSoundgridと呼ばれるWAVESによるネットワーク伝送規格(NDI)を活用し、LANケーブルのみでマルチチャンネルの伝送が実現できるようになっている。
コロナ対策として密を避けるために、イベント運営スタッフも最小限にしたいといった要望も増えてきており、IPの活用によりスタッフ人員も減らせる(シンプルなシステムならば最低1人でも可能)というメリットもある。とは言うもののオープニングイベント当日は、総勢10名以上のスタッフがカメラ、音声とマルチタスクをこなしながらイベント運営を行っていた。
オープニングイベントは現在LUSH HUBのYouTube上でアーカイブ配信が見られるようになっており、第1部は古坂大魔王による「LUSH HUB」紹介、第2部はトークイベント、第3部はDÉ DÉ MOUSE、SO-SO、Carpainterの3人のクリエイターによるライブパフォーマンスが楽しめる。
トークイベントは、昨今話題の「空間オーディオ」について、レコーディングエンジニア、ミュージシャン、音楽プロデューサーそれぞれの立場からその可能性や未来を考えるというもの。360 Reality AudioやDolby Atmosなどは、ヘッドホンでもそのサウンド世界を楽しめることが大きな特徴となっている。複数のスピーカーによるシステムを自宅に構築するのは難易度が高いが、ヘッドホンならば気軽に楽しんでもらえるという背景もあり、ミュージシャンやエンジニアにとっても魅力的なツールになってきているという。
エンジニアの土岐彩香は、アイデア次第で自由に音を配置できる自由度の高さが魅力と語る。一方でミュージシャンの立場としてサカナクションの江島啓一は、「演奏者の誤魔化しが効かなくなりますね」と作り手にもより高いスキルが求められるようになっていることを指摘。
また、オンラインならではの試みとして、ヘッドホンで試聴するユーザーに対して、「Spat Revolution」というアプリケーションを利用して、リアルタイムでイマーシブ音声を生成。登壇する4人の語り手の位置を自在に移動させることで、耳のすぐ横から、あるいは後ろから聴こえるような音場を生成するデモンストレーションも行われた。コメント欄でも距離感や位置関係が分かりやすい!と好評の様子。
ポルノグラフィティのプロデューサーも務める本間昭光は、音楽制作は「技術とアレンジ力と発想が大切」と語り、イマーシブオーディオの技術によってこれまでにない新しい音楽表現が実現できることに期待を寄せる。
LUSH HUBは今後、自社イベントだけではなく、さまざまな団体やクリエイターとコラボレーションすることで、クオリティの高いライブ配信はもとより、ワークショップやカンファレンス、展示会、食と絡めたイベントなどクリエイティブな情報発信の場として推進していくことを考えているという。
「LUSH HUB」は、Rock oN Companyといった音楽制作機材ショップや、Focal Pro等のオーディオ機器の輸入販売などを手掛けるメディア・インテグレーションが新たに設立した配信スタジオ。渋谷のRock oN Companyの地下1F、300m2程度のスペースとなっており、メインとなるライブステージのほか、控室として利用できる個室、またVIP席としても利用できそうな2階スペースなども用意されている。
ライブ配信システムは、メディア・インテグレーションが総力をあげて用意した最新鋭のアイテムが充実している。
これまで複数台のカメラやマイクをつないでのマルチ配信では、ケーブルの配線が複雑化しがちだったが、LUSH HUBでは映像も音声も、すべてIPを用いたネットワークシステム(Video over IP/Audio over IP)を構築。
イベント当日は、映像は最大12Kに対応するBlackmagic Design URSA mini 12Kのほか、ネットワークカメラを含む5台と、手持ちカメラとしてiPhone 6台をスイッチング。音声についてはSoundgridと呼ばれるWAVESによるネットワーク伝送規格(NDI)を活用し、LANケーブルのみでマルチチャンネルの伝送が実現できるようになっている。
コロナ対策として密を避けるために、イベント運営スタッフも最小限にしたいといった要望も増えてきており、IPの活用によりスタッフ人員も減らせる(シンプルなシステムならば最低1人でも可能)というメリットもある。とは言うもののオープニングイベント当日は、総勢10名以上のスタッフがカメラ、音声とマルチタスクをこなしながらイベント運営を行っていた。
オープニングイベントは現在LUSH HUBのYouTube上でアーカイブ配信が見られるようになっており、第1部は古坂大魔王による「LUSH HUB」紹介、第2部はトークイベント、第3部はDÉ DÉ MOUSE、SO-SO、Carpainterの3人のクリエイターによるライブパフォーマンスが楽しめる。
トークイベントは、昨今話題の「空間オーディオ」について、レコーディングエンジニア、ミュージシャン、音楽プロデューサーそれぞれの立場からその可能性や未来を考えるというもの。360 Reality AudioやDolby Atmosなどは、ヘッドホンでもそのサウンド世界を楽しめることが大きな特徴となっている。複数のスピーカーによるシステムを自宅に構築するのは難易度が高いが、ヘッドホンならば気軽に楽しんでもらえるという背景もあり、ミュージシャンやエンジニアにとっても魅力的なツールになってきているという。
エンジニアの土岐彩香は、アイデア次第で自由に音を配置できる自由度の高さが魅力と語る。一方でミュージシャンの立場としてサカナクションの江島啓一は、「演奏者の誤魔化しが効かなくなりますね」と作り手にもより高いスキルが求められるようになっていることを指摘。
また、オンラインならではの試みとして、ヘッドホンで試聴するユーザーに対して、「Spat Revolution」というアプリケーションを利用して、リアルタイムでイマーシブ音声を生成。登壇する4人の語り手の位置を自在に移動させることで、耳のすぐ横から、あるいは後ろから聴こえるような音場を生成するデモンストレーションも行われた。コメント欄でも距離感や位置関係が分かりやすい!と好評の様子。
ポルノグラフィティのプロデューサーも務める本間昭光は、音楽制作は「技術とアレンジ力と発想が大切」と語り、イマーシブオーディオの技術によってこれまでにない新しい音楽表現が実現できることに期待を寄せる。
LUSH HUBは今後、自社イベントだけではなく、さまざまな団体やクリエイターとコラボレーションすることで、クオリティの高いライブ配信はもとより、ワークショップやカンファレンス、展示会、食と絡めたイベントなどクリエイティブな情報発信の場として推進していくことを考えているという。