製品担当者インタビュー
Jabra人気完全ワイヤレス『Eliteシリーズ』が一新。生活変化で需要高まる“通話”を強化
■お手頃価格でJabra品質が楽しめる「Elite 3」を試してみた
1万円を切る価格帯で手に取りやすい「Elite 3」。9月16日から発売開始され、現時点で新Eliteシリーズに触れることができる唯一のモデルだ。
Elite 3は主に若年層のユーザーにフォーカスを置いたとするモデル。Jabraによるとこの世代は、音楽を聴いたり、動画を楽しんだり、通話やSNSなどで音声コミュニケーションに使ったりと、幅広い用途においてイヤホンを常に活用するヘビーユーザーだという。
加えて、音質へのこだわりも強いとされる。そこでElite 3では、従来品とは異なるドライバーを選別して採用。内部の構造や部品配置の最適化を図り、ベストな音響構造を追求した。さらに、流行の音楽をより楽しめるようなチューニングを施し、パンチの効いた低音を聴かせるサウンドに仕上げられている。また新製品の中で唯一「aptX」コーデックにも対応しており、ワイヤレスでも高音質を楽しめる。
そのうえで、「周りからどう見られるか」という点にも気を配るユーザー層だとJabraは分析。そこでデザイン面では、常に身につけて使うものとして、トレンド感のあるおしゃれな仕上がりを追求したとする。
前述のとおり、62,000件の耳型データを元にフィット感を追求して設計した本体形状に加えて、さまざまなファッションにも合わせやすいよう4色のバリエーションを用意。定番のブラックやネイビーのほか、北欧ブランドらしいライラック、そしてホワイトと、性別問わず選びやすいラインナップになっている。
早速、iPhone12 miniとペアリングして、Apple Musicで最新楽曲を中心に再生した。BLACKPINK・LISAのソロデビュー曲「LALISA」やカップリングの「MONEY」は、力強いラップとリズムが印象的なヒップホップ楽曲なのだが、Elite 3のパンチのあるサウンドがぴったりとはまり、エネルギッシュな音楽をよりいっそう楽しませてくれる。
BTSとColdplayのコラボレーションが話題の「My Universe」でも、壮大なバックミュージックとともに、太いリズムもしっかり刻まれるが、低音が効きすぎて他が埋もれることはなく、複数のボーカルが重なり合う部分やコーラスも美しく再現。コラボレーションの醍醐味をしっかりと味わえる。
他にも、THE ORAL CIGARETTES「Mr.ファントム」では印象的なギターパートやドラムのシンバルなど高音もクリアに楽しめ、ロックなバンドサウンドにも相性が良いように思う。全体を通して、音楽がより近く感じられるような聴き心地が印象的だった。
アプリから音質調整ができるのもメリットの1つ。プリセットには「ニュートラル」「音声」「低音ブースト」「トレブルブースト」「スムーズ」「エネルギー」の6つを用意する。個人的には、少し低音から中音域が強化されるように聴こえる「スムーズ」がお気に入り。特に外で使用する際に設定しておくと、より音楽に没入できるように感じた。
Androidスマートフォンと組み合わせれば、先に紹介したaptXでの再生にも対応する。また、Spotifyのワンタッチ再生にも対応しており、両方のユーザーであれば、よりスムーズな操作性と高音質を、1万円以下の価格で手にすることができる。
なおノイズキャンセリング機能は非搭載だが、本体形状を再設計してフィット感を高めたことで、パッシブな遮音性を高レベルに実現している。実際、3サイズあるイヤージェルの中からフィット感の良いものを選択して装着すると、イヤホンが耳にピタッと収まり、ある程度の騒音はシャットアウトしてくれる。
さすがに、地下鉄の大きな走行音やアナウンス音声であったり、道路沿いを歩いている際のロードノイズなどは聞こえるものの、そうした音でも程よく低減効果も感じられ、窮屈な感じもなく使い心地が良かった。
おさまりが良い装着感のおかげで、イヤホンが耳から飛び出たようにならず、正面から見るとイヤホンを着けていないかのよう。洗練されたデザインで、スッキリと身につけられるのが嬉しい。
Zoomでのビデオ会議でも活用してみる。音声通話状態になると自動的にヒアスルーモードに切り替わり、周囲の環境音を確認しながら会話することができるので、より自然な状態で会議に臨むことができる。
通話品質は、4つのマイク搭載により、声をしっかりとピックアップして届けてくれる。会議相手に確認してみたが、クリアで聞き取りやすいと評判だった。また相手の音声の聞こえ方も明瞭だが、アプリから「音声」を選択すると、人の声の帯域を持ち上げてより聞き取りやすくしてくれるのでおすすめしたい。