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154,000円で12月下旬発売

マランツ、薄型AVアンプ「CINEMA 70s」。デザイン刷新/音質や機能も強化

公開日 2022/10/26 11:00 編集部:小野佳希
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DSPには、32bitフローティングポイントQuad Core DSPを採用。これにより、Dolby Atmosをはじめとするサラウンド音声信号のレンダリングやデコーディング、音場補正など負荷の大きな処理を同時に行えるようにしている。

また、DSPやネットワーク、USBなどのデジタル回路への電源供給には専用のトランスを使用することで、アナログ回路との相互干渉を排除。加えて、デジタル電源回路の動作周波数を通常の約3倍に高速化してスイッチングノイズを再生音に影響の及ばない可聴帯域外へシフトさせている。

さらに、シールドにより回路間のノイズの飛び込みを抑え、電源ラインに流入するノイズはデカップリングコンデンサーを用いて除去。コンデンサーの品種や定数は、サウンドマネージャーによる試聴を繰り返しCINEMA 50に合わせて最適なものを選定したという。さらに、基板やシャーシを固定するビスやワッシャーの種類を使用する箇所に応じて変更しグラウンドインピーダンスを最適化するなどもしている。

アナログオーディオ回路は独立した専用基板にレイアウトし、入力セレクター、ボリューム、出力セレクターそれぞれの機能に特化した高性能カスタムデバイスを用いることにより信号経路を最短化。不要な信号経路の引き回しを排除するショートシグナルパスにより、透明感が高く情報量の豊かなサウンドを実現したとアピールしている。

独立型セレクター/ボリュームIC搭載のショートシグナルパスプリアンプを採用

7.2chプリアウトを装備。外部パワーアンプを追加して音質向上を図ったり、パワーアンプダイレクト入力のあるプリメインアンプと組み合わせて、本機によるホームシアターシステムと、プリメインアンプが駆動するHi-Fiオーディオシステムとでフロントスピーカーを共有するなどといったこともできる。また、広い部屋で使用する場合には、サブウーファーを2台接続してより厚みのある低音にするなどといったことも可能。なお、本機は「プリアンプモード」やサブウーファープリアウトは搭載しない。

■独自システム「HEOS」でネットワークオーディオ再生も



ネットワーク機能関連は「CINEMA 50」と同等。独自ワイヤレス・オーディオシステム「HEOS」に対応し、Amazon Music HDやSpotifyを始めとする音楽ストリーミングサービスやインターネットラジオ、NASやPCに保存した音楽を再生することができる。また、同一のネットワークに接続した他のHEOS Built-inデバイスにCINEMA 70sで再生中の音楽を配信することも可能。

ミュージックサーバーやUSBメモリーに保存したDSDファイルやハイレゾ音源の再生が可能で、DSDファイルは5.6MHzまで、PCM系ファイルは192kHz/24bitまで対応。ギャップレス再生にも対応している。

本体天面

そのほかワイヤレス再生機能関連では、AirPlay 2やBluetoothにも対応。Bluetoothのバージョンは4.2で、対応コーデックはSBC。AVRCPプロファイルにも対応しているため、本機のリモコンで再生、一時停止、スキップなどの操作を行うこともできる。また、Bluetooth送信機能も搭載しており、本機で再生中の音声をBluetoothヘッドホン等でも再生することができる。

Wi-Fiは2.4GHzと5GHzのデュアルバンド対応。そのほか、無料のスマートフォン/タブレット用リモコンアプリ「Marantz AVR Remote」に対応しており、同一ネットワーク内のiPhoneやiPad、Androidスマートフォン、タブレットからCINEMA 70sの操作や設定が行える。

また、Amazon Alexaにも対応。Alexa搭載デバイスからの各種音声コントロールが行える。

そして、セットアップメニューも刷新。テキストや画像の表示解像度を上げ、テキストの読みやすさや画像の視認性を高めるなど、使い勝手にも配慮している。

そのほか、MMカートリッジ対応のPhono入力を装備し、フォノイコライザーを内蔵していないレコードプレーヤーでも直接接続することが可能。また、FM/AMラジオチューナーはワイドFMにも対応している。

自動音場補正機能は、「CINEMA 50」が「Audyssey MultEQ XT32」であるのに対し、本機は「Audyssey MultEQ」を搭載。最大6ポイントでの測定結果をもとに、スピーカーの距離、レベル、およびサブウーファーのクロスオーバー周波数を最適な状態に自動設定する。さらに、接続されたスピーカーとリスニングルームの音響特性を測定し、時間軸と周波数特性の両方を補正することで、ルームアコースティックを最適化するという。

また、AVアンプ単体では設定できない詳細な調整が可能な有料アプリ「Audyssey MultEQ Editor」にも対応している。そのほか音場補正関連では、Dirac社の特許技術による音場補正機能「Dirac Live」へのアップデート対応は本機は予定していない。

外形寸法は442W×109H×384Dmm (アンテナを寝かせた場合)で、質量は8.7kg。リモコンやセットアップマイク、ラジオアンテナなどが付属する。

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