セラミック振動板イヤホン、4.4mm出力搭載CDプレーヤーなどバラエティに富んだ出展
<ポタフェス>発売間もないヤマハ「HA-L7A」試聴ブースが展開/スタックスの静電型用DAC内蔵アンプにニューモデル
2023年12月9日、10日の2日間、東京・ベルサール秋葉原にてe☆イヤホン主催の大型ポータブルオーディオイベント「ポタフェス2023冬 秋葉原」が開催。本記事では、11月30日に発売されたばかりのハイエンドヘッドホンアンプを出展するヤマハ、さまざまなブランドの新製品/開発中の参考出展を取りそろえるMUSIN、静電型ヘッドホン用アンプの新モデルを参考出展したSTAXなどのブースの模様をレポートする。
ヤマハは、11月30日に発売した初のハイエンドヘッドホンアンプ「HA-L7A」、および平面磁界型のフラグシップヘッドホン「YH-5000SE」の体験ブースを出展している。これまでのオーディオイベントから引き続き、試聴は整理券配布による予約制を取っているが、今回のポタフェスでは14時半以降、混雑していない場合にかぎりフリー試聴も可能になっている。
HA-L7Aは、ヤマハが長年手掛けてきた据え置きオーディオの技術を取り入れて音質を追求しつつ、卓上でのヘッドホンリスニングを念頭に置いたノイズや振動対策も充実させた、440,000円のハイエンドモデル。筐体上部に突き出た筒状の部分には2基の大型トロイダルトランスを搭載し、強力かつ安定した電源供給を実現。これにより深みのある低音が楽しめることが魅力のひとつだ。
また目玉機能のひとつが、30年以上かけて培ってきたDSP技術を活用した「サウンドフィールド」モード。映画やドラマ、BGMなど、コンテンツの種類に応じて最適な音場を再現する6つのモードを内蔵しており、音楽に限らず映像配信やゲームなど、あらゆるコンテンツを愛用のヘッドホンで味わい尽くすための機能となっている。
ブースには試聴コンテンツが備え付けられているが、USB、光/同軸デジタル、アナログなど複数の入力を搭載しているため、お気に入りのコンテンツを入れたスマートフォンやタブレットを持参して「サウンドフィールド」モードの効果を体験することも可能だ。
iBasso/Shanling/ONIXなど多数のブランドを取り扱うMUSINは、今回も発売前の参考出展や発表後間もない新製品を取りそろえる。
iBassoでは、12月15日発売の最上位ポータブルUSB-DAC/アンプ「DC-Elite」が展示。スマートフォン等にUSB接続するだけで使える、いわゆるドングル型のコンパクトなDAC/アンプながら、ROHMの電流出力型DAPチップ「BD34301EKV」や、独自開発のアナログボリュームなど、大型DAP“MAXシリーズ”と同等の技術を採用。限られたサイズ/電力の中で音質を追求した意欲的なモデルとなっている。予想実売価格は73,260円前後。
Shanlingでは、来年発売予定のイヤホン「MG100」、およびポータブルUSB-DAC/アンプ「UA4」を参考出展。MG100は10mmダイナミックドライバー1基を搭載するイヤホンで、「高精度セラミック振動板」を採用することが大きな特徴。交換式ノズルによるチューニング機構や、3.5mm/4.4mmプラグを付け替えられるケーブルなども採用している。価格は4万円以下の予定とのこと。
UA4はドングル型のDAC/アンプで、ESS「ES9069Q」DACチップを搭載しPCM 768kHz/24bit、DSD512(22.4MHz)までに再生をサポート。3.5mmシングルエンド/4.4mmバランスの2系統の出力、音楽再生コントロール用のボタン、サンプリングレートやボリュームなどを確認できるOLEDディスプレイなども備えている。価格は2万円を切る程度を見込んでいるそうだ。
ほか、12月6日の発売から人気を集めているというShanlingの4.4mm出力搭載ポータブルCDプレーヤー「EC Mini」、Shanlingも設計に関わるONIXブランドのポータブルDAC/アンプ「Mystic XP10」なども展示されていた。
静電型ヘッドホンを手掛けるスタックスでは、今後発売予定のドライバーユニット(専用アンプ)「SRM-D10 mk2」を参考出展した。
バッテリーとDACを内蔵したポータブルドライバーユニット「SRM-D10」の後継モデルで、主にDACチップや接続端子を現時点での新規格に刷新。スペックと使い勝手をより高めた製品だ。
デジタル機器と接続するためのUSB microB、および給電用のDC端子は、どちらもUSB Type-Cに変更。またDACチップはESS「ES9018」からAKM「AK4493」となり、PCM 384kHz/32bit、DSD256(11.2MHz)まで再生が可能となった。デザインと筐体色も前世代からすこしだけ変更され、見分けが付けやすくなっている。
日本ディックスのPentaconnブランドからは、現在開発中の金属コア内蔵イヤーピース“COREIR(コレイル)”の新モデル、およびブランド初のイヤホンが参考出展。これまでのイベントでは撮影禁止のシークレット出展が行われていたもので、この度撮影および体験ができる状態で登場したかたちだ。どちらも発売時期/価格は現時点で未定となっている。
“COREIR”の新モデルは、黒いアルミニウム合金コアを採用した「COREIR Aluminium」。今年4月に発売した真鍮製コアの第1弾モデル「COREIR Brass」に対し、アルミニウム合金コアの本モデルではより解像度を重視しているという。前述の通り価格は未定だが、真鍮コアモデルから大きく変わらない見込みだ。また、今後もさらに別種の金属素材を採用したバリエーションモデルを検討しているという。
ブランド初のイヤホン「Scyne α 01」は、ウイング状の突起と金属光沢のあるハウジングが特徴的なモデル。ドライバー構成など詳細なスペックはまだ非公開だが、整理券方式で実際に音を試聴することが可能となっている。
ワイズテックのNOBUNAGA Labsブランドでは、本日12/9発売の新イヤホンケーブル“COMBINEシリーズ”を出展。高純度無酸素銅と銀を独自の比率で組み合わせた「銅銀合金導体」を採用することで、自然な音の広がりや余韻、滑らかで透明感のある中高域、輪郭のある低域が味わえるという。MMCX端子を搭載する「浮舟」「雲隠」、2pin端子を搭載する「LUCIFER」「ECLIPSE」の4モデル展開で、18,800円前後での実売が見込まれている。
また参考出展として、TAGO STUDIOブランド「T3-01」、ヤマハYH-5000SEなどのケーブル両出しタイプのヘッドホンに対応した「4N純銀金メッキ導体」ヘッドホンケーブルを公開。同社直販サイトでの展開を検討中というPentaconn Earコネクタ採用ケーブルも取り揃えていた。
ひさご電材のケーブルブランドONSOは、今年11月より発売した新イヤホンケーブル“07シリーズ”を出展している。既存モデル“01シリーズ”と同じくPCUHDと4N-OFCを導体に採用しつつ、それぞれの断面積や組み合わせる割合を再構成することで“よりシックでメロウなサウンド”に仕上げたとのこと。
プラグ部を覆うスリーブは真鍮製で、塗装により深みのある光沢を持たせている。イヤホン側コネクタはMMCX、プラグは3.5mシングルエンド/4.4mmバランスをラインナップ。11,800円前後にて販売されている。
ヘッドホンのイヤーパッドを汚れや劣化から保護するヘッドホンカバーmimimamoは、開発中の新モデルを参考出展。ヘッドホンの開口部を覆わない新しい構造や、より滑らかで肌触りがよくシワがつきにくい生地を採用したことに加え、イヤーパッドの締め付けを最適化したり、表面にゴミやホコリが付着しにくくするなどの改良を加えているという。
■ヤマハ
ヤマハは、11月30日に発売した初のハイエンドヘッドホンアンプ「HA-L7A」、および平面磁界型のフラグシップヘッドホン「YH-5000SE」の体験ブースを出展している。これまでのオーディオイベントから引き続き、試聴は整理券配布による予約制を取っているが、今回のポタフェスでは14時半以降、混雑していない場合にかぎりフリー試聴も可能になっている。
HA-L7Aは、ヤマハが長年手掛けてきた据え置きオーディオの技術を取り入れて音質を追求しつつ、卓上でのヘッドホンリスニングを念頭に置いたノイズや振動対策も充実させた、440,000円のハイエンドモデル。筐体上部に突き出た筒状の部分には2基の大型トロイダルトランスを搭載し、強力かつ安定した電源供給を実現。これにより深みのある低音が楽しめることが魅力のひとつだ。
また目玉機能のひとつが、30年以上かけて培ってきたDSP技術を活用した「サウンドフィールド」モード。映画やドラマ、BGMなど、コンテンツの種類に応じて最適な音場を再現する6つのモードを内蔵しており、音楽に限らず映像配信やゲームなど、あらゆるコンテンツを愛用のヘッドホンで味わい尽くすための機能となっている。
ブースには試聴コンテンツが備え付けられているが、USB、光/同軸デジタル、アナログなど複数の入力を搭載しているため、お気に入りのコンテンツを入れたスマートフォンやタブレットを持参して「サウンドフィールド」モードの効果を体験することも可能だ。
■MUSIN
iBasso/Shanling/ONIXなど多数のブランドを取り扱うMUSINは、今回も発売前の参考出展や発表後間もない新製品を取りそろえる。
iBassoでは、12月15日発売の最上位ポータブルUSB-DAC/アンプ「DC-Elite」が展示。スマートフォン等にUSB接続するだけで使える、いわゆるドングル型のコンパクトなDAC/アンプながら、ROHMの電流出力型DAPチップ「BD34301EKV」や、独自開発のアナログボリュームなど、大型DAP“MAXシリーズ”と同等の技術を採用。限られたサイズ/電力の中で音質を追求した意欲的なモデルとなっている。予想実売価格は73,260円前後。
Shanlingでは、来年発売予定のイヤホン「MG100」、およびポータブルUSB-DAC/アンプ「UA4」を参考出展。MG100は10mmダイナミックドライバー1基を搭載するイヤホンで、「高精度セラミック振動板」を採用することが大きな特徴。交換式ノズルによるチューニング機構や、3.5mm/4.4mmプラグを付け替えられるケーブルなども採用している。価格は4万円以下の予定とのこと。
UA4はドングル型のDAC/アンプで、ESS「ES9069Q」DACチップを搭載しPCM 768kHz/24bit、DSD512(22.4MHz)までに再生をサポート。3.5mmシングルエンド/4.4mmバランスの2系統の出力、音楽再生コントロール用のボタン、サンプリングレートやボリュームなどを確認できるOLEDディスプレイなども備えている。価格は2万円を切る程度を見込んでいるそうだ。
ほか、12月6日の発売から人気を集めているというShanlingの4.4mm出力搭載ポータブルCDプレーヤー「EC Mini」、Shanlingも設計に関わるONIXブランドのポータブルDAC/アンプ「Mystic XP10」なども展示されていた。
■STAX
静電型ヘッドホンを手掛けるスタックスでは、今後発売予定のドライバーユニット(専用アンプ)「SRM-D10 mk2」を参考出展した。
バッテリーとDACを内蔵したポータブルドライバーユニット「SRM-D10」の後継モデルで、主にDACチップや接続端子を現時点での新規格に刷新。スペックと使い勝手をより高めた製品だ。
デジタル機器と接続するためのUSB microB、および給電用のDC端子は、どちらもUSB Type-Cに変更。またDACチップはESS「ES9018」からAKM「AK4493」となり、PCM 384kHz/32bit、DSD256(11.2MHz)まで再生が可能となった。デザインと筐体色も前世代からすこしだけ変更され、見分けが付けやすくなっている。
■Pentaconn
日本ディックスのPentaconnブランドからは、現在開発中の金属コア内蔵イヤーピース“COREIR(コレイル)”の新モデル、およびブランド初のイヤホンが参考出展。これまでのイベントでは撮影禁止のシークレット出展が行われていたもので、この度撮影および体験ができる状態で登場したかたちだ。どちらも発売時期/価格は現時点で未定となっている。
“COREIR”の新モデルは、黒いアルミニウム合金コアを採用した「COREIR Aluminium」。今年4月に発売した真鍮製コアの第1弾モデル「COREIR Brass」に対し、アルミニウム合金コアの本モデルではより解像度を重視しているという。前述の通り価格は未定だが、真鍮コアモデルから大きく変わらない見込みだ。また、今後もさらに別種の金属素材を採用したバリエーションモデルを検討しているという。
ブランド初のイヤホン「Scyne α 01」は、ウイング状の突起と金属光沢のあるハウジングが特徴的なモデル。ドライバー構成など詳細なスペックはまだ非公開だが、整理券方式で実際に音を試聴することが可能となっている。
■NOBUNAGA Labs
ワイズテックのNOBUNAGA Labsブランドでは、本日12/9発売の新イヤホンケーブル“COMBINEシリーズ”を出展。高純度無酸素銅と銀を独自の比率で組み合わせた「銅銀合金導体」を採用することで、自然な音の広がりや余韻、滑らかで透明感のある中高域、輪郭のある低域が味わえるという。MMCX端子を搭載する「浮舟」「雲隠」、2pin端子を搭載する「LUCIFER」「ECLIPSE」の4モデル展開で、18,800円前後での実売が見込まれている。
また参考出展として、TAGO STUDIOブランド「T3-01」、ヤマハYH-5000SEなどのケーブル両出しタイプのヘッドホンに対応した「4N純銀金メッキ導体」ヘッドホンケーブルを公開。同社直販サイトでの展開を検討中というPentaconn Earコネクタ採用ケーブルも取り揃えていた。
■ONSO
ひさご電材のケーブルブランドONSOは、今年11月より発売した新イヤホンケーブル“07シリーズ”を出展している。既存モデル“01シリーズ”と同じくPCUHDと4N-OFCを導体に採用しつつ、それぞれの断面積や組み合わせる割合を再構成することで“よりシックでメロウなサウンド”に仕上げたとのこと。
プラグ部を覆うスリーブは真鍮製で、塗装により深みのある光沢を持たせている。イヤホン側コネクタはMMCX、プラグは3.5mシングルエンド/4.4mmバランスをラインナップ。11,800円前後にて販売されている。
■mimimamo
ヘッドホンのイヤーパッドを汚れや劣化から保護するヘッドホンカバーmimimamoは、開発中の新モデルを参考出展。ヘッドホンの開口部を覆わない新しい構造や、より滑らかで肌触りがよくシワがつきにくい生地を採用したことに加え、イヤーパッドの締め付けを最適化したり、表面にゴミやホコリが付着しにくくするなどの改良を加えているという。