お客様からの質問を学習してさらに進化。当初約100店舗でスタート
ハイセンスジャパン、業界初「AI接客アドバイザー」。生成AIサービスでテレビの質問に素早く適切に回答
■お客様とのコミュニケーションを革新。気軽に質問できる環境を提供
ハイセンスジャパンは、家電業界初となる「AI接客アドバイザー」の導入を発表した。生成AIで商品知識や専門用語を個別に学習し、ハイセンス商品の特長やシリーズ別の比較、また、テレビに関する疑問に応えてくれる。
「AI接客アドバイザー」は、店頭に用意されたQRコードをお客様がスマートフォンでスキャンすることで利用ができる。テキストまたは音声対話によるコミュニケーションで、iOS端末ではテキストチャット、Android端末ではテキストチャットまたはAIアバターとの音声チャットとなる。一部の店舗には専用のタブレットが設置され、ボタンをタップするだけでサービスの利用が可能だ。当初は約100店舗からスタートする。
OpenAIプラットフォームの技術を活用し、独自にカスタマイズしたサービスとなる「AI接客アドバイザー」は、生成AIにより商品知識や専門用語を個別に学習し、一般的なテレビに対する質問はもちろん、ハイセンスのテレビの特長やシリーズ別の比較に関する質問に素早く適切な回答を提供してくれる。
本サービスの導入により、お客様が気軽に質問できる環境を提供することで、お客様とのコミュニケーションを革新し、購入体験を向上させていく狙いだ。同時に、販売店においても販売員がより効率的・効果的に接客を行うためのツールとして有益に活用できるとアピールする。
ハイセンスジャパン(株)副社長・山本一人氏は、「ハイセンスのテレビの価値をきちんとお伝えしていきたい。テレビを単にサイズと価格だけで決めてしまうのではなく、きちんとその価値をご理解して選んでいただきたい」と訴える。新製品としてMini LED・量子ドットを採用した4K液晶テレビ「U9N」「U8N」シリーズ、4K液晶テレビ「U7N」シリーズを発表し、ラインナップもさらに強化されるなか、同時に店頭における販売スタッフも増強し、テレビの価値啓発に力を入れていく構え。
■お客様と商品との出会いの場である“売り場”を次なるステージへ
お客様は「AI接客アドバイザー」を利用することで、販売員に尋ねたかった質問にも気軽にアクセスして回答を得ることができるようになり、カタログを開いて調べる手間も省略できる。店が混んでいて販売員に対応してもらうまでに時間がかかるようなときにも、事前に品定めを進められる力強い味方になる。
販売店では、売り場からも多くの情報が得られるように、メーカーから提供される販促物や店独自のPOPで商品の特徴をできるだけわかりやすく説明はしているが、そこには自ずと限界がある。「AI接客アドバイザー」の専用タブレットが導入されたビックカメラ有楽町店・新井剛史主任は「お客様の聞きたいことはそれこそ十人十色です。そのようななか、AI接客アドバイザーを活用すれば、自分が聞きたかった質問にピンポイントで答えを提供してくれます」。
AI接客アドバイザーを自ら色々と試してみたという新井氏。「たとえば、有機ELディスプレイには影や残像が表れる焼き付けという現象があるのですが、なぜ焼き付けができてしまうのか、防ぐためにはどうしたらいいのかなど、本当に詳しくわかりやすく解説してくれます」と驚きを隠せない。
テレビ売り場ではお客様から「どれくらいのサイズのテレビが適しているのか?」といった質問から始まり、「テレビでYoutubeが見られるんですか?」「有機ELテレビって何ですか?」などまさに質問が寄せられる。「有機ELテレビでさえ十分に理解されているお客様がまだ限られるなか、Mini LEDテレビと言われても何のことかというのが実情です。AI接客サービスがあれば、お客様との接客が1対1でなく、1対2になる。本当にお客様のためになるツールと言えるのではないでしょうか」とその可能性に大きな期待を寄せる。
ハイセンスが提供する「AI接客アドバイザー」は、お客様から投げ掛けられる質問を学習することで、さらに進化を遂げていく。5月はテスト期間と位置付けられ、当初は約100店舗からのスタートとなるが、今後、お客様のニーズに合わせて内容を拡充していく。山本氏は「200店舗、500店舗と導入店舗も拡大していきたい。対象となるジャンルも当面はテレビだけですが、冷蔵庫や洗濯機へと広げていくことももちろん可能です」と今後の展開に意気込みを示した。
「AI接客サービス」が、お客様と商品との大切な出会いの場である“売り場”を、次のステージへと進化させていくかもしれない。