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津賀会長、楠見社長はじめ役員・幹部が列席

パナソニック、「2023年度優秀ご販売店様感謝状贈呈式」を開催。440店が栄誉に輝く

公開日 2024/06/12 13:37 PHILE WEB ビジネス編集部・竹内純
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■楠見社長より記念のトロフィーが手渡される



パナソニックは、「2023年度 優秀ご販売店様感謝状贈呈式」を開催した。優秀な成果を上げた合計440店が入賞し、全国各地より397店405名が出席した。

会場入り口で入賞者を出迎えるパナソニックホールディングス 津賀会長、楠見社長、パナソニック 品田社長、宮地本部長

優秀な成果を上げた440店が入賞、感謝状贈呈式には全国各地より397店405名が出席した

「優秀販売店様表彰制度」は、系列店の日頃の支援・協力に対して感謝の意を表すとともに、さらなる飛躍を期して設けられたもの。1952年12月に「総合連盟店制度」が発足した後、1954年に「第一回優秀連盟店表彰」としてスタートを切った。今回の2023年度表彰で71回を数え、業容を拡大し、経営を革新していく観点から、1992年に「クレジット・リース賞」、2018年に「パナソニックホームズ賞」が新設されている。

入賞を果たした各店にとってはまさに晴れの舞台であると同時に、同社にとっても歴史と伝統のなかで受け継がれた国内コンシューマー部門の最重要行事と位置付けられ、パナソニックホールディングス・津賀一宏会長、楠見雄規社長をはじめとする役員・幹部が列席して執り行われた。

楠見社長から各賞の代表者ひとりひとりに記念のトロフィーが手渡された

笑顔と拍手に会場が包まれた

各賞の代表者一人ひとりに、壇上で楠見社長より記念のトロフィーが手渡された。今回、2023年度の入賞は合計440店。内訳は、特別優秀店賞105店、優秀店賞27店、優良店賞65店、躍進店賞82店(計279店)/「クレジット・リース」最優秀店賞27店、優秀店賞23店、優良店賞72店、躍進店賞22店(計144店)/「パナソニック ホームズ」優秀店賞17店となる。

■目指すは「くらしソリューション・プロバイダー」



挨拶に登壇したパナソニックホールディングス・楠見社長は、初の70回入賞が1店、50回を超えた販売店が新たに1店を加え累計68店となったことを受け、「厳しい環境の中で事業領域の拡大、お客様へのお役立ちの強化へ積極的に取り組まれ、素晴らしい成果をお収めいただきました。たゆまぬ努力に敬服しますと同時に、長きにわたって弊社を支え続けていただけていると実感します」と感謝の意を述べた。

パナソニックホールディングス(株)代表取締役/社長執行役員・楠見雄規氏

続けて、パナソニックグループの真使命とその実現へ向けた喫緊の課題への取り組みを紹介。「グループが目指す姿は1932年の第1回創業記念式にさかのぼり、人生の幸福が安定する状態を持続する楽土を築くことが松下電器の真使命。後に『物心一如の繁栄』という言葉で、幸之助創業者が生涯を通じて私どもの目指すところとして示してこられました」と説明した。

「物心一如の繁栄を実現すべく、創業以来、その時代その時代の社会課題の解決のため、また、人々の幸せのために事業を通じたお役立ちを果たして参りました。人々のより豊かな暮らしを実現すべく、本日ご臨席をいただいている皆様と共に共存共栄の道をたどって参りました。この使命達成のタスキを、次世代につないでいかなくてはなりません」

現在、グループ共通戦略と位置付けるのが、地球環境問題の解決および祖業から受け継ぐお客様の生涯における健康・安全・快適に向けた取り組みだ。前者においては喫緊の課題として地球温暖化を指摘。社会全体のCO2排出を設定された目標以上にいち早くゼロにしていくことを目指し、グループ長期環境ビジョン「Panasonic GREEN IMPACT」を掲げて取り組む。

「私たちの事業活動で排出しているCO2を実質ゼロにしていくことはもちろん、幅広い事業領域でお客様や社会が排出しているCO2の削減にも貢献し、世界CO2排出量の1%にあたる3億トン以上の削減貢献を2050年までに実現する」と力を込めた。

後者の取り組みでは、商品販売、商品・サービスの提供、修理・サポートなど、お客様との多様なつながりのなかで時々刻々と生まれてくるデータに着目。

それらを統合することで、「よりよい商品やサービスのご提案を生み出すことができ、ご販売店様にもより大きなお役立ちができると確信しております」とし、「多様なお客様お一人おひとりに合った価値をご提案できる『くらしソリューション・プロバイダー』を目指して参ります」と訴えた。

グループ長期環境ビジョン「Panasonic GREEN IMPACT」を掲げて取り組む

販売店のリアルの強みとパナソニックのデジタルの強みを掛け合わせた、環境変化に対応できる新たな販売店像を提案

そこでの大きな強みとしたのが、販売店のリアルの強みと同社の有するデジタルの強みを融合すること。「温かみのある接客や商品価値を伝えていただくアフターサービスで、お客様の潜在的なニーズをいち早くお知りになり、暮らしにお役立ちする関係性を築いていらっしゃいます。そこに弊社の提案するデジタルプラットフォームを掛け合わせることで、環境変化に対応できる新たなご販売店様像をご提案させていただきます」

「世界中の皆様の幸せにお役立ちし続けるという誓いを込めて、ブランドスローガンは『幸せの、チカラに。』とさせていただいています。今後もパナソニックグループの良きパートナーとして、末永くご支援、お引き立ていただくことを心からお願い申し上げます」と締めくくった。

■地域に根差した取り組みが必要不可欠



コンシューマーマーケティングジャパン本部長・宮地晋治氏からは、「パナソニックショップ店の皆様との真のパートナーシップ構築」をテーマに、時代に合わせた共存共栄を目指す姿として、「人づくり・店づくり・客づくり」「販売会社のお役立ち」「パナソニックのお役立ち」の3点の再構築に向けた取り組みが説明された。

パナソニック(株)コンシューマーマーケティングジャパン本部長・宮地晋治氏

「人づくり、店づくり、客づくり」では、様々な支援が「全PS店共通の画一的な制度・政策であり、専門店チャネルとして閉じられた世界での発信が多く、本質的な経営目線での価値向上やお客様へのお役立ちにはつながっていません」と反省の意を述べ、商品づくりでも差別化が不足し、Jコンセプトモデルも追加モデルを発売していないのが現状と続けた。

こうした課題認識のもと、「人づくり・店づくり・客づくりに向けた商売・経営研修の体制づくり」「地域に根差した販売会社のお役立ちの進化・再構築」「商品づくりを基本にしたパナソニックとの絆の強化」の3点から真のパートナーシップの再構築を目指すという。

「人づくり・店づくり・客づくり」では、「お客様の満足・感動・信頼の獲得と、ご販売店様との継続的な繁栄を目指していくことこそが本質的な価値。自主性・自主責任経営のもと、今の時代のプロショップ政策の習得へ向け、できることに着手していきます」とした。

ショップ店それぞれ、従業員個々に得意技を身に着けることが、ショップ店の発展に向け重要との考えから、得意技を究める研修体制づくりを7つのポイントからカリキュラム化していく計画だ。過去に実践されていた「プロショップ道場」に倣い、現状分析・課題分析・実践検証により研修を体系化。「どうやって実践するのが効果的なのかなど、地域やスタイルの特徴にあわせてマニュアル化することでショップ店の活性化につながる」と説明した。

市場の変化に最適に対応し、お客様から選ばれ、継続して支持を得られるためのプロショップ戦略を支援する

今の時代に合わせた共存共栄の目指す姿を説明

「販売会社のお役立ち」では、人口減社会に直面し、今以上に地域格差が広がっていくなかで「家電流通においても全国画一的な考えではなく、地域に根差した、地域特性を考えた取り組みが必要不可欠」との認識を示した。

2030年には3人に1人が65歳以上となり、すでに全国市町村の86%で買い物難民への支援が必要とされている。昨年4月からチャネル別体制からエリア社体制としたパナソニックマーケティングジャパン(PMJ)は「小さな本社体制へ変革し、エリアへ権限を委譲します。エリアの特性をしっかり生かし、エリアのお客様と向き合い、ショップ店の特性に合わせたお役立ちができるように変革をして参ります」と狙いを説明する。

「パナソニックのお役立ち」では、今の時代に合わせた絆や商品づくりの接点強化を実現させるために、新プロショップ道場をはじめとする商売・経営研修、商品づくりに意見のあるショップと事業部との交流を活性化する商品懇談の場など新しい接点を強化。商売の中心となる長く販売いただける定番商品づくりにも力を入れる。

「ショップ店の後継者がしっかりと事業継承の意欲が沸き、さらには、そうした接点のなかで、Jコンセプトモデルのようなショップ店様のビジネス拡大や真のお客様のお役立ちに必要な商品を継続して生み出し続ける仕組みが実現できるのではないかと考えています。今の時代に合わせた成長できる仕組みを皆様と一緒に再構築して参りましょう」と力を込めた。

■ProLink「私たちが“地域専門店の時代”を切り拓く」



表彰された優秀ご販売店を代表して、(株)ProLink 代表取締役社長・河野拓也氏が「“運・鈍・根”の精神を胸に……。私たちが切り拓く“地域専門店の時代”」と題し、活動事例を発表した。

(株)ProLink 代表取締役社長・河野拓也氏

まず、商売の原点に位置づけるのが「訪問活動」だ。「誤解を恐れずに極端なことを言えば、訪問活動さえしていればチラシなど要らない。お客様に身近に感じていただくために、お客様と顔を合わす機会を増やすことが大事。時間ではなく訪問回数を増やすことでお客様からの信頼はアップします」と訴えた。

一番の理想は「あなたが言うなら、そろそろ買い替えようかな」と思っていただけることだと語り、「お客様が商品を買っていただけるのは笑っているとき。難しい顔をしているときには買ってもらえません。どうやったら笑ってもらえるかを常に考え、訪問活動を続けています」と言葉を続けた。

組織ショップの取り組みとして、千葉県を拠点に12の加盟店で展開するProLinkは、買い手・売り手・地域のみならず、地域と未来を加えた“五方”よしの精神をモットーに地域一番店を目指している。河野氏は、仏教の教えでもある「知(とも)・覚(かく)・動(うご)・考(こう)」を取り組み方針に、「考えるより先に動くことがポイント。考えるだけで何も動かないのが一番よくないこと」だと語る。

お客様にどうしたら笑顔になってもらえるかを常に考えていると話す河野氏

考えるより前にまず動くこと

「私が電気屋さんになった頃から『これからは地域専門店の時代』だと言われ続けてきましたが、結局、まだその時代は来ていません。これは他の誰でもない自分たちのせい。まだまだ努力が足りない」と気を引き締め、「時代に合わせた取り組みが必要です。いくら地域電器専門店の時代が来ると言っても、自分たちが努力しなければ実現はできない。それには店構えと人構えを整えることが必要」と述べる。

店構えは、明るく活気がある店。お客様から見て気になる店。『何か面白いことやっているな』と思っていただける店。人構えは、商品を売って儲けるだけでなく、親身になってお客様のお困りごとを解決する姿勢が大切と河野氏。「お客様はきちんと見ています。これらが実践できれば、地域電器専門店の時代がやってくるのもそう遠くはありません」と力を込めた。

「幸之助創業者も実践したと言われる、近江商人が商いで心掛けた『運・鈍・根』。馬鹿と言われるほど根気よく続けることで、大きく運が開けるという意味で、私も感銘し、実践しています。この精神を胸に一番を目指し、“地域専門店の時代” を共に創って参りましょう。まだまだたくさんの熱い気持ちと大きな夢を持った、やる気のある販売店がたくさんいます。素晴らしい商品と今まで以上のご支援を引き続きお願いします」

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