ストリートカルチャーに求められるデザイン性も実装
「Dyson Zone」から空気清浄機を抜いたら驚異的なノイキャン&薄さのヘッドホンが出来た。「OnTrac」開発の背景に迫る
ダイソンは、ブランド初の“オーディオ特化”ヘッドホン「Dyson OnTracヘッドホン」を本日9月19日より発売する。これに伴い、都内にて製品発表会が開催された。
製品発表会には本製品を手がけた同社チーフエンジニアで、創業者の長男であるジェイク・ダイソン氏が登壇。幼い頃からさまざまな発明を行う父を見てきたというジェイク氏は、大学卒業後にLED照明の会社「ジェイク・ダイソン・ライト」を設立。2015年にはダイソン社の傘下に入るかたちで、同社のビジネスに携わるようになった。
ジェイク氏によると、ダイソン社の製品はモーターで駆動する、空気を動かすなどの共通点があり、使ってもらうにあたって静音は重要な要素だったという。そのため開発リソースの20%は騒音低減に割かれており、どのように音を扱うか、騒音を低減するかのノウハウを持っていたことから、ブランド初のオーディオ製品「Dyson Zone」を開発し、2023年に発売した。
Dyson Zoneは空気清浄機能を搭載したヘッドホンとして話題になったが、空気清浄機のモーターをハウジングに搭載していた。つまり騒音の発生源であるモーターが耳のすぐ近くにある構造だったわけだが、そのモーター音をなくせるレベルのノイズキャンセリングを開発したことで、“業界最高クラスのノイズキャンセリング”を実現できたとアピール。
OnTracではこのノイキャンを踏襲しつつ、モーターを取り払って驚異的なスリム化を実現したという。
本製品における大きなポイントが、アウターキャップとイヤークッションを取り替えて見た目のカスタマイズをできることだ。デザインはジェイク氏とCMF(色・素材・仕上げ)チームによって行われており、アウターキャップ/イヤークッションは別売のオプション品も含めて7種類ずつを用意。
アウターキャップはアルミ素材をダイヤモンドCNCで成型しており、アルミ仕上げに加えてセラミック仕上げのものも用意。イヤークッションも柔らかく、どんな耳にもフィットし、また長時間つけていられる快適性を備えるという。
デザインについてジェイク氏は「ストリートカルチャーの中では、ファッション性や自分らしさが求められる。我々はそれを理解しているため、幅広いカスタマイズ性を用意した」と語っていた。
発表会後には個別でのメディアブリーフィングも実施。今回OnTracをリリースした経緯としてジェイク氏は「(空気清浄機能搭載のZoneは)中国やインドのような大気汚染が著しい地域では活躍してくれるが、そうではない地域ではオーディオだけの製品が求められる」と説明。
ドライバーやチップはZoneと同じものを搭載するという。ただし本機ではハウジングなどを設計し直していることから、音質やノイキャンに関しても見直しを実施。ノイキャンは「Zoneで経験値を積んだので、向上させやすい土台ができていた」とのこと。
デザイン面でのこだわりについて聞かれると、ソニーの初代ウォークマンを例に挙げながら「オーディオにおいては、見せびらかしたい、所有することを誇りに思えるようなデザイン性が大事。他にもコンポーネントのボリューム部の美しさなど、そういった要素を取り入れている」という。
なお、交換可能なのはアウターキャップとイヤークッションのみで、ヘッドバンド部はカスタマイズができない。その理由については「ヘッドバンド部は配線が通っていたりするため、あまりいじることができない。また選択肢がありすぎると逆に困ってしまうので、ヘッドバンド部は固定になっている」そうだ。
OnTracは本国などではすでに販売されており、反響を聞かれると「『見た目が大好き』だと言ってもらえているし、レビューもポジティブなものばかり」だと人気ぶりをアピール。ちなみに1番人気のカラーはCNCコッパーで、ユーザーのうち36%もの方がスペアパーツを買って、カラーカスタマイズを楽しんでいるとのこと。
今回は“オーディオ特化”ヘッドホンをリリースしたが、イヤホンなども発売する予定はあるか、との問いには「オーディオ製品の拡張は真剣に考えている」と、前向きな答えを返してくれた。
■空気清浄機のモーター排除で驚異的な薄さを実現
製品発表会には本製品を手がけた同社チーフエンジニアで、創業者の長男であるジェイク・ダイソン氏が登壇。幼い頃からさまざまな発明を行う父を見てきたというジェイク氏は、大学卒業後にLED照明の会社「ジェイク・ダイソン・ライト」を設立。2015年にはダイソン社の傘下に入るかたちで、同社のビジネスに携わるようになった。
ジェイク氏によると、ダイソン社の製品はモーターで駆動する、空気を動かすなどの共通点があり、使ってもらうにあたって静音は重要な要素だったという。そのため開発リソースの20%は騒音低減に割かれており、どのように音を扱うか、騒音を低減するかのノウハウを持っていたことから、ブランド初のオーディオ製品「Dyson Zone」を開発し、2023年に発売した。
Dyson Zoneは空気清浄機能を搭載したヘッドホンとして話題になったが、空気清浄機のモーターをハウジングに搭載していた。つまり騒音の発生源であるモーターが耳のすぐ近くにある構造だったわけだが、そのモーター音をなくせるレベルのノイズキャンセリングを開発したことで、“業界最高クラスのノイズキャンセリング”を実現できたとアピール。
OnTracではこのノイキャンを踏襲しつつ、モーターを取り払って驚異的なスリム化を実現したという。
本製品における大きなポイントが、アウターキャップとイヤークッションを取り替えて見た目のカスタマイズをできることだ。デザインはジェイク氏とCMF(色・素材・仕上げ)チームによって行われており、アウターキャップ/イヤークッションは別売のオプション品も含めて7種類ずつを用意。
アウターキャップはアルミ素材をダイヤモンドCNCで成型しており、アルミ仕上げに加えてセラミック仕上げのものも用意。イヤークッションも柔らかく、どんな耳にもフィットし、また長時間つけていられる快適性を備えるという。
デザインについてジェイク氏は「ストリートカルチャーの中では、ファッション性や自分らしさが求められる。我々はそれを理解しているため、幅広いカスタマイズ性を用意した」と語っていた。
■「見せびらかしたくなるデザイン性が大事」。本国でもポジティブな反応
発表会後には個別でのメディアブリーフィングも実施。今回OnTracをリリースした経緯としてジェイク氏は「(空気清浄機能搭載のZoneは)中国やインドのような大気汚染が著しい地域では活躍してくれるが、そうではない地域ではオーディオだけの製品が求められる」と説明。
ドライバーやチップはZoneと同じものを搭載するという。ただし本機ではハウジングなどを設計し直していることから、音質やノイキャンに関しても見直しを実施。ノイキャンは「Zoneで経験値を積んだので、向上させやすい土台ができていた」とのこと。
デザイン面でのこだわりについて聞かれると、ソニーの初代ウォークマンを例に挙げながら「オーディオにおいては、見せびらかしたい、所有することを誇りに思えるようなデザイン性が大事。他にもコンポーネントのボリューム部の美しさなど、そういった要素を取り入れている」という。
なお、交換可能なのはアウターキャップとイヤークッションのみで、ヘッドバンド部はカスタマイズができない。その理由については「ヘッドバンド部は配線が通っていたりするため、あまりいじることができない。また選択肢がありすぎると逆に困ってしまうので、ヘッドバンド部は固定になっている」そうだ。
OnTracは本国などではすでに販売されており、反響を聞かれると「『見た目が大好き』だと言ってもらえているし、レビューもポジティブなものばかり」だと人気ぶりをアピール。ちなみに1番人気のカラーはCNCコッパーで、ユーザーのうち36%もの方がスペアパーツを買って、カラーカスタマイズを楽しんでいるとのこと。
今回は“オーディオ特化”ヘッドホンをリリースしたが、イヤホンなども発売する予定はあるか、との問いには「オーディオ製品の拡張は真剣に考えている」と、前向きな答えを返してくれた。