事業部長の山根氏&商品企画戦略担当部長の前田氏に訊く
<CES>静止画も動画も“プロが使える“ハイエンド。「LUMIX GH5」の特徴と開発の狙いを事業部長が語る
別項でお伝えしているように、パナソニックは4K/60pや4:4:2 10bitでの動画撮影にも対応するミラーレス一眼カメラ「LUMIX GH5」を2017 International CESで正式発表。製品の詳しい特徴や開発の狙いを事業部長の山根洋介氏と商品企画戦略部担当部長の前田将徳氏に訊くことができた。
■写真も動画もプロの要求に応える“LUMIX史上最高画質”モデル
「LUMIX GH5」ではローパスフィルターレスの約20メガセンサーと新ヴィーナスエンジンを搭載。5軸5段ボディ内手ブレ補正とDual I.S,2対応などで「LUMIX史上最高画質を実現した」とするモデルだ。
動画撮影機能においては、ミラーレス一眼カメラとして世界初の4K60p記録(フル対角記録)と、こちらも世界初の4:2:2 10bit 4K30p記録に対応。HDMIスルー対応で動画記録時間も無制限だ。
さらに今夏にはファームウェアのアップデートによってHLG(Hybrid Log Gamma)での4K HDR動画撮影や、4K/フルHD両方でのALL-Intra記録(VグレードSDカードサポート)、高解像アナモフィックモード、USBテザーにも対応。加えて、その前に4月にはフルHD 4:4:4 10bit記録モードに対応するアップデートも行う。
前田氏は、「静止画も動画もハイエンドな、写真家にも映像制作者にもアピールしていきたいモデル」だと本機を表現。「最近は写真と動画の両方を撮るハイブリッドフォトグラファーが増えており、現行機のDMC-GH4でも7割くらいはそうした動画メインのユーザーだ」と、動画撮影機能を充実させた背景を説明する。
「現行機のDMC-GH4を出して以来、ビデオフォトグラファーににヒアリングして必要とされる機能を今回すべて入れた」としている。
4Kを60pで撮影できることによって放送向けコンテンツも撮れるようになり、また、4:2:2 10bit対応によって、撮影した4K映像をあとから処理しやすくするなど、放送業界向けの新たなトピックが多い本機。映像制作の現場ではHDMIの抜き挿しが頻繁なことに配慮し、HDMI type A端子を採用して耐久性を持たせるなどもしている。
実際に放送業界関係者からの反響も多いようで、「昨年のフォトキナで開発発表した際も現地でいろいろな反応をいただいたが、実はその後の(放送業界関係者が多く来場する)InterBEEで、『なんでGH5を出展していないんだ』という声をかなりもらった」という。
山根氏は「GH4から3年近くの時間がたって、ほとんど全ての部分でキチンと進化をしているモデル」だと表現。「ファインダーも非常にキレイで視野角も広がっているし、ボディ内手ブレ補正も新たに入れて、AFもさらに進化させて速度も飛躍的に早くなった。動画も静止画も進化している」とアピールする。
アメリカでは3月下旬に1999.9ドル(※ボディ単体)で発売するが、昨年の開発発表した段階からすでに各販売店にプリオーダーが多く届いているとのこと。「我々が予測していた数字を上回っている」(山根氏)という。
山根氏は「価格もいろいろと頑張った」とコメント。「カメラは業界的に高付加価値にシフトしているが、だからといってどんどん上げていいかといったらそうではない。お客様の手の届かないところにいってしまっては意味がない」とする。
そして「映像制作にもお使いいただきたいということでの値付けでもある。カムコーダーでの映像制作の方々ももしかしたらこちらに興味を持ってくれるかもしれない」とコメント。だが、そうなると同社もカムコーダーを展開しているため内部競合を起こすことにもなるが、「そこを気にするよりも業界そのものを変えていかなければならないという思いがある」と山根氏は語った。
■プロだけでなく運動会撮影などにも適する6Kフォト
静止画では、6K画質の18メガ/秒間30コマで連写したなかからベストショットを残せる新機能「6Kフォト」が本機の大きな特徴。山根氏は「プロのカメラマンに事前に使ってもらって『これだったら仕事用に使えるね』と言ってもらえている」と、プロも満足する写真が撮影できると説明する。
「センサーの読み出し処理も速くしているので、動きものの被写体でのローリング歪もかなり軽減できている」と山根氏は6Kフォトについてコメント。「例えば230kmで走ってる新幹線をとっても全然歪まず撮れているので、我々としても、かなり進化しているなと自負している」と完成度の高さを改めてアピールした。
実際にCESでのブースではプロの写真家が6Kフォトを利用して撮影したものをプリントして展示。「解像度が6Kあるため、大きく引き伸ばしても大丈夫なことがお分かりいただけるだろう」とした。なお、プロカメラマンの使用にも応えるモデルということで、プロサポート体制も今後充実させていく考えだと山根氏は語った。
4Kフォトも引き続き利用でき、こちらでは秒間60コマ連写からベストショットを選ぶことが可能。前田氏は「こうした機能をお客様がどれだけ簡単に使えるかにも配慮した」と述べ、直感的にベストショットを選べるようなUIになっているとした。
そして山根氏は、「AFの追随性もよいので、運動会の撮影などでも効果をかなり実感できるのではないか」と、6Kフォトおよび4Kフォトはプロの写真家だけでなく、一般ユーザーにもオススメできる機能だと紹介。
そのほか、本機はWi-FiやBlutooth機能も内蔵。BluetoothはVer4.2のBluetooth Low Energyに対応しており、カメラの電源をオフにしてもバッテリーさえ抜かなければペアリングが継続する。これにより「例えば旅行先で写真を撮って常時自動でスマートフォンに写真を転送しておけるので、SNSへのアップなども簡単に行える」という。
山根氏は最後に「世の中の流れとして、静止画と動画の境目がなくなってきているし、業務用と民生用の技術的な差もなくなってきている」と昨今のカメラを取り巻く環境に改めて言及。「そのなかでお客様にとってベストなものを出していくというのは我々の使命だと思っている」とした。
■写真も動画もプロの要求に応える“LUMIX史上最高画質”モデル
「LUMIX GH5」ではローパスフィルターレスの約20メガセンサーと新ヴィーナスエンジンを搭載。5軸5段ボディ内手ブレ補正とDual I.S,2対応などで「LUMIX史上最高画質を実現した」とするモデルだ。
動画撮影機能においては、ミラーレス一眼カメラとして世界初の4K60p記録(フル対角記録)と、こちらも世界初の4:2:2 10bit 4K30p記録に対応。HDMIスルー対応で動画記録時間も無制限だ。
さらに今夏にはファームウェアのアップデートによってHLG(Hybrid Log Gamma)での4K HDR動画撮影や、4K/フルHD両方でのALL-Intra記録(VグレードSDカードサポート)、高解像アナモフィックモード、USBテザーにも対応。加えて、その前に4月にはフルHD 4:4:4 10bit記録モードに対応するアップデートも行う。
前田氏は、「静止画も動画もハイエンドな、写真家にも映像制作者にもアピールしていきたいモデル」だと本機を表現。「最近は写真と動画の両方を撮るハイブリッドフォトグラファーが増えており、現行機のDMC-GH4でも7割くらいはそうした動画メインのユーザーだ」と、動画撮影機能を充実させた背景を説明する。
「現行機のDMC-GH4を出して以来、ビデオフォトグラファーににヒアリングして必要とされる機能を今回すべて入れた」としている。
4Kを60pで撮影できることによって放送向けコンテンツも撮れるようになり、また、4:2:2 10bit対応によって、撮影した4K映像をあとから処理しやすくするなど、放送業界向けの新たなトピックが多い本機。映像制作の現場ではHDMIの抜き挿しが頻繁なことに配慮し、HDMI type A端子を採用して耐久性を持たせるなどもしている。
実際に放送業界関係者からの反響も多いようで、「昨年のフォトキナで開発発表した際も現地でいろいろな反応をいただいたが、実はその後の(放送業界関係者が多く来場する)InterBEEで、『なんでGH5を出展していないんだ』という声をかなりもらった」という。
山根氏は「GH4から3年近くの時間がたって、ほとんど全ての部分でキチンと進化をしているモデル」だと表現。「ファインダーも非常にキレイで視野角も広がっているし、ボディ内手ブレ補正も新たに入れて、AFもさらに進化させて速度も飛躍的に早くなった。動画も静止画も進化している」とアピールする。
アメリカでは3月下旬に1999.9ドル(※ボディ単体)で発売するが、昨年の開発発表した段階からすでに各販売店にプリオーダーが多く届いているとのこと。「我々が予測していた数字を上回っている」(山根氏)という。
山根氏は「価格もいろいろと頑張った」とコメント。「カメラは業界的に高付加価値にシフトしているが、だからといってどんどん上げていいかといったらそうではない。お客様の手の届かないところにいってしまっては意味がない」とする。
そして「映像制作にもお使いいただきたいということでの値付けでもある。カムコーダーでの映像制作の方々ももしかしたらこちらに興味を持ってくれるかもしれない」とコメント。だが、そうなると同社もカムコーダーを展開しているため内部競合を起こすことにもなるが、「そこを気にするよりも業界そのものを変えていかなければならないという思いがある」と山根氏は語った。
■プロだけでなく運動会撮影などにも適する6Kフォト
静止画では、6K画質の18メガ/秒間30コマで連写したなかからベストショットを残せる新機能「6Kフォト」が本機の大きな特徴。山根氏は「プロのカメラマンに事前に使ってもらって『これだったら仕事用に使えるね』と言ってもらえている」と、プロも満足する写真が撮影できると説明する。
「センサーの読み出し処理も速くしているので、動きものの被写体でのローリング歪もかなり軽減できている」と山根氏は6Kフォトについてコメント。「例えば230kmで走ってる新幹線をとっても全然歪まず撮れているので、我々としても、かなり進化しているなと自負している」と完成度の高さを改めてアピールした。
実際にCESでのブースではプロの写真家が6Kフォトを利用して撮影したものをプリントして展示。「解像度が6Kあるため、大きく引き伸ばしても大丈夫なことがお分かりいただけるだろう」とした。なお、プロカメラマンの使用にも応えるモデルということで、プロサポート体制も今後充実させていく考えだと山根氏は語った。
4Kフォトも引き続き利用でき、こちらでは秒間60コマ連写からベストショットを選ぶことが可能。前田氏は「こうした機能をお客様がどれだけ簡単に使えるかにも配慮した」と述べ、直感的にベストショットを選べるようなUIになっているとした。
そして山根氏は、「AFの追随性もよいので、運動会の撮影などでも効果をかなり実感できるのではないか」と、6Kフォトおよび4Kフォトはプロの写真家だけでなく、一般ユーザーにもオススメできる機能だと紹介。
そのほか、本機はWi-FiやBlutooth機能も内蔵。BluetoothはVer4.2のBluetooth Low Energyに対応しており、カメラの電源をオフにしてもバッテリーさえ抜かなければペアリングが継続する。これにより「例えば旅行先で写真を撮って常時自動でスマートフォンに写真を転送しておけるので、SNSへのアップなども簡単に行える」という。
山根氏は最後に「世の中の流れとして、静止画と動画の境目がなくなってきているし、業務用と民生用の技術的な差もなくなってきている」と昨今のカメラを取り巻く環境に改めて言及。「そのなかでお客様にとってベストなものを出していくというのは我々の使命だと思っている」とした。