ベイヤーセンサーを採用
シグマ、世界最小・最軽量のフルサイズ・ミラーレス一眼カメラ「SIGMA fp」を発表
シグマは、世界最小・最軽量のフルサイズミラーレス一眼カメラ「SIGMA fp」を発表した。秋の発売が予定されている。価格は未定。
本日11日、都内で製品発表会が開催。同社代表の山木和人氏よりその詳細が明かされた。
同社はSIGMA fpを「ポケッタブル・フルフレーム」とアピールしており、外形寸法は112.6W×69.9H×45.3Dmm、質量は約422g(SDカード、バッテリー込)というサイズを実現している。記録メディアはSDカード。
開発にあたっては、「ポケッタブル・フルフレーム」「スケーラブル」「シームレス」という3つのコンセプトが掲げられた。また、ポケッタブル・フルフレームを実現する上で、画質に妥協しない「フルフレームセンサー」、いつでも気兼ねなく撮影できるコンパクトさ、そしてレンズシステムの中核にふさわしいとする「高いビルドクオリティ」を追求したという。
センサーには、有効画素数2,460万画素の35mmフルサイズの裏面照射型CMOSセンサーを搭載。動画撮影を考慮するため、foveonではなくベイヤーセンサーを搭載する。ローパスフィルターレスを採用し、感度はISO100-25600。拡張で拡張では6/12/25/50/51200/102400にも対応する。14bitのRAW(DNG)に対応し、SIGMA Proto Proにも対応。
機械式シャッターは搭載しておらず、電子シャッターのみの仕様となる。グローバルシャッターには対応していないので高速の被写体を撮影するとローリング歪みが発生するが、「読み出し速度が早いので多くの場面で問題なく撮影できる」と山木氏は説明する。またシャッター音が無いため、静音が求められる撮影に適しているほか、機械的可動部がないことは信頼性の向上にも寄与するという。連射枚数は18コマ/秒。
ビルドクオリティの点に関しては、防塵防滴構造を採用し、42箇所のシーリングが施されている。また、筐体にヒートシンクを配置しており、長時間のシネマ撮影などプロ向けの動画用途にも耐えられるという。モニターは3.15型・約210万ドットで、静電式タッチパネルとなっている。
「スケーラブル」という点については、マウントに「Lマウント」を採用することで、パナソニックのLマウントレンズが組み合わせられるほか、マウントアダプターを使用することでライカのMレンズやRレンズなども装着できる。また、側面のストラップ取付部は取り外し可能となっており、外すと三脚穴と同じ仕様になっている。
底面と両側面には三脚穴を備えているため、これを用いて、グリップやホットシューなどラインナップされる様々なアクセサリーを取り付けることができる。もちろんリグなども装着できるため、シネマカメラとして組むこともできる。同社では本機の3DデータをWEB上で公開予定とのことで、山木氏は「アクセサリーを開発していただき、無限の可能性を提供していただきたい」とアピールした。
「シームレス」は、“本格的で自在な撮影機能”を指す。スタイルやジャンル、動画やスチルにとらわれない、“シームレスでクリエイティブな道具”を目指したとのこと。天面にはCineモード(動画)とStillモード(静止画)を切り替えるスイッチを備え、切り替えるだけでそれぞれの機能に移行できる。画面UIをはじめ、クイックメニューといったメニュー画面もそれぞれに適したものが表示される。
動画は、4K UHD/24fps12bitのCinema DNGなどのRAW動画の撮影に対応。外部記録とはなるが、搭載するUSB 3.1(Gen1)端子からSSDなどに保存することができる。先述したヒートシンク構造によって長時間撮影にも配慮されており、映画撮影の現場でも使用できるとアピールされている。
映画撮影の現場に役立つ機能としては、「ディレクターズビューファインダーモード」も挙げられた。これは映画監督が現場でレンズの画角などを確認するためのもの。スーパー35のみだったフィルム時代と比べ、デジタルでは多様なフォーマットが存在しており。本機能はそれをシミュレートする機能となる。「世界中の映画監督が求めていたもの」であり、この機能によって「(fpは)映画撮影の現場で必須になるだろう」と山木氏は語った。
その他の機能では、瞳AFに対応するほか、電子シャッターを活かしたHDR撮影も可能。1回のシャッターで3枚の写真を撮影することで、自然なHDR写真を撮ることができるとする。従来は同社PCソフトウェアで使えていた現像パラメーター機能「Fill Light」は、カメラ内でも設定できるようになった。新たなカラーモードとして、ハリウッドで流行っているという人物を浮き立たせる手法「ティール&オレンジ」も追加された。
小型で軽量のため、ジンバルでの撮影やドローンでの長時間撮影にも最適と紹介されていた。
fpという名前については「fortissimo(非常に強く)」と「pianissimo(非常に弱く)」の頭文字をとったものとのこと。コンパクトなシステムから大型システムまで幅広く対応できるという意味もあるとのことだ。
発表会では開発コンセプトについても詳しく説明された。現代のカメラ利用シーンを考えた場合に、「スマートフォン」「レンズ交換式カメラ」「シネマカメラ」の3つが挙げらると山木氏。スマートフォンは軽量でいつでも持ち歩けるため、日常の記録/コミュニケーションツールとして欠かせないが、「驚愕するような景色を残したいと考えた場合、十分とは言えない」とのこと。
次にレンズ交換式カメラは、一眼レフからミラーレス一眼へとシフトする中で小型化しているものの、常に持ち歩けるとは言い難い。「しかし目的に合わせてかけがえのない1枚を撮るには、最もふさわしいカメラ」という。
シネマカメラは、一般人には手の届かない価格、大きさ、重さではあるものの、そこではメーカーやレンズマウントなどの垣根を超えて、得たいイメージをクリエイティブに追求する文化が広がっているとする。これら3つのカメラを“脱構築” 、つまり一度解体し、組み立てることでfpは完成したという。
本日11日、都内で製品発表会が開催。同社代表の山木和人氏よりその詳細が明かされた。
同社はSIGMA fpを「ポケッタブル・フルフレーム」とアピールしており、外形寸法は112.6W×69.9H×45.3Dmm、質量は約422g(SDカード、バッテリー込)というサイズを実現している。記録メディアはSDカード。
開発にあたっては、「ポケッタブル・フルフレーム」「スケーラブル」「シームレス」という3つのコンセプトが掲げられた。また、ポケッタブル・フルフレームを実現する上で、画質に妥協しない「フルフレームセンサー」、いつでも気兼ねなく撮影できるコンパクトさ、そしてレンズシステムの中核にふさわしいとする「高いビルドクオリティ」を追求したという。
センサーには、有効画素数2,460万画素の35mmフルサイズの裏面照射型CMOSセンサーを搭載。動画撮影を考慮するため、foveonではなくベイヤーセンサーを搭載する。ローパスフィルターレスを採用し、感度はISO100-25600。拡張で拡張では6/12/25/50/51200/102400にも対応する。14bitのRAW(DNG)に対応し、SIGMA Proto Proにも対応。
機械式シャッターは搭載しておらず、電子シャッターのみの仕様となる。グローバルシャッターには対応していないので高速の被写体を撮影するとローリング歪みが発生するが、「読み出し速度が早いので多くの場面で問題なく撮影できる」と山木氏は説明する。またシャッター音が無いため、静音が求められる撮影に適しているほか、機械的可動部がないことは信頼性の向上にも寄与するという。連射枚数は18コマ/秒。
ビルドクオリティの点に関しては、防塵防滴構造を採用し、42箇所のシーリングが施されている。また、筐体にヒートシンクを配置しており、長時間のシネマ撮影などプロ向けの動画用途にも耐えられるという。モニターは3.15型・約210万ドットで、静電式タッチパネルとなっている。
「スケーラブル」という点については、マウントに「Lマウント」を採用することで、パナソニックのLマウントレンズが組み合わせられるほか、マウントアダプターを使用することでライカのMレンズやRレンズなども装着できる。また、側面のストラップ取付部は取り外し可能となっており、外すと三脚穴と同じ仕様になっている。
底面と両側面には三脚穴を備えているため、これを用いて、グリップやホットシューなどラインナップされる様々なアクセサリーを取り付けることができる。もちろんリグなども装着できるため、シネマカメラとして組むこともできる。同社では本機の3DデータをWEB上で公開予定とのことで、山木氏は「アクセサリーを開発していただき、無限の可能性を提供していただきたい」とアピールした。
「シームレス」は、“本格的で自在な撮影機能”を指す。スタイルやジャンル、動画やスチルにとらわれない、“シームレスでクリエイティブな道具”を目指したとのこと。天面にはCineモード(動画)とStillモード(静止画)を切り替えるスイッチを備え、切り替えるだけでそれぞれの機能に移行できる。画面UIをはじめ、クイックメニューといったメニュー画面もそれぞれに適したものが表示される。
動画は、4K UHD/24fps12bitのCinema DNGなどのRAW動画の撮影に対応。外部記録とはなるが、搭載するUSB 3.1(Gen1)端子からSSDなどに保存することができる。先述したヒートシンク構造によって長時間撮影にも配慮されており、映画撮影の現場でも使用できるとアピールされている。
映画撮影の現場に役立つ機能としては、「ディレクターズビューファインダーモード」も挙げられた。これは映画監督が現場でレンズの画角などを確認するためのもの。スーパー35のみだったフィルム時代と比べ、デジタルでは多様なフォーマットが存在しており。本機能はそれをシミュレートする機能となる。「世界中の映画監督が求めていたもの」であり、この機能によって「(fpは)映画撮影の現場で必須になるだろう」と山木氏は語った。
その他の機能では、瞳AFに対応するほか、電子シャッターを活かしたHDR撮影も可能。1回のシャッターで3枚の写真を撮影することで、自然なHDR写真を撮ることができるとする。従来は同社PCソフトウェアで使えていた現像パラメーター機能「Fill Light」は、カメラ内でも設定できるようになった。新たなカラーモードとして、ハリウッドで流行っているという人物を浮き立たせる手法「ティール&オレンジ」も追加された。
小型で軽量のため、ジンバルでの撮影やドローンでの長時間撮影にも最適と紹介されていた。
fpという名前については「fortissimo(非常に強く)」と「pianissimo(非常に弱く)」の頭文字をとったものとのこと。コンパクトなシステムから大型システムまで幅広く対応できるという意味もあるとのことだ。
発表会では開発コンセプトについても詳しく説明された。現代のカメラ利用シーンを考えた場合に、「スマートフォン」「レンズ交換式カメラ」「シネマカメラ」の3つが挙げらると山木氏。スマートフォンは軽量でいつでも持ち歩けるため、日常の記録/コミュニケーションツールとして欠かせないが、「驚愕するような景色を残したいと考えた場合、十分とは言えない」とのこと。
次にレンズ交換式カメラは、一眼レフからミラーレス一眼へとシフトする中で小型化しているものの、常に持ち歩けるとは言い難い。「しかし目的に合わせてかけがえのない1枚を撮るには、最もふさわしいカメラ」という。
シネマカメラは、一般人には手の届かない価格、大きさ、重さではあるものの、そこではメーカーやレンズマウントなどの垣根を超えて、得たいイメージをクリエイティブに追求する文化が広がっているとする。これら3つのカメラを“脱構築” 、つまり一度解体し、組み立てることでfpは完成したという。