ガジェットデスゲームに使われたナーヴギアに近づけたいそう
「ゲームで死ぬと本当に死ぬ」VRヘッドセットが作られる。Oculus創業者がSAOをリスペクト
Oculus社の創業者であり「現代バーチャルリアリティの父」とも言われるパルマー・ラッキー氏が、プレイ中のゲーム内で死んだら本当にユーザーも死ぬVRヘッドセットを作り上げた。同氏が2017年にFacebook(現Meta社)に売却したOculusの技術を元にした、Meta Quest Proをベースとしたものだ。
ラッキー氏は、日本のライトノベル『ソードアート・オンライン』(以下、SAO)を記念してこれを作ったという。これを個人ブログ上で公開した日にちは、ちょうどSAOの作中でナーヴギア(第2世代フルダイブ型VRマシン)を被ったプレイヤー達がデスゲームの開始が宣言された日にちである。同氏は、今年初めのSAOオンラインイベントにも参加しており、その頃から伏線は敷かれていたようだ。
この文字通りのキラーヘッドセットは、Meta Quest Proに爆発モジュールを接続したものだ。爆薬はユーザーの前脳を直接狙っており、もしも爆発すればユーザーの頭部を消し去ることになる。
このプロジェクトを説明するブログによれば、「実生活を仮想のアバターに結びつけるアイデアは、いつも私を魅了する。即座に賭け金を最大レベルまで引き上げ、バーチャル世界とプレイヤーとの関わり方を根本的に考え直させる」とのこと。豪勢なグラフィックよりも「深刻な結果の脅威」だけが、ゲームをリアルに感じさせるというのだ。
ラッキー氏はSAOの存在が、特に日本で人々にVRに興味を持たせたと述べている。ちょうどアニメが始まった2010年代前半は、初代Oculus Riftが商業化にこぎ着ける時期と重なっており、事業を後押しされたことに感謝の念もあるようだ。
ただし今回のナーヴギアは道半ばであり、今のところユーザーを殺すこともできる直接的な神経インターフェースは実現できていないという。原作のナーヴギアは、電磁パルスにより五感情報を神経に流し込むことで、フルダイブ体験を実現している。その電磁パルスを定格以上の高出力にすることで脳を焼き切る原理であり、VR装置と殺人装置を兼ねたスマートな作りである。
ラッキー氏は、原作でナーヴギアを開発した茅場晶彦に賞賛を惜しまない。「彼は従業員や規制当局、製造委託先から隠れて(殺人装置を)仕込むことができた。自分もかなり賢いが、そうしたものを作る方法は思いつかなかった」というのだ。
その代案として、ラッキー氏はいつも別のプロジェクトで使っている爆薬モジュールを3つ使い、ヘッドセット内の画面が特定の周波数で赤く点滅することを検知する狭帯域フォトセンサーに紐付けたとのこと。これによりゲームオーバー画面が表示されると、爆薬が発射されてユーザーの脳が瞬時に破壊される仕組みだ。
ラッキー氏は武器・防衛請負会社Andurilの創業者でもあり、政府との大規模な契約も獲得している。ブログで明言は避けているが、流用できる爆薬モジュールは普段から身近にあったのだろう。
さらに同氏は、今後もナーヴギアに近づけるべく改良を続けたいという。たとえばヘッドセットの取り外しや破壊を不可能にする機構などだ。それでも間違ったタイミングで起爆し、ユーザーを殺しかねない故障の可能性は多岐にわたるため「実際に自分で使う勇気が出ない」とも告白している。
現実に茅場晶彦を出現するよう応援はしかねるが、全身で仮想空間に没入できるフルダイブ体験に、VRデバイスが1日でも早く到達できることを祈りたいところだ。
Source: Palmer Luckey
via: Motherboard
ラッキー氏は、日本のライトノベル『ソードアート・オンライン』(以下、SAO)を記念してこれを作ったという。これを個人ブログ上で公開した日にちは、ちょうどSAOの作中でナーヴギア(第2世代フルダイブ型VRマシン)を被ったプレイヤー達がデスゲームの開始が宣言された日にちである。同氏は、今年初めのSAOオンラインイベントにも参加しており、その頃から伏線は敷かれていたようだ。
この文字通りのキラーヘッドセットは、Meta Quest Proに爆発モジュールを接続したものだ。爆薬はユーザーの前脳を直接狙っており、もしも爆発すればユーザーの頭部を消し去ることになる。
このプロジェクトを説明するブログによれば、「実生活を仮想のアバターに結びつけるアイデアは、いつも私を魅了する。即座に賭け金を最大レベルまで引き上げ、バーチャル世界とプレイヤーとの関わり方を根本的に考え直させる」とのこと。豪勢なグラフィックよりも「深刻な結果の脅威」だけが、ゲームをリアルに感じさせるというのだ。
ラッキー氏はSAOの存在が、特に日本で人々にVRに興味を持たせたと述べている。ちょうどアニメが始まった2010年代前半は、初代Oculus Riftが商業化にこぎ着ける時期と重なっており、事業を後押しされたことに感謝の念もあるようだ。
ただし今回のナーヴギアは道半ばであり、今のところユーザーを殺すこともできる直接的な神経インターフェースは実現できていないという。原作のナーヴギアは、電磁パルスにより五感情報を神経に流し込むことで、フルダイブ体験を実現している。その電磁パルスを定格以上の高出力にすることで脳を焼き切る原理であり、VR装置と殺人装置を兼ねたスマートな作りである。
ラッキー氏は、原作でナーヴギアを開発した茅場晶彦に賞賛を惜しまない。「彼は従業員や規制当局、製造委託先から隠れて(殺人装置を)仕込むことができた。自分もかなり賢いが、そうしたものを作る方法は思いつかなかった」というのだ。
その代案として、ラッキー氏はいつも別のプロジェクトで使っている爆薬モジュールを3つ使い、ヘッドセット内の画面が特定の周波数で赤く点滅することを検知する狭帯域フォトセンサーに紐付けたとのこと。これによりゲームオーバー画面が表示されると、爆薬が発射されてユーザーの脳が瞬時に破壊される仕組みだ。
ラッキー氏は武器・防衛請負会社Andurilの創業者でもあり、政府との大規模な契約も獲得している。ブログで明言は避けているが、流用できる爆薬モジュールは普段から身近にあったのだろう。
さらに同氏は、今後もナーヴギアに近づけるべく改良を続けたいという。たとえばヘッドセットの取り外しや破壊を不可能にする機構などだ。それでも間違ったタイミングで起爆し、ユーザーを殺しかねない故障の可能性は多岐にわたるため「実際に自分で使う勇気が出ない」とも告白している。
現実に茅場晶彦を出現するよう応援はしかねるが、全身で仮想空間に没入できるフルダイブ体験に、VRデバイスが1日でも早く到達できることを祈りたいところだ。
Source: Palmer Luckey
via: Motherboard