ガジェット記録はEVだけどソーラーカー
1000kmを12時間以内・途中充電なしで走破、学生製作のソーラーカーがギネス認定
オーストラリア・ニューサウスウェールズ大学シドニー校(UNSW)のチームが開発したソーラーカー「Sunswift 7」が、最近行ったテスト走行で、途中充電なしに1000kmを12時間以内に走破する記録を打ち立てた。走行はビクトリア州にあるオーストラリア自動車研究センター(AARC)で、走行時間は11時間52分08秒だった。
この走行における平均速度は85km/hとなり、ギネス・ワールドレコーズはSunswift 7を「1度の充電で1000kmを走行できる、最も速い電気自動車」と暫定的に認定した。今後、タイミング情報と車載テレメトリーのデータが専門家チームによって分析および確認された時点で正式に認定される。
チームを率いるシドニー大学の学生アンドレア・ホールデン氏は「自分たちが世界最高のものを作る手助けをしたと思うと、とても不思議な気分です」「2年前に、このクルマを作り始めたときは、すべてがロックダウンしていて、難しいことがばかりだった」「この記録はチーム全員が積み上げてきた努力のたまものです」と述べている。
Sunswift 7の車体は重さが約500kgと、日本の軽自動車よりも軽くできている。これはもちろん、市販を前提としないため、エアコンのような快適装備やABS、エアバッグ、さらには前後ガラスの雨滴を拭くワイパーなどの安全装備を必要最小限まで省略することなどで実現されている。
また、ソーラーカーであるため車体上面には太陽電池がくまなく貼り付けられているが、その電力を無駄なく使い切るために、ボディの空力と転がり抵抗の削減に焦点を当てて設計開発されている。そのため車体の空気抵抗を表すCd値は0.095と非常に低くなっている。ちなみに、市販車の場合は非常に空気抵抗が少ないとされるトヨタのプリウス(4代目)で0.24、最も低いと言われるテスラModel Sは0.204だ。
なお、Sunswift 7が記録を達成した走行では、途中でパンクが発生したり、バッテリーの管理に問題が発生したりといった問題も発生した。記録認定におけるルールでは、車両は一度に15分以上静止してはならないという項目があるが、このバッテリーの問題は解決して走行に戻るまでに14分52秒もかかり、あわや失格になるところだった。冒頭の記録を達成できたのは、メンテナンス性にも気を配った設計だったことが功を奏したといえそうだ。
なお、走行全体でのエネルギー消費量は100kmあたり3.8kWhで、これは市販のEVが良くて15kWh、平均で20kWhぐらいになるのとは比較にならないものだ。チームは来年、オーストラリア縦断3000kmに挑戦するソーラーカーレース「Bridgestone World Solar Challenge」にSunswift 7をひっさげて参戦することを計画しており、健闘が期待されるところだ。
Source: UNSW Sydney
via: CleanTechnica
この走行における平均速度は85km/hとなり、ギネス・ワールドレコーズはSunswift 7を「1度の充電で1000kmを走行できる、最も速い電気自動車」と暫定的に認定した。今後、タイミング情報と車載テレメトリーのデータが専門家チームによって分析および確認された時点で正式に認定される。
チームを率いるシドニー大学の学生アンドレア・ホールデン氏は「自分たちが世界最高のものを作る手助けをしたと思うと、とても不思議な気分です」「2年前に、このクルマを作り始めたときは、すべてがロックダウンしていて、難しいことがばかりだった」「この記録はチーム全員が積み上げてきた努力のたまものです」と述べている。
Sunswift 7の車体は重さが約500kgと、日本の軽自動車よりも軽くできている。これはもちろん、市販を前提としないため、エアコンのような快適装備やABS、エアバッグ、さらには前後ガラスの雨滴を拭くワイパーなどの安全装備を必要最小限まで省略することなどで実現されている。
また、ソーラーカーであるため車体上面には太陽電池がくまなく貼り付けられているが、その電力を無駄なく使い切るために、ボディの空力と転がり抵抗の削減に焦点を当てて設計開発されている。そのため車体の空気抵抗を表すCd値は0.095と非常に低くなっている。ちなみに、市販車の場合は非常に空気抵抗が少ないとされるトヨタのプリウス(4代目)で0.24、最も低いと言われるテスラModel Sは0.204だ。
なお、Sunswift 7が記録を達成した走行では、途中でパンクが発生したり、バッテリーの管理に問題が発生したりといった問題も発生した。記録認定におけるルールでは、車両は一度に15分以上静止してはならないという項目があるが、このバッテリーの問題は解決して走行に戻るまでに14分52秒もかかり、あわや失格になるところだった。冒頭の記録を達成できたのは、メンテナンス性にも気を配った設計だったことが功を奏したといえそうだ。
なお、走行全体でのエネルギー消費量は100kmあたり3.8kWhで、これは市販のEVが良くて15kWh、平均で20kWhぐらいになるのとは比較にならないものだ。チームは来年、オーストラリア縦断3000kmに挑戦するソーラーカーレース「Bridgestone World Solar Challenge」にSunswift 7をひっさげて参戦することを計画しており、健闘が期待されるところだ。
Source: UNSW Sydney
via: CleanTechnica