【CES】番外編:大人のBlu-ray 3Dソフトを探して
CES取材の合間を縫って、International CESとほぼ同時期に開催されている「Adult Entertainment EXPO」(AEE)会場を訪れた。
AEEはポルノソフトメーカー、トイメーカーなどがブースを構える、大人の、大人による、大人のための展示会。セキュリティチェックも非常に厳しく、プレス登録を行うのはInternational CESよりも遙かに手間がかかった。
マジメな媒体であるPhile-webが、なぜこんなところを取材したのかというと、米国のアダルト業界における3Dの普及度をチェックしたかったからだ。
日本では、既にサイドバイサイド方式による3D対応のBlu-rayソフトが販売されている。その効果を検証した記事を昨年公開したところ、非常に大きな反響を得た。やはりみんな興味があるんだな、と意を強くしたものだ(一部には「こんな記事を載せるな」というお叱りの声も頂いたが…)。
パッケージソフト大国の米国なら、MPEG-4 MVCでフルHD 3Dを収録したBlu-ray 3Dも存在するのではないか。事前にググって、まだ無さそうなことを確認してはいたのだが、この展示会にタイミングを合わせて発売がアナウンスされているかもしれない。期待に胸を膨らませて会場のゲートをくぐった。
ちなみに、前回AEEを訪れたのはちょうど2年前、2009年1月のこと(関連記事)。その時は「大人のBDソフトの浸透度を調査する」ことがテーマだった。
その後、Blu-rayは米国内で急速に普及。CES開幕前にBESTBUYに出向いたら、映像ソフトの6〜7割程度(あくまで目分量)がすでにBDになっていた。そして今回の取材のターゲットは、目下の最新規格であるBlu-ray 3Dだ。まさに隔世の感がある。
■あの超大物作品の3Dブルーレイソフトが…
会場に入ると、HUSLERやDIGITAL PLAYGROUND(DP)、Wicked、elegantangelなどのブースが展開されているのは前回通りだが、何となく全体に活気がない。そこかしこでバカ騒ぎが繰り広げられていた前回とは明らかに違う雰囲気だ。人影もまばらだし、ポルノスターやプレスの数も明らかに少ない。
不況時にアダルト業界は活気づくという話を聞いたことがある気がするが、米国内の景気が持ち直している今、アダルト業界は逆に下火になっているのだろうか。…もっとも人が少なかったのは、朝10時過ぎという、この業界にとって早すぎる時間に取材したからかもしれないのだが。
一時間ほどかけて広大な会場を一通り回ったが、結果から先に報告すると、まだ米国にもアダルトBlu-ray 3Dソフトは存在しないようだ。
ただし、落胆するのはまだ早い。3Dの品位の高さで世界中を唸らせた、あの「アバター」のパロディー作品「THIS AIN'T AVATAR XXX」が、名門メーカーのHUSTLERから発表されていたのだ。BD/DVDともに用意され、BDは3D収録を謳っている。
この作品のデモ映像が上映されていたのだが、パロディー作品とは言え、かなりコストも手間もかかっている大作だ。映像から「マジメにふざけたことをやる」という強い意志が伝わってくるのだ。真剣に作れば作るほど、隠しきれない元の映画とのクオリティーの差が現れ、それが笑いに変化する。以下、写真で雰囲気を察していただきたい。
なお、ブースにいた説明員に「これはサイドバイサイドか」と尋ねたてみたが、案の定、サイドバイサイドの意味が分からなかったようだ。全く興味が無さそうな声で「I don't know」という答えが返ったきただけだった。
しかもこの説明員、デモの直前、テレビの3Dモードを切り替え始めたかと思ったら、なぜか2D-3D変換モードを選択し、何食わぬ顔で来場者に3Dメガネを手渡していた。
ラスベガス滞在中の、貴重な時間を費やすほどの大きな成果が得られたとは到底言えないが、大手メーカーが3D作品、しかもあのアバターのパロディー作品を繰りだしてきたのは意義深い。
この作品がヒットしたら、大人のBlu-ray 3Dソフト登場に向けた足がかりになることは間違いない。
AEEはポルノソフトメーカー、トイメーカーなどがブースを構える、大人の、大人による、大人のための展示会。セキュリティチェックも非常に厳しく、プレス登録を行うのはInternational CESよりも遙かに手間がかかった。
マジメな媒体であるPhile-webが、なぜこんなところを取材したのかというと、米国のアダルト業界における3Dの普及度をチェックしたかったからだ。
日本では、既にサイドバイサイド方式による3D対応のBlu-rayソフトが販売されている。その効果を検証した記事を昨年公開したところ、非常に大きな反響を得た。やはりみんな興味があるんだな、と意を強くしたものだ(一部には「こんな記事を載せるな」というお叱りの声も頂いたが…)。
パッケージソフト大国の米国なら、MPEG-4 MVCでフルHD 3Dを収録したBlu-ray 3Dも存在するのではないか。事前にググって、まだ無さそうなことを確認してはいたのだが、この展示会にタイミングを合わせて発売がアナウンスされているかもしれない。期待に胸を膨らませて会場のゲートをくぐった。
ちなみに、前回AEEを訪れたのはちょうど2年前、2009年1月のこと(関連記事)。その時は「大人のBDソフトの浸透度を調査する」ことがテーマだった。
その後、Blu-rayは米国内で急速に普及。CES開幕前にBESTBUYに出向いたら、映像ソフトの6〜7割程度(あくまで目分量)がすでにBDになっていた。そして今回の取材のターゲットは、目下の最新規格であるBlu-ray 3Dだ。まさに隔世の感がある。
■あの超大物作品の3Dブルーレイソフトが…
会場に入ると、HUSLERやDIGITAL PLAYGROUND(DP)、Wicked、elegantangelなどのブースが展開されているのは前回通りだが、何となく全体に活気がない。そこかしこでバカ騒ぎが繰り広げられていた前回とは明らかに違う雰囲気だ。人影もまばらだし、ポルノスターやプレスの数も明らかに少ない。
不況時にアダルト業界は活気づくという話を聞いたことがある気がするが、米国内の景気が持ち直している今、アダルト業界は逆に下火になっているのだろうか。…もっとも人が少なかったのは、朝10時過ぎという、この業界にとって早すぎる時間に取材したからかもしれないのだが。
一時間ほどかけて広大な会場を一通り回ったが、結果から先に報告すると、まだ米国にもアダルトBlu-ray 3Dソフトは存在しないようだ。
ただし、落胆するのはまだ早い。3Dの品位の高さで世界中を唸らせた、あの「アバター」のパロディー作品「THIS AIN'T AVATAR XXX」が、名門メーカーのHUSTLERから発表されていたのだ。BD/DVDともに用意され、BDは3D収録を謳っている。
この作品のデモ映像が上映されていたのだが、パロディー作品とは言え、かなりコストも手間もかかっている大作だ。映像から「マジメにふざけたことをやる」という強い意志が伝わってくるのだ。真剣に作れば作るほど、隠しきれない元の映画とのクオリティーの差が現れ、それが笑いに変化する。以下、写真で雰囲気を察していただきたい。
なお、ブースにいた説明員に「これはサイドバイサイドか」と尋ねたてみたが、案の定、サイドバイサイドの意味が分からなかったようだ。全く興味が無さそうな声で「I don't know」という答えが返ったきただけだった。
しかもこの説明員、デモの直前、テレビの3Dモードを切り替え始めたかと思ったら、なぜか2D-3D変換モードを選択し、何食わぬ顔で来場者に3Dメガネを手渡していた。
ラスベガス滞在中の、貴重な時間を費やすほどの大きな成果が得られたとは到底言えないが、大手メーカーが3D作品、しかもあのアバターのパロディー作品を繰りだしてきたのは意義深い。
この作品がヒットしたら、大人のBlu-ray 3Dソフト登場に向けた足がかりになることは間違いない。