SNSで様々な説が浮上
夜空に突然現れた謎のうずまき雲…正体は宇宙ロケットが放出したガス【Gadget Gate】
6月19日、ニュージーランドの夜空に突然、不気味なうずまき型の雲が出現し、人々を怖がらせた。SNSではこの現象について、天体観測や天文学好きたちが集まってこの現象がどうやって発生したのかを考察、推理している。
そのなかでもっとも有力な説は、6月19日にSpaceXがケープカナベラル宇宙軍施設から打ち上げたFalcon 9ロケットに起因するというものだ。SpaceXがこの日打ち上げたのは、Globalstar社の通信衛星だった。
騒動を受け、ニュージーランド北部にあるニュープリマス天文協会は、この謎のうずまき雲が「SpaceXが打ち上げたロケットからの燃料投棄によるものか、または排気プルーム(ガス)である可能性が最も高い」と述べた。協会は、SpaceXのロケットが打上げから約1時間強でニュージーランド南上空を通過し、さらにその90分から120分後に再び上空を通過した可能性が高いとしている。
一方、The Gurardianは、オークランド大学の物理学者Richard Easther氏のコメントとして、「ロケット後部から推進剤が放出されるとき、まれに水と二酸化炭素が、太陽に照らされた宇宙空間で短時間だけ雲を形成することがある」と伝え、ロケットの軌道や太陽と地球の位置関係が、偶然にもこの非常に不思議な雲を作りだしたと説明した。
Space.comは、「うずまき銀河の形をした特徴は、Falcon 9の上段が、太平洋に落下したときに残った燃料を排出したことによるものだった」と報じている。Falcon 9は再利用可能ロケットとして、自動的に帰還する1段目ブースターの映像が紹介されるが、ペイロードを宇宙空間に送り届ける上段部は使い捨てだ。また、Spaceweather.comは、「上段はおそらく飛行方向を安定させるために回転していたため、発生した雲もらせん状になっている」と、より詳しい解説をしている。
このような現象は、2009年にノルウェーでも発生している。このケースの場合は、原因はロシアが行ったミサイル実験だった。ミサイルの推進剤が、夜空にうずまき状の雲を出現させたのだ。さらに2018年には、SpaceXが米国政府のZuma衛星の打ち上げを行った際に、今回と同じような雲が出現していた。
SpaceXのロケットはうずまき雲ほどではないが、過去にも不思議な雲を何度も夜空に描いている。最近の例では先月、Starlink衛星を打ち上げたFalcon 9が、フロリダの夜空にうっすらと輝く「space jellyfish(宇宙クラゲ)」と呼ばれる雲を出現させた。
Source: Clare Rehill(Twitter)
via: Space.com
Coverage: spaceweather.com
※この記事は、現在プレオープン中のテック/ガジェット系メディア「Gadget Gate」から転載したものです。
そのなかでもっとも有力な説は、6月19日にSpaceXがケープカナベラル宇宙軍施設から打ち上げたFalcon 9ロケットに起因するというものだ。SpaceXがこの日打ち上げたのは、Globalstar社の通信衛星だった。
Taken in Queenstown NZ about 30 minute's ago. Any ideas what it is? Some speculating it's got something to do with SpaceX @elonmusk pic.twitter.com/lvA2amDzGM
— Clare Rehill 🟥🌸 🇮🇪 (@ClareRehill) June 19, 2022
騒動を受け、ニュージーランド北部にあるニュープリマス天文協会は、この謎のうずまき雲が「SpaceXが打ち上げたロケットからの燃料投棄によるものか、または排気プルーム(ガス)である可能性が最も高い」と述べた。協会は、SpaceXのロケットが打上げから約1時間強でニュージーランド南上空を通過し、さらにその90分から120分後に再び上空を通過した可能性が高いとしている。
一方、The Gurardianは、オークランド大学の物理学者Richard Easther氏のコメントとして、「ロケット後部から推進剤が放出されるとき、まれに水と二酸化炭素が、太陽に照らされた宇宙空間で短時間だけ雲を形成することがある」と伝え、ロケットの軌道や太陽と地球の位置関係が、偶然にもこの非常に不思議な雲を作りだしたと説明した。
Space.comは、「うずまき銀河の形をした特徴は、Falcon 9の上段が、太平洋に落下したときに残った燃料を排出したことによるものだった」と報じている。Falcon 9は再利用可能ロケットとして、自動的に帰還する1段目ブースターの映像が紹介されるが、ペイロードを宇宙空間に送り届ける上段部は使い捨てだ。また、Spaceweather.comは、「上段はおそらく飛行方向を安定させるために回転していたため、発生した雲もらせん状になっている」と、より詳しい解説をしている。
このような現象は、2009年にノルウェーでも発生している。このケースの場合は、原因はロシアが行ったミサイル実験だった。ミサイルの推進剤が、夜空にうずまき状の雲を出現させたのだ。さらに2018年には、SpaceXが米国政府のZuma衛星の打ち上げを行った際に、今回と同じような雲が出現していた。
SpaceXのロケットはうずまき雲ほどではないが、過去にも不思議な雲を何度も夜空に描いている。最近の例では先月、Starlink衛星を打ち上げたFalcon 9が、フロリダの夜空にうっすらと輝く「space jellyfish(宇宙クラゲ)」と呼ばれる雲を出現させた。
SPACE JELLYFISH
— Chris Combs (@DrChrisCombs) May 6, 2022
From today’s SpaceX launch. Beautiful pic.twitter.com/98mzIGHDOm
Source: Clare Rehill(Twitter)
via: Space.com
Coverage: spaceweather.com
※この記事は、現在プレオープン中のテック/ガジェット系メディア「Gadget Gate」から転載したものです。