「ショート動画」の音質向上にも最適
ゼンハイザー、1万円以下のプロ品質ピンマイク「XS LAV」。スマホと組み合わせに便利なモバイルキットも
ゼンハイザーは、クリップオン・ラベリア・マイクロフォン「XS LAV」シリーズを9月2日に発売する。端子別に3.5mm 4極/USB-Cモデルが用意され、USB-Cモデルはスマホホルダーと三脚が付いたモバイルキットも展開する。ラインナップおよび価格は以下の通り。
・「XS LAV Mobile」¥OPEN(予想実売価格7,700円/税込)
・「XS LAV USB-C」¥OPEN(予想実売価格8,800円/税込)
・「XS LAV USB-C MOBILE KIT」¥OPEN(予想実売価格14,300円/税込)
ME 2カプセルを搭載したエレクトレットコンデンサー形式のラベリア・マイクロフォン、いわゆるピンマイクシステム。プロの放送局でよく使われる無指向性のクリップオンマイクで、約2mのケーブルを備え、インタビューやVlog、ポッドキャストなどの録音において、クリアで自然なアップグレードを実現するとしている。
ME 2カプセルは同社のワイヤレスシステムにも用いられるなど確かな実績のある高品質なもの。また等価ノイズレベル(セルフノイズ)は32dBと非常に低く抑えられ、クリアな音質を実現できるとする。
音質傾向は、人の声がより聞き取りやすくなるようにチューニング。具体的にはほんの少し明るくなるように高域側を処理することで、ブライトな印象のサウンドに仕上げたという。
ピンマイク部は直径10.5mm、質量19g(3.5mm 4極タイプ、USB-C対応は約17g)と小型軽量で、目立ちにくく使いやすいとしている。マイククリップとウレタン製のフォームウィンドシールドを付属し、風の強い環境下など場所を問わず使用できるとのこと。
フォームウィンドシールドには装着部にラバーが使用されており、外れにくい仕様とするなど、プロフェッショナルの現場で培ってきた知見が活かされているという。「XS Lav - Foam Windshield」(予想実売価格・770円/税込)として別売アクセサリー販売される。
操作には複雑な設定は必要なく、スマートフォンなどと端子部を接続するだけで、内蔵マイクと自動的に切り替えられ、すぐに使用可能。また電源は接続したスマートフォンやPCから給電するかたち。
周波数特性/音圧レベルは、3.5mm 4極タイプが50Hz - 18kHz/120dB SPL、USB-C(2.0 Full-Speed)タイプが70Hz - 18kHz/110dB SPL。いずれも人の声の収音には十分な性能を確保している。XS LAV USB-Cのサンプリングレート/ビットは最大48kHz/16Bitで、対応OSはWindows 10.0 以上/macOS 10.15 以上/Linux Kernel 5.4 以上/Android 8.1 以上/iPad OS 13 以上。
XS LAV USB-C MOBILE KITは、XS LAV USB-C本体および付属品に加えて、スマートフォンクランプとマンフロット PIXI ミニ三脚をセットにしたもの。全て組み合わせた際の全体質量は約317g。
XS LAVシリーズと同時に、オンカメラマイク「MKE 200」と、ワイヤレスラベリアマイク「XSW-D PORTABLE LAV」の「Mobile Kitシリーズ」も発売する。いずれもマイク本体に、それぞれスマホホルダーと三脚を組み合わせたもので、動画撮影時の音声向上が手軽に実現できる。
「MKE 200 MOBILE KIT」(予想実売価格・19,800円/税込)は、風防と衝撃吸収の機能を搭載した指向性オンカメラマイク「MKE 200」のセット商品。3.5mm TRSとTRRSコイルケーブルを付属し、デジタル一眼レフやミラーレスカメラ、モバイル機器などと接続して使用できる。
スーパーカーディオイド型マイクカプセルを内蔵し、収音角度は±45度(水平90度)で周辺ノイズを低減。特にカメラと接続して使用することを想定して、風防と衝撃吸収の機能を標準搭載。メッシュレイヤー構造が風切り音とカットするし、内部のショックマウントにより堅牢性も高く、操作時のノイズを極限にまで削減するとしている。またファータイプの風防も付属する。
「XSW-D PORTABLE LAV MOBILE KIT」(予想実売価格・47,300円/税込)は、ピンマイクとワイヤレス送受信機によるワイヤレスマイクシステムのセット商品。出荷時にペアリング設定を完了させているため、購入後はすぐに使用可能。1ボタン式の簡単な操作性を持ち、通信距離は最大75m、最大5時間の連続駆動と高い利便性を有する。また充電しながらの使用も可能。
通信には2.4Hz周波数帯を採用。3.9msecのローレイテンシーを実現している。通信安定性を図るため、送信機からは2つの電波が常に送信され、常に良い状態の電波にスイッチして送信。また安全な環境をスキャンし続け、不安定になった場合はすぐに切り替える仕様。受信機にもアンテナ2本を離れた位置に内蔵しており、受信感度の良い方を常に選択して安定性を高める仕組みになっている。
アクセサリーとしてモバイルキット単体(予想実売価格・7,260円/税込)や、スクリューロック式カールケーブル2種類(3.5 mm TRS - USB-Cタイプが予想実売価格・4,400円/税込、3.5 mm TRS - TRRSタイプが予想実売価格・3,520円/税込)も展開する。
同社はメディア向けにオンラインで製品発表を実施。昨今のスマートフォンを使用した動画市場が拡大していることを背景に、新製品の利点をアピールした。
米調査会社App Annieによると、2020年の世界のアプリダウンロード数ランキングでは、これまで1位だったFacebookを抜いて、ショート動画アプリ「TikTok」が1位を獲得。今年2021年には月間アクティブユーザー数は12億人に達すると予測されるなど、大きく伸長している。
また動画サービスのYouTubeも、再生時間60秒以内のショート動画を撮影・編集・投稿できる新機能「YouTube Shorts」を7月に日本でもサービスを開始。さらにこの8月には1億ドルの基金「YouTubeショートファンド」をスタートさせ、参画したクリエイターには報奨金が分配されるなど、今後のショート動画市場が大きく成長していくことを期待した動きを見せているという。
一方で動画の音声クオリティーが追いついていない現状があると指摘。同社のTwitter上で、スマートフォン内蔵マイクの音質に対する満足度をアンケート調査したところ、約40%は「不満があり、解決したいと思っている」、約27%は「不満があるが解決方法がわからない」と回答した。
約30%は「特に不満はない、これで十分」と回答しているが、同社はこの回答に対しても潜在ニーズとして捉え、XS LAVシリーズのコンセプトを『「これで十分」を超えよう』と打ち出し、簡単操作で使える高品質なマイクを手に取れる価格帯で展開し、多くのユーザーに対して価値提案を図っていくという。
同社は1957年頃から、高音質かつ小型で頑丈なピンマイクの開発を行なってきており、現在も劇団四季や宝塚などの舞台などで活躍する「MKE2」や、放送業界ではスタンダードともいえる直径3.3mmの小型マイク「MKE1」を展開。こうしたプロの現場で培ってきた知見が活かされている。
発表会の場では、実際にXS LAVシリーズを実際に使用した感想として、オーディオ評論家・ライターの山本敦氏から、Mobile Kitシリーズの感想としては、ライターの武者良太氏からそれぞれコメントが寄せられた。
また、TIkTokの人気のアカウント「東京グルメ」の運営者も登壇。「動画制作を始めた当初は、普通にスマートフォンで撮影して投稿していた。動画を投稿していくうちに、視聴者は、見ていて・聞いていて “心地の良い動画”を良いものと考える傾向があると深く実感し、映像面では手ブレを抑えるように、音質面では音割れしないようマイクを導入するなどしてきた」という。
マイク導入について、「安価なものでもスマホ内蔵のマイクからは明らかに音の向上を感じることができた」とする一方で、「マイクの位置や録音環境が変わると、収録される音が変わってしまうことが悩み」だったと語る。
たとえばダイニングテーブルでの録音と、ソファーに座っての録音では音の響き方が変わることで収録される音が変化し、一定した音声での収録が難しいとのこと。XS LAVシリーズについては、「音質の高さはもちろん、どんな環境でもクリアかつ一定の音質で収録することができて、悩みが解決できた。後から音を重ね録りしたい時などにもとても便利だ」とコメントした。
また、ショート動画の普及により参入ハードルが下がっていることを挙げ、「今後もユーザー数が増えていくことが予想される。プロ仕様のマイクが1万円以下の価格で手に入るのは嬉しいニュース」と語った。
・「XS LAV Mobile」¥OPEN(予想実売価格7,700円/税込)
・「XS LAV USB-C」¥OPEN(予想実売価格8,800円/税込)
・「XS LAV USB-C MOBILE KIT」¥OPEN(予想実売価格14,300円/税込)
ME 2カプセルを搭載したエレクトレットコンデンサー形式のラベリア・マイクロフォン、いわゆるピンマイクシステム。プロの放送局でよく使われる無指向性のクリップオンマイクで、約2mのケーブルを備え、インタビューやVlog、ポッドキャストなどの録音において、クリアで自然なアップグレードを実現するとしている。
ME 2カプセルは同社のワイヤレスシステムにも用いられるなど確かな実績のある高品質なもの。また等価ノイズレベル(セルフノイズ)は32dBと非常に低く抑えられ、クリアな音質を実現できるとする。
音質傾向は、人の声がより聞き取りやすくなるようにチューニング。具体的にはほんの少し明るくなるように高域側を処理することで、ブライトな印象のサウンドに仕上げたという。
ピンマイク部は直径10.5mm、質量19g(3.5mm 4極タイプ、USB-C対応は約17g)と小型軽量で、目立ちにくく使いやすいとしている。マイククリップとウレタン製のフォームウィンドシールドを付属し、風の強い環境下など場所を問わず使用できるとのこと。
フォームウィンドシールドには装着部にラバーが使用されており、外れにくい仕様とするなど、プロフェッショナルの現場で培ってきた知見が活かされているという。「XS Lav - Foam Windshield」(予想実売価格・770円/税込)として別売アクセサリー販売される。
操作には複雑な設定は必要なく、スマートフォンなどと端子部を接続するだけで、内蔵マイクと自動的に切り替えられ、すぐに使用可能。また電源は接続したスマートフォンやPCから給電するかたち。
周波数特性/音圧レベルは、3.5mm 4極タイプが50Hz - 18kHz/120dB SPL、USB-C(2.0 Full-Speed)タイプが70Hz - 18kHz/110dB SPL。いずれも人の声の収音には十分な性能を確保している。XS LAV USB-Cのサンプリングレート/ビットは最大48kHz/16Bitで、対応OSはWindows 10.0 以上/macOS 10.15 以上/Linux Kernel 5.4 以上/Android 8.1 以上/iPad OS 13 以上。
XS LAV USB-C MOBILE KITは、XS LAV USB-C本体および付属品に加えて、スマートフォンクランプとマンフロット PIXI ミニ三脚をセットにしたもの。全て組み合わせた際の全体質量は約317g。
XS LAVシリーズと同時に、オンカメラマイク「MKE 200」と、ワイヤレスラベリアマイク「XSW-D PORTABLE LAV」の「Mobile Kitシリーズ」も発売する。いずれもマイク本体に、それぞれスマホホルダーと三脚を組み合わせたもので、動画撮影時の音声向上が手軽に実現できる。
「MKE 200 MOBILE KIT」(予想実売価格・19,800円/税込)は、風防と衝撃吸収の機能を搭載した指向性オンカメラマイク「MKE 200」のセット商品。3.5mm TRSとTRRSコイルケーブルを付属し、デジタル一眼レフやミラーレスカメラ、モバイル機器などと接続して使用できる。
スーパーカーディオイド型マイクカプセルを内蔵し、収音角度は±45度(水平90度)で周辺ノイズを低減。特にカメラと接続して使用することを想定して、風防と衝撃吸収の機能を標準搭載。メッシュレイヤー構造が風切り音とカットするし、内部のショックマウントにより堅牢性も高く、操作時のノイズを極限にまで削減するとしている。またファータイプの風防も付属する。
「XSW-D PORTABLE LAV MOBILE KIT」(予想実売価格・47,300円/税込)は、ピンマイクとワイヤレス送受信機によるワイヤレスマイクシステムのセット商品。出荷時にペアリング設定を完了させているため、購入後はすぐに使用可能。1ボタン式の簡単な操作性を持ち、通信距離は最大75m、最大5時間の連続駆動と高い利便性を有する。また充電しながらの使用も可能。
通信には2.4Hz周波数帯を採用。3.9msecのローレイテンシーを実現している。通信安定性を図るため、送信機からは2つの電波が常に送信され、常に良い状態の電波にスイッチして送信。また安全な環境をスキャンし続け、不安定になった場合はすぐに切り替える仕様。受信機にもアンテナ2本を離れた位置に内蔵しており、受信感度の良い方を常に選択して安定性を高める仕組みになっている。
アクセサリーとしてモバイルキット単体(予想実売価格・7,260円/税込)や、スクリューロック式カールケーブル2種類(3.5 mm TRS - USB-Cタイプが予想実売価格・4,400円/税込、3.5 mm TRS - TRRSタイプが予想実売価格・3,520円/税込)も展開する。
同社はメディア向けにオンラインで製品発表を実施。昨今のスマートフォンを使用した動画市場が拡大していることを背景に、新製品の利点をアピールした。
米調査会社App Annieによると、2020年の世界のアプリダウンロード数ランキングでは、これまで1位だったFacebookを抜いて、ショート動画アプリ「TikTok」が1位を獲得。今年2021年には月間アクティブユーザー数は12億人に達すると予測されるなど、大きく伸長している。
また動画サービスのYouTubeも、再生時間60秒以内のショート動画を撮影・編集・投稿できる新機能「YouTube Shorts」を7月に日本でもサービスを開始。さらにこの8月には1億ドルの基金「YouTubeショートファンド」をスタートさせ、参画したクリエイターには報奨金が分配されるなど、今後のショート動画市場が大きく成長していくことを期待した動きを見せているという。
一方で動画の音声クオリティーが追いついていない現状があると指摘。同社のTwitter上で、スマートフォン内蔵マイクの音質に対する満足度をアンケート調査したところ、約40%は「不満があり、解決したいと思っている」、約27%は「不満があるが解決方法がわからない」と回答した。
約30%は「特に不満はない、これで十分」と回答しているが、同社はこの回答に対しても潜在ニーズとして捉え、XS LAVシリーズのコンセプトを『「これで十分」を超えよう』と打ち出し、簡単操作で使える高品質なマイクを手に取れる価格帯で展開し、多くのユーザーに対して価値提案を図っていくという。
同社は1957年頃から、高音質かつ小型で頑丈なピンマイクの開発を行なってきており、現在も劇団四季や宝塚などの舞台などで活躍する「MKE2」や、放送業界ではスタンダードともいえる直径3.3mmの小型マイク「MKE1」を展開。こうしたプロの現場で培ってきた知見が活かされている。
発表会の場では、実際にXS LAVシリーズを実際に使用した感想として、オーディオ評論家・ライターの山本敦氏から、Mobile Kitシリーズの感想としては、ライターの武者良太氏からそれぞれコメントが寄せられた。
また、TIkTokの人気のアカウント「東京グルメ」の運営者も登壇。「動画制作を始めた当初は、普通にスマートフォンで撮影して投稿していた。動画を投稿していくうちに、視聴者は、見ていて・聞いていて “心地の良い動画”を良いものと考える傾向があると深く実感し、映像面では手ブレを抑えるように、音質面では音割れしないようマイクを導入するなどしてきた」という。
マイク導入について、「安価なものでもスマホ内蔵のマイクからは明らかに音の向上を感じることができた」とする一方で、「マイクの位置や録音環境が変わると、収録される音が変わってしまうことが悩み」だったと語る。
たとえばダイニングテーブルでの録音と、ソファーに座っての録音では音の響き方が変わることで収録される音が変化し、一定した音声での収録が難しいとのこと。XS LAVシリーズについては、「音質の高さはもちろん、どんな環境でもクリアかつ一定の音質で収録することができて、悩みが解決できた。後から音を重ね録りしたい時などにもとても便利だ」とコメントした。
また、ショート動画の普及により参入ハードルが下がっていることを挙げ、「今後もユーザー数が増えていくことが予想される。プロ仕様のマイクが1万円以下の価格で手に入るのは嬉しいニュース」と語った。