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篠原ともえさんらが創造力の源泉語るトークイベントも

Adobe MAX、3年ぶりのリアル開催。日本でも大規模アップデートを紹介

公開日 2022/10/20 13:19 ファイルウェブ編集部・筑井真奈
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Adobeは、日本時間の10月19日 - 20日(アメリカ時間の18日 - 20日)に、イベント「Adobe MAX」をオンラインとリアルのハイブリッド形式で開催している。Adobe製品の大規模なアップデートやクリエイターによるトークセッション、現在開発中の新技術をチラ見せするSneaksなどが行われた。

3年ぶりにリアルでも開催されるAdobe MAX

Adobe MAXのリアル開催は3年ぶり。日本でもリアルイベントとして「Adobe MAX Japan」が、東京タワー内のeスポーツ体験スペース「RED゜TOKYO TOWER」にて開催された。ファッションデザイナー/アーティストの篠原ともえさんや、チームラボの堺 大輔氏・工藤 岳氏などが「クリエイティブの源泉」について語るトークセッションが行われたほか、オリジナル缶バッジやTシャツ作りイベントなども開かれた。

ツールの使い方を学べるセッションも開催

VRデバイスを活用して3Dモデリングを行うデモも実施

篠原ともえさんは、自身がデザインしたというモノクロのワンピースで登場。子供の頃から洋服の絵を書くことが好きだったという篠原さんは、今回のドレスについても鉛筆でデザインを描き、版画のように生地にプリント。その生地をタイルのような正方形に切り、それを組み合わせることで、シックで独創的なワンピースに仕立て上げている。

自身でデザインしたワンピースで登場した篠原ともえさん

クリエイティビティの源泉について篠原さんは、「鉛筆で紙に線を引く」あるいは「生地に触れる」といった“手で触れる感触”を大切にしていると述べ、紙や生地と「対話」することで、さまざまなビジョンが広がってくると語る。さらには身の回りにある自然のモチーフ、また自身のルーツからもインスピレーションを得ているという。

子供の頃からお洋服の絵を書くのが好きだったと語り、鉛筆が紙に埋まる「感触」からもインスピレーションを得ているという

チームラボの堺 大輔氏は、クリエイティブな作業には「チーム」が欠かせないと語り、周囲の人々の力を信じて動く大切さ、また一回切りではなく、良いものを作り続けていくための「積み重ね」の重要性を強調。JR東日本で提供されるサイネージ式自販機acureや、りそな銀行アプリといったさまざまなソリューション提案の事例を通じて、デジタルとリアル社会との接点が増え続ける中での、チームラボならではの「クリエイティビティ」について紹介した。

チームラボはアートと社会課題解決の双方の側面での取り組みを紹介

Photoshop、Lightroom、Illustrator、Premiere Proなども大幅なアップデートを発表。いずれも、アマチュアからプロフェッショナルまで、「すべてのクリエイターのためのスピードと使いやすさ」を追求したものとなっており、Adobe SenseiのAI機能を活用することで、作業時間をより短縮し、クリエイティブな作業に、より注力できる機能を加えている。

Photoshopは「オブジェクト選択」ツールがアップデートされ、削除や塗りつぶしなどがワンクリックで行えるようになった。Lightroomではオブジェクトを選択し、特定の箇所だけにさまざまな効果を加えることが可能になっている。

水面など複雑な形状もワンタッチで選択可能に

Lightroomでは特定の箇所のみに効果を加えることもできるように

PhotoshopとIllustratorにおいては、Premiere Proで好評の「レビューを共有」機能がベータ版として実装され、アプリケーション上でチームメンバーやクライアントとのやり取りが実現できるようになる。

Illustratorの新機能「クロスと重なり」では、文字とイラストを組み合わせるときに、前面/後面を自在に調整することができる

Premiere Proでは「レガシータイトル」が正式に廃止され、同等の機能はすべて「エッセンシャルグラフィックスパネル」に統合される。

またAdobe fontsも、「鬼滅の刃」などでも採用されている昭和書体がパートナーに加わったほか、オリジナル日本語フォント「ヒグミン」も追加。日本語での表現をさらに豊かにする多数のフォントが、新たに使えるようになった。

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