テレビ、ブルーレイレコーダー、プロジェクター、デジタルカメラなど、さまざまなジャンルで3D対応機を発売するのがソニーだ。そもそも、ソニーは3D映像の撮影カメラ、編集機材などの開発で3D映像の蓄積を重ねてきた。3D影像の制作に早くから取り組んでおり、また劇場用3D上映システムの開発や提供を行っている。
この3D映像のリーディングメーカーが送り出すテレビが3D<ブラビア>である。12月に発売されるモデルをあわせると、ラインアップは4シリーズ11機種。いずれも4倍速技術とLEDバックライトを組み合わせることによって、明るく高画質に仕上がっている。その内訳は、LXシリーズが4機種、HX900/800シリーズが各2機種、HX80Rシリーズが3機種という構成である。
「フレームシーケンシャル方式」では、アクティブ
シャッターメガネのレンズが左右の映像の表示に同期して
交互に開閉する。そのため、蛍光灯やLEDなどの照明との
干渉によって、フリッカーと呼ばれる光がチカチカする
現象が起こりがちだが、独自開発のメガネによって、
フリッカーを抑え、映像に没頭できるようになっているLXシリーズは3Dメガネと3Dシンクロトランスミッターを付属。HX900/800シリーズは別売の3Dメガネと3Dシンクロトランスミッターを追加することが必要だが、4倍速パネルなどの3D技術は搭載済みで、3Dテレビにアップすることが可能である。HX80Rシリーズはブルーレイ3D対応のブルーレイレコーダーとHDDを内蔵したタイプである。HX900/800シリーズと同様に、別売の3Dメガネと3Dシンクロトランスミッターを追加することが必要だが、好みに応じて3Dテレビにアップできる。
さて、注目の3Dの画質だが、全モデルとも、LEDバックライトを採用して明るい3D映像を実現し、メガネ側にも光の透過率を高める工夫やフリッカー(光がチカチカする現象)を抑える工夫がなされている。そのため、明るい部屋でも鮮明な3D映像を楽しむことが可能だ。また、左右の映像を交互に表示する3D映像では、「クロストーク」と呼ばれる、映像が重なって見える現象が起こりがちだが、全モデルとも、ソニー独自の4倍速液晶技術を用いることによって、「クロストーク」を抑えている。
さらに、「2D→3D変換機能」を搭載し、2Dの映像をリアルタイムで3D映像に変換する。リアル3D映像に比べると、立体感は少ないが、自然な遠近感を高く評価する専門家も少なくない。とても便利な機能だ。
高画質技術をふんだんに導入して美しい3D映像を実現する3D<ブラビア>。3D映像を知り尽くしたソニーならではの映像世界は、圧倒的にリアルな感動体験を約束することだろう。
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映画ファンの憧れ、100インチ超の大画面を実現できる、ホームプロジェクターにも、3Dの波がやってきた。
ソニーからついに3D対応のホームプロジェクターが発売された。同社独自の技術を用いた反射型液晶パネル「SXRD」を採用したVPL-VW90ESである。
Sony VLP-VW90ES ¥724,500(税込) VPL-VW90ESに採用されている「SXRD」は、240Hzの高速駆動方式に対応しているため、左右の映像を1秒間に240コマで映し出すことが可能である。そのため、クロストークの少ない3D映像を実現している |
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3DメガネTDG-BR100を2個同梱。メガネのレンズにはプロジェクターで3Dを視聴するために偏光フィルターを張っている。偏光フィルターは脱着可能だ |
このVW90ESに採用されている3Dの表示方式は、右目用映像と左目用映像をそれぞれ交互に表示して、専用のメガネを通して観る「フレームシーケンシャル表示方式」を採用。3D対応の再生機器とHDMIケーブルで接続し、付属品のアクティブシャッター方式の専用3Dメガネを使用することで、臨場感あふれる3D映像を楽しむことが可能だ。専用3Dメガネには、偏光フィルターが貼ってあり、脱着可能だ。
解像度、コントラスト、応答速度に優れるSXRDという、同社が独自に開発したデバイスを用いているため、鮮明で滑らかな3D映像を実現する。また、240Hzの高フレームレートで高速駆動することによって、左右の映像が2重に見える「クロストーク」現象が抑えられている。なお、テレビ同様「2D→3D変換機能」を搭載する。
3D表示に関連する3種の調整が可能。3D映像の奥行は5段階に調整でき、3Dメガネの明るさは3段階に調整できる。また、「2D→3D変換機能」もその効果を3段階で調整することも可能だ。
もちろん、3D映像だけではなく、2D映像も美しく表現する。高いコントラスト性能を持つSXRDと「アドバンストアイリス3」の組み合わせにより、ダイナミックコントラスト比15万対1を実現。色表現能力も大幅に向上した。
せっかくの3D映像だから、映画館のように大スクリーンで楽しみたい、奥行き感のある映像に没入してみたい、そんな想いを実現する、究極の3D大画面アイテムである。映画ファンにお薦めの逸品だ。
3D化の波はデジタルカメラにも訪れている。3D映像文化をリードするソニーからは、既に4機種が3D写真に対応。
特に注目したいのは、一眼レフと同等の高画質写真が撮影可能な「NEX-5」と「NEX-3」。新開発の有効約1420万画素の「Exmor(エクスモア)APS HD CMOSセンサー」の搭載によって、一眼レフカメラと同等の高画質性能を獲得。この基本性能の高さに加えて、3D写真に対応しているのだ。
シャッターボタンを押した後カメラを一振りするだけで、高速連射した画像を一枚のパノラマ写真に合成してくれる「スイングパノラマ」の技術を応用して、3D写真をつくりだす「3Dスイングパノラマ」を搭載。最大60枚の画像を、カメラ内で左右の目の視差を計算しながら合成し、右目用と左目用の2枚の画像を同時に作成。3D<ブラビア>とHDMIで接続すれば、3D映像を楽しむことができる。
写真は3Dが当たり前、そんな時代はもう訪れているのだ。
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