一条真人の体当たり実験室
可能性は無限 − HD化したソニー“まめカム”は「遊べるビデオカメラ」
■まめカムでどうやって遊ぶ?
さて、実際に使ってみると、まめカムの利点はビデオカメラでは入りにくい狭い場所の撮影が可能なこととや、軽量なカメラ部分だけを動かすことで、素早くいろいろなアングルで撮影できることなどがある。
また、軽量なカメラ部分は、ビデオカメラでは設定しにくい場所にもセットすることができるため、通常のビデオカメラにできない撮影でも対応できる。
設置さえ工夫すれば、自分の視界を追うようにセットすることもできるし、自動車にセットすることも可能だ。今回は自動車にセットして試してみたので、参考にして欲しい。防滴を生かして、カメラ部分だけを屋外に設置し、防犯的に使うこともできるかも知れない。
●撮影動画1(ズーム操作)
●撮影動画2(走行中)
ただし、まめカムにはメーカーからはカメラを設置するようなツールは提供されない。ユーザーが自分の目的に合った設置方法を用意しなければならないのだ。しかし、カメラ部分でもレコーダー部分でも三脚に対応した穴が用意されているため、それを活用することで、自分の目的にあった設置ツールを探すことができる。
最近はデジカメ向けにさまざまなカメラ固定具が発売されており、それを応用することもできるだろう。たとえば、エツミの「デジカメ吸盤君」、ハマの「吸盤式ボールヘッド」などは、自動車のダッシュボードにカメラを固定するのに便利そうだ。
そんななか、今回はケンコーの「JOBYゴリラポッド」を試してみた。これは脚の部分が自由自在に曲がり、卓上三脚的に使う以外に、さまざまなものに脚をからめて固定できるという、ちょっと変わった三脚だ。このJOBYゴリラポッドにはコンパクトカメラ向けのオリジナルモデル(許容荷重:325g)に加え、一眼レフなどより重い機材のために、SLRやSLR-ZOOMなどがある。
まめカムのカメラ部分はコンパクトデジカメよりも軽いため、今回はオリジナルモデルをセレクトしてみた。また、JOBYゴリラポッドはマウンタがクイックシューになっているため、三脚部分を固定してからカメラをセットするような使い方ができ、まめカムでは使いやすい。
このJOBYゴリラポッドを使うと、自動車内のいろいろなところで固定することもできるし、戸外で金網などに固定することも、いとも簡単にできる。ただし、ダッシュボードには固定できないため、走行中の道路などを撮影したい場合、やや画が遠くなってしまうのが難点だ。このような目的ではダッシュボードに固定できるツールを使ったほうがいいようだ。
また、まめカムのケーブルは使ってみると意外に固いが、戸外で使用していると、この固さによって頼もしい印象を受ける。さすがは業務用である。
■イマジネーションの数だけ遊べるアイテム
まめカムはユーザーに「どう使う」という目的があり、そのための工夫ができるならば、かなり遊べるアイテムだ。ユーザーの用途、工夫の分だけ使い方が生まれるまめカムは、使う人のイマジネーションが問われる製品だと言えるだろう。
(一条真人)