真のオーディオグレードと呼べるネットオーディオアクセサリー
「音場の見通しが劇的に変化した」− アコリバのLANケーブル&LANアイソレーターを山之内正がレビュー
数あるオーディオアクセサリーブランドの中でも、絶大な人気を獲得するブランド、アコースティック・リヴァイブ。すでにUSBケーブルの「USB-1.0SP」やUSBアイソレーター「RUI-1」でも高い評価を獲得し、ネットオーディオファンからも熱い視線を浴びる同社から、待望のLANケーブルとLANアイソレーターが登場した。今回はネットワークオーディオの第一人者でもある山之内 正氏がその効果をレポートする。
ノイズ対策が求められるLAN周りの決定版といえるアクセサリーが登場
アコースティック・リヴァイブは単線を採用した各種ケーブルや制振性能の高いボードなど多様なオーディオアクセサリーを発売し、オーディオファンに広く浸透したブランドだ。同社のラインアップはアナログからデジタルまで非常にレンジが広いが、最近はその守備範囲をさらに広げ、ネットオーディオなど新領域の製品でも話題を集め始めた。その代表が昨年発売したUSBケーブルで、その明瞭なコンセプトと優れた性能が高い評価を獲得。同分野のレファレンス的な存在として高く評価されている。
ノイズ対策から耐久性まで配慮されたLANケーブル
そのアコースティック・リヴァイブからオーディオグレードのLANケーブルがいよいよ登場した。LANを介してミュージックサーバーの音源を読み出すストリーミング再生は、リンのDSをはじめとするネットワークプレーヤーの普及によって大きな注目を集めるようになった。ただし、DLNAベースのストリーミング再生における信号伝送の基本は有線LANなので、LANケーブルが重要な役割を担う。
サーバー(NASまたはパソコン)とルーター間、ルーターとネットワークオーディオプレーヤー間にそれぞれ1本のLANケーブルを使用するほか、サーバーが増えた場合はそれに応じてさらに多くのLANケーブルを使うことになる。ルーターやサーバーの置き場所が離れている場合はケーブルが長くなるし、電源ケーブルやほかの信号ケーブルの近くに配線せざるを得ない場合もあり、ノイズの影響を受ける懸念は大きい。LANケーブルによって音質が変化する理由の多くは外来ノイズの影響と思われ、有効なノイズ対策が求められている。
アコースティック・リヴァイブはいくつかのノイズ対策のなかでも特にシールドの効果に注目。一般的なアルミ箔ではなく、銅箔を採用することを選択した。銅箔はアルミ箔よりも広い帯域のノイズを抑える効果があり、特にオーディオ帯域でのシールド効果に優れ、アルミ箔や特殊素材のような音色的癖の発生がないのが特徴である。
さらに特筆すべきはLANケーブルで初めて導体素材にもメスを入れた事でPCOCC-A単線導体、絶縁材には比誘電率の高いPT材を採用するなど、真のオーディオグレードと呼べるLANケーブルである。コネクター部のインピーダンスや結線の精度を管理することはもちろん、金メッキの導入など、耐久性への配慮も行き届いている。
LANアイソレーターも登場、ルーターなどへの挿入で効果絶大
同時に発売されたLANアイソレーター「RLI-1」は、ケーブル経由で機器間を行き交うノイズを遮断するアイソレーション・トランスを内蔵しており、特にノイズが多い環境では大きな効果が期待できる。医療、通信など信頼性の高い信号伝送が要求される現場で同様なフィルターが常用されているが、このアイソレーターはさらにチョークコイルを追加し、より周波数の高いノイズ成分の除去効果を向上させ、医療用にありがちな音質的副作用の要因を排除している点が特徴だ。片側にコネクターが付属するので、使用中のLANケーブルにそのまま追加するだけですぐに使えるが、ルーターやパソコンなどノイズ発生源側に挿入するとより大きな効果を発揮する。
音場の見通しが劇的に向上、非常に純度の高いサウンド
LAN-1.0PAとLINNのKLIMAX DSで再生音を聴く。市販のLANケーブルから交換した時の音の変化は大きく、特に音場の見通しは劇的に改善した。女性ボーカルの高域の伸びと透明感が向上することに加え、独奏ヴァイオリンの最高音域には付帯音が乗らず、非常に純度の高いサウンドを引き出す。
ルーター側にRLI-1を挿入すると、ベースやパーカッションの立ち上がりが鮮明になってリズム楽器の動きと粒立ちが向上、動的なレスポンスの良さが際立つようになった。RLI-1はDSのような高級機だけでなく、エントリークラスのネットワークプレーヤーでも大きな効果を発揮するので、ケーブル交換時にはぜひ併用することをお薦めしたい。
LANケーブルの交換による音の変化は使用環境によって異なるが、ネットオーディオはパソコンやNASと併用することが多く、従来のオーディオとは異なるノイズ対策とハイグレードの導通素材による伝送特性が求められる。真のオーディオグレードLANケーブルを導入する効果は想像以上に大きいのだ。
すでに高い評価を受けるUSBアイソレーターRUI-1にも注目
パソコンに保存した音源を直接再生する手法として、最も手軽かつ高いクオリティを期待できるのがUSB伝送である。だが、そのパソコンは、オーディオ機器とは比べものにならないノイズ源でもある。USB伝送本来のクオリティをフルに引き出すためには、そのノイズの影響を抑えることが不可欠。本機はその目的を簡単に実現するアイソレーターとして設計されたアクセサリーで、PCノイズをほぼ100%除去出来る(ナノレベルまで低減)優れものだ。USB2.0には非対応だが、96kHzのデータ再生やCDのリッピング中心にパソコン音源を楽しむ用途にはうってつけだ。
ノイズ対策が求められるLAN周りの決定版といえるアクセサリーが登場
アコースティック・リヴァイブは単線を採用した各種ケーブルや制振性能の高いボードなど多様なオーディオアクセサリーを発売し、オーディオファンに広く浸透したブランドだ。同社のラインアップはアナログからデジタルまで非常にレンジが広いが、最近はその守備範囲をさらに広げ、ネットオーディオなど新領域の製品でも話題を集め始めた。その代表が昨年発売したUSBケーブルで、その明瞭なコンセプトと優れた性能が高い評価を獲得。同分野のレファレンス的な存在として高く評価されている。
ノイズ対策から耐久性まで配慮されたLANケーブル
そのアコースティック・リヴァイブからオーディオグレードのLANケーブルがいよいよ登場した。LANを介してミュージックサーバーの音源を読み出すストリーミング再生は、リンのDSをはじめとするネットワークプレーヤーの普及によって大きな注目を集めるようになった。ただし、DLNAベースのストリーミング再生における信号伝送の基本は有線LANなので、LANケーブルが重要な役割を担う。
サーバー(NASまたはパソコン)とルーター間、ルーターとネットワークオーディオプレーヤー間にそれぞれ1本のLANケーブルを使用するほか、サーバーが増えた場合はそれに応じてさらに多くのLANケーブルを使うことになる。ルーターやサーバーの置き場所が離れている場合はケーブルが長くなるし、電源ケーブルやほかの信号ケーブルの近くに配線せざるを得ない場合もあり、ノイズの影響を受ける懸念は大きい。LANケーブルによって音質が変化する理由の多くは外来ノイズの影響と思われ、有効なノイズ対策が求められている。
アコースティック・リヴァイブはいくつかのノイズ対策のなかでも特にシールドの効果に注目。一般的なアルミ箔ではなく、銅箔を採用することを選択した。銅箔はアルミ箔よりも広い帯域のノイズを抑える効果があり、特にオーディオ帯域でのシールド効果に優れ、アルミ箔や特殊素材のような音色的癖の発生がないのが特徴である。
さらに特筆すべきはLANケーブルで初めて導体素材にもメスを入れた事でPCOCC-A単線導体、絶縁材には比誘電率の高いPT材を採用するなど、真のオーディオグレードと呼べるLANケーブルである。コネクター部のインピーダンスや結線の精度を管理することはもちろん、金メッキの導入など、耐久性への配慮も行き届いている。
LANアイソレーターも登場、ルーターなどへの挿入で効果絶大
同時に発売されたLANアイソレーター「RLI-1」は、ケーブル経由で機器間を行き交うノイズを遮断するアイソレーション・トランスを内蔵しており、特にノイズが多い環境では大きな効果が期待できる。医療、通信など信頼性の高い信号伝送が要求される現場で同様なフィルターが常用されているが、このアイソレーターはさらにチョークコイルを追加し、より周波数の高いノイズ成分の除去効果を向上させ、医療用にありがちな音質的副作用の要因を排除している点が特徴だ。片側にコネクターが付属するので、使用中のLANケーブルにそのまま追加するだけですぐに使えるが、ルーターやパソコンなどノイズ発生源側に挿入するとより大きな効果を発揮する。
音場の見通しが劇的に向上、非常に純度の高いサウンド
LAN-1.0PAとLINNのKLIMAX DSで再生音を聴く。市販のLANケーブルから交換した時の音の変化は大きく、特に音場の見通しは劇的に改善した。女性ボーカルの高域の伸びと透明感が向上することに加え、独奏ヴァイオリンの最高音域には付帯音が乗らず、非常に純度の高いサウンドを引き出す。
ルーター側にRLI-1を挿入すると、ベースやパーカッションの立ち上がりが鮮明になってリズム楽器の動きと粒立ちが向上、動的なレスポンスの良さが際立つようになった。RLI-1はDSのような高級機だけでなく、エントリークラスのネットワークプレーヤーでも大きな効果を発揮するので、ケーブル交換時にはぜひ併用することをお薦めしたい。
LANケーブルの交換による音の変化は使用環境によって異なるが、ネットオーディオはパソコンやNASと併用することが多く、従来のオーディオとは異なるノイズ対策とハイグレードの導通素材による伝送特性が求められる。真のオーディオグレードLANケーブルを導入する効果は想像以上に大きいのだ。
すでに高い評価を受けるUSBアイソレーターRUI-1にも注目
パソコンに保存した音源を直接再生する手法として、最も手軽かつ高いクオリティを期待できるのがUSB伝送である。だが、そのパソコンは、オーディオ機器とは比べものにならないノイズ源でもある。USB伝送本来のクオリティをフルに引き出すためには、そのノイズの影響を抑えることが不可欠。本機はその目的を簡単に実現するアイソレーターとして設計されたアクセサリーで、PCノイズをほぼ100%除去出来る(ナノレベルまで低減)優れものだ。USB2.0には非対応だが、96kHzのデータ再生やCDのリッピング中心にパソコン音源を楽しむ用途にはうってつけだ。