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パイオニア「XW-BTS1-W」レビュー − 日常に溶け込んでくれるBluetoothスピーカー

公開日 2013/02/04 10:12 取材・執筆/高橋 敦
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パイオニアから発売された「XW-BTS1-W」は、ラックの上やベッドサイドのテーブルなど、パーソナルスペースにすっと収まるデザイン性とサイズのワイヤレススピーカー。ワイヤレス伝送方式にはスマートフォンやパソコンに一般的に搭載されているBluetoothを採用しており、それらとの組み合わせが想定されている。

XW-BTS1-W

本体キャビネットには木材を採用。再生に伴う余計な振動を木材の特性によって抑えることで、ハイパワーデジタルアンプとフルレンジスピーカーから生み出される音を、より素直に響かせ鳴らしている。

本体キャビネットには木材を採用

そのキャビネットの大部分は落ち着いた光沢のあるホワイトのサランネットで覆われており、他の部分もやはり清潔感のあるホワイトで仕上げられている。木材を使いながらもそれは主張せず、スマートな印象にまとめられたデザインだ。

Bluetooth部分の使い勝手も考慮されている。スマートフォン等との接続時にペアリング(登録処理)が必要なのは初回のみ。次回からは自動でペアリングが行われる。

本体上部に設けられた操作ボタン。Bluetooth接続時はこのように光で教えてくれる

背面には、音声入力端子を1系統用意している

音を聴くと、その耳心地の良さに納得。特にわかりやすいのは女性ボーカルやシンバルで、刺激的なシャープな成分をほどよく和らげて、優しく柔らかな声、音色にしてくれている。それでいてボーカルの息づかいやシンバルのシュッとした抜けの良さなども、描き落とすことがない。和らげ具合が絶妙だ。シンバルや歪んだギターがザクザクとリズムを刻むロックでは荒っぽさが弱まって物足りないかもしれないが、ボーカル中心の作品を聴く、ボーカル中心の聴き方をする方には、特に合うのではないだろうか。

コンパクトサイズであるので低音は特別に豊かというわけではないが、ベースやドラムスの太鼓は空気感のある音色と響きで好感触。ベースは演奏する音程が大きく動いても音色の明確さや濃さがさほどふらつかず、安定しているのも良い。ベースはスタッカートも自然に決まっているし、太鼓も軽やかにスパンと抜けて気持ちよい。リズムセクションの印象としては、重量感は主張しないが、演奏のキレの良さを感じられる描写だ。

シンプルなデザインと使い勝手、そしてその穏やかな音質と、日々にすっと溶け込んでくれそうなスピーカーシステムだ。

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