【特別企画】話題の映画を“ドリーミオ”で観る
エプソンの液晶PJ「EH-TW8200」で観る映画『ヒッチコック』ー『サイコ』の舞台裏を知る
エプソンの液晶プロジェクター「EH-TW8200」は、「dreamio」の最上位モデルとしての0.74型ワイドポリシリコンTFT液晶パネルを搭載。エプソンの3LCD最上位機種のみに搭載されている「ディープブラックテクノロジー」を採用することでコントラスト比600000:1の性能にまで到達した劇場クオリティのプロジェクターだ。
「dreamio」シリーズの特徴は明るさ2400ルーメンというリビングでもホームシアターを鑑賞できる明るいスクリーンではあるが、「EH-TW8200」は画質チューニングも新たに施された本格派だけに映画通の唸る作品での視聴が相応しい。そこで、20世紀フォックスから10月2日に発売された映画『ヒッチコック』のBDで、映像美と作品世界を堪能してみたい。
サスペンスの帝王・ヒッチコック、その人の名を知らぬ人は映画通ならずともまずいないだろう。1939年までは英国で、1940年からはアメリカで生涯で53本もの長編映画を制作し、自身もナビゲーターとして出演したTVシリーズ『ヒッチコック劇場』でも知られる。そんなヒッチコックのキャリア円熟期の傑作にして問題作『サイコ』(1960年)製作の舞台裏にスポットを当てた作品が2012年に劇場公開された映画『ヒッチコック』だ。
映画『ヒッチコック』の物語は、『サイコ』の題材となった殺人鬼エド・ゲインのショートストーリー、そして1959年『北北西に進路を取れ』のワールド・プレミアから始まる。でっぷりと太ったヒッチを演じるのはアンソニー・ホプキンス、ヒッチと共にいる妻のアルマ・レヴィルを演じるのはヘレン・ミレン。映画『ヒッチコック』はヒッチと彼を支えた妻であり脚本家でもあったアルマの物語だ。1959年当時のライトの煌めきを再現した「EH-TW8200」の表現力は、dreamioシリーズとして新境地と呼ぶべきものだ。基本の色設定を基本のBT.709に合わせながらも中間階調にリッチな色を載せることで現代風の映画のタッチも示している。
新しい映画の企画を探しているヒッチコックの目を惹いたのは、実在の大量殺人エド・ウェインの物語「サイコ」だった。しかし、妻のエレンはヒッチコック作品を手がけた脚本家でもあるウィットと共に脚本の共同執筆の話を進め、ヒッチコックは彼のぞき”趣味を発揮し、妻とウィットの関係にも嫉妬を深めて行く。小説「サイコ」の映画化を決めたヒッチコックだが、製作発表は不評、制作会社のパラマウント社長バーニーの出資も拒否される。そして、ヒッチコックは広大な庭とプール付きの豪邸を担保にして、80万ドルの自己資金で制作することを決定する。
『ヒッチコック』のBDのなかでもチャプター11は、ヒッチとエレンの方向性の違いが鮮明になるシーンの一つ。「EH-TW8200」で描かれたヒッチの邸宅の庭園のシーンは4Kプロジェクタを彷彿とさせるような丁寧な描き込みと暗所のみならず色彩豊かな色調を見事に再現。直後に訪れるスカーレット・ヨハンソン(映画『サイコ』のマリオン役を演じたジャネット・リー役)の当時のハリウッド調メイクの肌色の階調も濃厚な色合いで描かれる。
「EH-TW8200」の映像モードの選択は「シアター」「ナチュラル」と用意されているが、「ナチュラル」は文字通りBT709の設定に近く劇場に近い設定ではあるが、若干の黒浮きを許容しながらも暗部の階調を出すのに対して、「シアター」はより黒側を引き締めつつもリッチな色乗りを見せる。今回の視聴では暗室と明るい部屋とパターンを変えながら視聴をしたが、映画それ自体もサスペンスフルに撮られている『ヒッチコック』には、いずれでも照明下でも「シアター」の画質設定がベストだった。
「サイコ」を映画史に残した有名なシーンであるシャワールームでの殺人の撮影現場は、『ヒッチコック』のBDではチャプター22に登場する。ヒッチコックが撮影現場、そして妻のエルマに抱える不満とモンタージュして描かれる収録シーンは、スカーレット・ヨハンソンの本物さながらの悲鳴と相俟って本作でも最も象徴的に描かれるポイント。『サイコ』と異なりカラー撮影の本作では流血の表現こそないが、現代風に撮られたシャワーシーンの迫力は、「EH-TW8200」で視聴するとより鮮明に甦ることだろろう。
映画『サイコ』が興行的にも成功を収めた作品であるのはご存知の通りだが、『ヒッチコック』で描かれているのは、実在の殺人鬼への興味、有名なシャワーシーンを始めとした映画の裏のエピソード、そして公私ともにヒッチを支えた妻のアルマの貢献だ。ヒッチコックの人となりも細かに再現された映画『ヒッチコック』は、秋の夜長に映画をじっくりと鑑賞する格好の作品となることだろう。
「dreamio」シリーズの特徴は明るさ2400ルーメンというリビングでもホームシアターを鑑賞できる明るいスクリーンではあるが、「EH-TW8200」は画質チューニングも新たに施された本格派だけに映画通の唸る作品での視聴が相応しい。そこで、20世紀フォックスから10月2日に発売された映画『ヒッチコック』のBDで、映像美と作品世界を堪能してみたい。
サスペンスの帝王・ヒッチコック、その人の名を知らぬ人は映画通ならずともまずいないだろう。1939年までは英国で、1940年からはアメリカで生涯で53本もの長編映画を制作し、自身もナビゲーターとして出演したTVシリーズ『ヒッチコック劇場』でも知られる。そんなヒッチコックのキャリア円熟期の傑作にして問題作『サイコ』(1960年)製作の舞台裏にスポットを当てた作品が2012年に劇場公開された映画『ヒッチコック』だ。
映画『ヒッチコック』の物語は、『サイコ』の題材となった殺人鬼エド・ゲインのショートストーリー、そして1959年『北北西に進路を取れ』のワールド・プレミアから始まる。でっぷりと太ったヒッチを演じるのはアンソニー・ホプキンス、ヒッチと共にいる妻のアルマ・レヴィルを演じるのはヘレン・ミレン。映画『ヒッチコック』はヒッチと彼を支えた妻であり脚本家でもあったアルマの物語だ。1959年当時のライトの煌めきを再現した「EH-TW8200」の表現力は、dreamioシリーズとして新境地と呼ぶべきものだ。基本の色設定を基本のBT.709に合わせながらも中間階調にリッチな色を載せることで現代風の映画のタッチも示している。
新しい映画の企画を探しているヒッチコックの目を惹いたのは、実在の大量殺人エド・ウェインの物語「サイコ」だった。しかし、妻のエレンはヒッチコック作品を手がけた脚本家でもあるウィットと共に脚本の共同執筆の話を進め、ヒッチコックは彼のぞき”趣味を発揮し、妻とウィットの関係にも嫉妬を深めて行く。小説「サイコ」の映画化を決めたヒッチコックだが、製作発表は不評、制作会社のパラマウント社長バーニーの出資も拒否される。そして、ヒッチコックは広大な庭とプール付きの豪邸を担保にして、80万ドルの自己資金で制作することを決定する。
『ヒッチコック』のBDのなかでもチャプター11は、ヒッチとエレンの方向性の違いが鮮明になるシーンの一つ。「EH-TW8200」で描かれたヒッチの邸宅の庭園のシーンは4Kプロジェクタを彷彿とさせるような丁寧な描き込みと暗所のみならず色彩豊かな色調を見事に再現。直後に訪れるスカーレット・ヨハンソン(映画『サイコ』のマリオン役を演じたジャネット・リー役)の当時のハリウッド調メイクの肌色の階調も濃厚な色合いで描かれる。
「EH-TW8200」の映像モードの選択は「シアター」「ナチュラル」と用意されているが、「ナチュラル」は文字通りBT709の設定に近く劇場に近い設定ではあるが、若干の黒浮きを許容しながらも暗部の階調を出すのに対して、「シアター」はより黒側を引き締めつつもリッチな色乗りを見せる。今回の視聴では暗室と明るい部屋とパターンを変えながら視聴をしたが、映画それ自体もサスペンスフルに撮られている『ヒッチコック』には、いずれでも照明下でも「シアター」の画質設定がベストだった。
「サイコ」を映画史に残した有名なシーンであるシャワールームでの殺人の撮影現場は、『ヒッチコック』のBDではチャプター22に登場する。ヒッチコックが撮影現場、そして妻のエルマに抱える不満とモンタージュして描かれる収録シーンは、スカーレット・ヨハンソンの本物さながらの悲鳴と相俟って本作でも最も象徴的に描かれるポイント。『サイコ』と異なりカラー撮影の本作では流血の表現こそないが、現代風に撮られたシャワーシーンの迫力は、「EH-TW8200」で視聴するとより鮮明に甦ることだろろう。
映画『サイコ』が興行的にも成功を収めた作品であるのはご存知の通りだが、『ヒッチコック』で描かれているのは、実在の殺人鬼への興味、有名なシャワーシーンを始めとした映画の裏のエピソード、そして公私ともにヒッチを支えた妻のアルマの貢献だ。ヒッチコックの人となりも細かに再現された映画『ヒッチコック』は、秋の夜長に映画をじっくりと鑑賞する格好の作品となることだろう。