HOME > レビュー > 特筆すべきは鏡のような湖面を思わせる静けさ、S/N感の良さ「E-200」

良質のトランスでなければ味わうことのかなわない境地

特筆すべきは鏡のような湖面を思わせる静けさ、S/N感の良さ「E-200」

公開日 2014/08/14 11:13 炭山アキラ
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フロントパネルは厚いアルミパネルでまったく鳴かず、ボンネットも厚手の制振鋼板でほぼ鳴きはゼロ。脚は硬いゴム系。入力2/出力1のRCA端子とアース端子のすべてが金メッキ削り出し。ACはインレットで付属ケーブルは同社オリジナルの太い平打ちだ。

「E-200」¥98,000

MMポジションはオーディオテクニカAT150MLXで聴く。明るくパワフルでレンジが広く、膨大な情報量を余裕たっぷりに描き出している感じが好ましい。以前聴いたことのある兄弟機のヘッドホンアンプP-200と相通ずる表現だ。ともすればやや冷たい感じになる盤が、魂を吹き込まれたような鳴り方となったのには驚かされた。優秀録音盤の持ち味を十分に引き出してくれるだろう。

MC-highポジションはデノンDL-103で聴く。やはりレンジが広く、高域方向は輝きを伴って伸びきっている。低域方向もハイスピードかつパワフルだ。音場は広大で、クラシックはオケのスケール感、ホールの広がりがたっぷりと味わえる。ポップスは軽く切れ味鋭く、ボーカルは実に快活だ。

背面端子部

MC-lowはオルトフォンSPUで聴く。SPU独特の厚みやパワフルさを表現しながら、ソフトで軽やかな傾向だ。これ見よがしの迫力で聴かせるのではなく、音楽の要素を細かく丹念に描いていくという感じである。特筆すべきは、鏡のような湖面を思わせる静けさ、S/N感の良さだ。良質のトランスでなければ味わうことのかなわない境地である。


【SPEC】●入力感度:MM 4mV、MC high 0.4mV、MC low 0.18mV ●入力インピーダンス:MM 47KΩ、MC high 40Ω、MC low 2.5Ω ●利得:MM 36dB、MC high 56dB、MC low 63dB ●出力/出力インピーダンス:250mV/300Ω ●回路方式:MCステップアップ・トランス付きNF型イコライザー ●外形寸法:364W×84H×257Dmm ●質量:4.4Kg

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