「この画質を業務用途だけに使わせておくのはあまりにもったいない」
JVCの4Kカムコーダー「GY-HM200」レビュー −「画質にこだわるハイアマにもオススメ」
一昨年より、家庭向け4Kカムコーダーが相次いで登場するようになり、徐々にではあるが4Kに対する一般ユーザーの関心が盛り上がりつつある。画質だけでなく撮影機能を重視した製品が欲しいという声も上がってきたのだ。そんな中で登場したのがJVCから登場した業務用4Kカムコーダー「GY-HM200」である。
実勢価格は29万円。少し手を伸ばせばアマチュアにも十分買えそうな価格設定になっているのが大きな魅力だ。しかも外観は本格業務用機に多いショルダー型ではなく、家庭用で一般的なハンディ型を採用する。本体サイズは135W×190H×299Dmmで、質量は約1.55kgと、「家庭用より少し大きく思いかな」と思える程度。これで業務用機としてのスペックを備えながら、4K解像度での記録・再生を実現したというから驚きだ。
機能面では一般ユーザーでも十分納得がいく内容となっている。業務用機では欠かせない電子ビューファインダー(0.24型156万画素)を備えながら、高解像度(92万画素)な3.5型モニターを採用。そのため、ピントの山は電子ビューファインダー、モニターのいずれでもつかみやすい。ズームレンズはF1.2〜3.5の光学12倍で、24倍ダイナミックズームにも対応して広角端は29.6mm相当から望遠端708mm相当までカバーする。
レンズ鏡筒部にはマニュアルリングやズームリングが独立して与えられ、フォーカスの合いにくい被写体に対しても素早く対応できるのもいい。センサーサイズは大型の1/2.3型プログレッシブCMOSを採用。NDフィルターはOFF、1/4、1/16の3段階から選べるので、背景ボケを自在にコントロールすることも可能だ。これらを組み合わせて使いこなすことで一歩進んだ映像表現が可能になる。
強いて物足りない部分を挙げれば、手ブレ補正は画質やアングルに変化を与えない光学式を採用したものの、斜め方向のブレ補正に対応していないことだ。家庭用では映像エンジンでこの補正機能を搭載するのが一般的で、これが徒歩撮影での手ブレ抑制につながっているのだが、若干ではあるものの解像度劣化は生じる。なので画質を最優先する本機としては、やはりこの辺りの対応は避けたかったものと思われる。
また、再生の方法が少々わかりづらく、やや戸惑う部分もある。家庭用にある再生ボタンがあるわけでもなく、さらに撮影したフォーマットごとに再生されるようになっている。そのため、フォーマットを間違えて記録した場合は、撮影モードに戻って切り換えてから再生する必要がある。再生機能はあくまで撮影内容をチェックするためにある業務用機ならではの仕様と理解して使うべきだろう。
映像記録フォーマットはMPEG-4 AVC/H.264およびAVCHDに対応し、4K撮影時はH.264コーデック、150Mbps(3,840×2,160/30p、25p、24p:※24pはアップデートで対応)での高解像度記録となる。また、HD撮影時には50Mbpsでの記録が行えるのも大きなトピックだ。撮影した映像は外部記録メディアとなるSDHC/SDXCカードに記録。2系統のSDカードスロットを備え、記録スタイルは次の3種類から選択できる。
二つのスロットをシームレスに使える「リレー記録」、HD記録とビットレートの低いファイルを同時作成する「デュアル記録」、片方でベタ撮りしながら一方でREC/STOPを繰り返す「バックアップ記録」の3つ。これはGY-HM850などで採用された機能を引き継いだものだ。また、着脱可能な2チャンネルXLR音声入力端子付きハンドルユニットも装備する。この辺りにこそ業務用機としての本機の姿を見ることができると言っていいだろう。
撮影した映像は目を見張るクオリティを発揮していた。明るいレンズの効果も手伝ってか、階調表現が豊かでこれが被写体を立体的に捉えていた。輪郭もシャープで、それでいて強調感がない。4K映像ではその特徴がさらに際立ち、十分に満足がいく表現となった。特に背景をボカした時の映像は鳥肌が立つほどの美しさで、被写体をリアリティたっぷりに捉える。この辺りは家庭用とは一線を画す映像クオリティと言っていいだろう。
本格撮影機能を備えた業務用機が、家庭用とさほど変わらない価格帯で買えるようになったのは大いに歓迎すべきこと。この画質を業務用途だけに使わせておくのはあまりにもったいない。画質にこだわるハイアマチュアなら、ぜひとも4K撮影が出来るカムコーダーとして選択肢の一つにすることをオススメしたい。
実勢価格は29万円。少し手を伸ばせばアマチュアにも十分買えそうな価格設定になっているのが大きな魅力だ。しかも外観は本格業務用機に多いショルダー型ではなく、家庭用で一般的なハンディ型を採用する。本体サイズは135W×190H×299Dmmで、質量は約1.55kgと、「家庭用より少し大きく思いかな」と思える程度。これで業務用機としてのスペックを備えながら、4K解像度での記録・再生を実現したというから驚きだ。
機能面では一般ユーザーでも十分納得がいく内容となっている。業務用機では欠かせない電子ビューファインダー(0.24型156万画素)を備えながら、高解像度(92万画素)な3.5型モニターを採用。そのため、ピントの山は電子ビューファインダー、モニターのいずれでもつかみやすい。ズームレンズはF1.2〜3.5の光学12倍で、24倍ダイナミックズームにも対応して広角端は29.6mm相当から望遠端708mm相当までカバーする。
レンズ鏡筒部にはマニュアルリングやズームリングが独立して与えられ、フォーカスの合いにくい被写体に対しても素早く対応できるのもいい。センサーサイズは大型の1/2.3型プログレッシブCMOSを採用。NDフィルターはOFF、1/4、1/16の3段階から選べるので、背景ボケを自在にコントロールすることも可能だ。これらを組み合わせて使いこなすことで一歩進んだ映像表現が可能になる。
強いて物足りない部分を挙げれば、手ブレ補正は画質やアングルに変化を与えない光学式を採用したものの、斜め方向のブレ補正に対応していないことだ。家庭用では映像エンジンでこの補正機能を搭載するのが一般的で、これが徒歩撮影での手ブレ抑制につながっているのだが、若干ではあるものの解像度劣化は生じる。なので画質を最優先する本機としては、やはりこの辺りの対応は避けたかったものと思われる。
また、再生の方法が少々わかりづらく、やや戸惑う部分もある。家庭用にある再生ボタンがあるわけでもなく、さらに撮影したフォーマットごとに再生されるようになっている。そのため、フォーマットを間違えて記録した場合は、撮影モードに戻って切り換えてから再生する必要がある。再生機能はあくまで撮影内容をチェックするためにある業務用機ならではの仕様と理解して使うべきだろう。
映像記録フォーマットはMPEG-4 AVC/H.264およびAVCHDに対応し、4K撮影時はH.264コーデック、150Mbps(3,840×2,160/30p、25p、24p:※24pはアップデートで対応)での高解像度記録となる。また、HD撮影時には50Mbpsでの記録が行えるのも大きなトピックだ。撮影した映像は外部記録メディアとなるSDHC/SDXCカードに記録。2系統のSDカードスロットを備え、記録スタイルは次の3種類から選択できる。
二つのスロットをシームレスに使える「リレー記録」、HD記録とビットレートの低いファイルを同時作成する「デュアル記録」、片方でベタ撮りしながら一方でREC/STOPを繰り返す「バックアップ記録」の3つ。これはGY-HM850などで採用された機能を引き継いだものだ。また、着脱可能な2チャンネルXLR音声入力端子付きハンドルユニットも装備する。この辺りにこそ業務用機としての本機の姿を見ることができると言っていいだろう。
撮影した映像は目を見張るクオリティを発揮していた。明るいレンズの効果も手伝ってか、階調表現が豊かでこれが被写体を立体的に捉えていた。輪郭もシャープで、それでいて強調感がない。4K映像ではその特徴がさらに際立ち、十分に満足がいく表現となった。特に背景をボカした時の映像は鳥肌が立つほどの美しさで、被写体をリアリティたっぷりに捉える。この辺りは家庭用とは一線を画す映像クオリティと言っていいだろう。
本格撮影機能を備えた業務用機が、家庭用とさほど変わらない価格帯で買えるようになったのは大いに歓迎すべきこと。この画質を業務用途だけに使わせておくのはあまりにもったいない。画質にこだわるハイアマチュアなら、ぜひとも4K撮影が出来るカムコーダーとして選択肢の一つにすることをオススメしたい。