新連載<折原一也の“いまシュン!”ビジュアルプロダクト>第1回
“全録レコーダー” 注目2機種、どちらが買い? 東芝「M590」&パナソニック「BRX6000」
そこで同一条件として「AVC高画質」=「3倍録画」、「AVC最低画質」=「7倍録画」の2モードで同じ番組のほぼ同一シーンを録画・キャプチャーしたものが下記の画像だ(モード別で同一番組でないのは、前述のM590の仕様上、複数モードで同じ番組を録画できないため)。
ほぼ同一録画倍率の比較なので画質の差は小さいが、圧縮率を高めた(低画質で録画した)場合には、パナソニック機の方がAVC圧縮時の輪郭に現れるノイズの発生を抑えているようだ。ただし、高画質モードになるとその画質差は小さくなる。
■UI面に現れる両者の志向の違い
さて次に、UIなど使い勝手面の違いを見ていこう。両機を一週間使い続けてみたが、同じ“全録”機であっても使用感は大きく異なっていた。
東芝のM590は、“レグザーサーバー”のブランド名が表す通り“サーバー”なのだ。電源を入れても放送画面が映るだけで、自動で録画番組リストなどが表示されるといったことはない。そこから、全録の番組を探したければ「タイムシフト」ボタンで「過去番組表」を開けるし、検索を使いたければ「ざんまいプレイ」のボタンでアクセスするといった手順だ。
一方、パナソニックのBRX6000は電源を入れたトップ画面が「新着番組」となっている。そしてその中には「よくみる番組」「ドラマ」「アニメ」「バラエティ」といったカテゴリー別の入り口が設けられ、さらにはDIMORAとの連動をセットしておけば「録画数ランキング」「話題のニュース一覧」までがズラリと並ぶ。
BRX6000の「よく見る番組」はよく出来ていて、「すべて」「ドラマ」「アニメ」「バラエティ」と各カテゴリのなかで、視聴履歴にある番組を見つけ出してくる。
例えば、先週の『ザ!鉄腕DASH!』を観て最近のTOKIOの活躍ぶりをチェックしていた筆者には、最新の放送回が表示されるという具合だ。ちなみに画面に表示されるのは1番組だが、再生後はフォルダも展開するので、一番上の番組を流しながら他の番組も選べる仕組みだ。また、録画された番組を全く視聴していなくても、他ユーザーの動向を元にした「録画数ランキング」「盛り上がりランキング」でホットな番組も探せる。このあたりの、とりあえず電源を入れるだけで使えるラフな使用感は、これまでの“全録”モデルらしからぬものがある。
■番組表の使い勝手は?
“全録”らしさを感じるGUIと言えば、すべての過去番組にアクセスする番組表だ。そこで次は、東芝M590とパナソニックBRX6000の全録番組表のレスポンスをチェックしてみた。