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海上忍のラズパイ・オーディオ通信(4)

ラズパイ・オーディオをフルデジタルアンプ「DDFA」にI2S入力! 鮮烈な音に驚愕した

公開日 2015/08/19 11:00 海上 忍
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理屈では鳴るはず……まずは試してみなければ

会議室に鎮座していたのは、発表会などでお目にかかるCSR社の開発用リファレンスアンプ。DDFAを搭載しているというだけでなく、強力なトランスを奢るなどオーディオ機器としての魅力も十二分にある逸品だ(この音を聴いて欲しがる人は結構多い)。なんと、リファレンスアンプで試聴しようというのだ。アンプのシャーシは開けられ、これまで見たことがない金属板が渡してある。大島氏は、そこにRaspberry Piを置けという。

いつものリファレンスアンプが開梱され、上部にはRaspberry Piの設置用に金属板が渡してあった

大島氏:ケーブルを用意してみました。正しくつなげば鳴るはずです。
筆者:ピンは4本ですね。製作にはどのくらいかかりました?
大島氏:ざっと15分くらいでしょうか? いや、もっと短いかも。
筆者:……ひょっとして、実機でテストしていないとか?(怖々)
大島氏:はい、掛け値なしにこれが初テスト(堂々)。でも、鳴るはずです!

鳴らなかったら気まずいな、と内心ドキドキしながらケーブルをGPIOポートにつなぐ。SCKが12ピン、WSが35ピン、GNDが39ピンでSDが40ピンに挿されたことを繰り返し確認。Raspberry Pi側は、テザリング中のiPhoneにぶら下がる形(iPhoneをモバイルルータ代わりに使う)でワイヤレスネットワークに接続し、iPhoneでコントロールできるようにした。あとはモバイルバッテリーをつなげば準備OKだ。

基板に設けられたピンに、試作していただいたケーブルを接続する。ピンの向こうに見えるチップがDDFAだ

いざ、FLAC 96kHz/24bitの音源を再生……鳴らない。今度はWAV 88.2kHz/24bitを……鳴らない。なぜだ、なぜなんだ。そうか、Volumio(Raspberry Piで動作しているLinux OS)でI2S出力を有効にするのを忘れていたからか!

これでどうだ、と設定変更後に同じFLAC 96kHz/24bitの音源を再生すると、今度はバッチリ。ボリュームを上げると、ひとつひとつの音の輪郭がはっきりとした清冽な音が会議室を満たしはじめたのだった。

VolumioのI2Sドライバーには「Generic」を選択。システムを再起動すると、GPIO経由でI2S信号を出力できた

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