細部について追加取材
ポータブルBluetoothスピーカー「Beats Pill+」を使ってみた。機能詳細と使い勝手をレポート
Beats by Dr. Dreが新たに発売したポータブルBluetoothスピーカー「Beats Pill+」。プレスリリースでは明かされていなかった細かな部分を追加取材し、実機のハンドリングも行ったので、その印象も含めてレポートしたい。
■従来機の特徴を継承しつつ細部をブラッシュアップ
「Beats Pill+」は、バッテリーを内蔵した小型のBluetoothスピーカー。スマートフォンや各種オーディオプレーヤーと接続して、音楽をワイヤレスで再生できる。名前の通り薬のようなデザインを採用し、従来モデル「Beats Pill」の特徴を継承しながら、細部をブラッシュアップしたという。
BluetoothはSBCとAACコーデックに対応。前モデルでは対応していたapt-Xは今回省略された格好だが、同社によれば「あれもこれもと詰め込むのではなく、シンプルにした」とのことで、あえて機能を省いたようだ。
なお、前モデルからの差分という点では、NFC対応も省略。一方でLightning端子を採用してiOS端末との親和性を高めている。機能を厳選してシンプルな製品を志向していることも含め、このあたりにアップル傘下となった影響を感じさせる。
この“シンプルさ”は全体的に共通している印象で、各種ボタン類の配置、そして実際の操作感も実にシンプル。上部のパネルだけですべての操作が完結するようデザインを改良したという。
実際に試してみても、開封から実際の音楽再生まで、マニュアルを見ることなく行うことができた。本体上部の電源ボタンを押すと自動的にBluetoothのペアリング待機状態になるので、あとはスマートフォン側の設定から本機を指定すれば接続は完了。この手の製品を使ったことがある人であればおそらくなんの迷いもなくペアリングは完了することだろう。
なお、BluetoothはClass1対応で通信距離が長いことも特徴。機器間の接続も途切れにくくなっているという。また、iPhoneやAndroidスマートフォンに給電することもできる。いざとなればモバイルバッテリー代わりにも使えるわけだ。
■ミュージシャンからアドバイスを受けた音作り
スピーカーはトゥイーター2基とウーファー2基による4ドライバー構成。2ウェイアクティブクロスオーバーを採用した点が従来からの進化ポイントだ。
プレスリリース時に使っていた「世界のプロレコーディングスタジオと同じ音響メカニクスを採用した」との表現はこの点を指しており、スタジオのモニタースピーカーと同様のアクティブクロスオーバーシステムによって、従来の1ドライバーでのBluetoothの弱点を補い、クリアな低音と高音を実現させたとしている。
ユニットにはネオジウムマグネットを使用。トランスデューサーなどは独自開発のもので、「既存のものは何一つ使っていない」という。
音質については、低音が強い曲でも高域もちゃんと聴こえるように意識しているとのこと。また、ボリュームの大小にかかわらず低音から高音までの音のバランスが崩れずに音楽を聴くことができるともしており、こうした音のバランスも非常に重視したという。たしかに、例えばEDMのような低音の量感が欲しい音楽を小音量で聴いてみても極端に不満を感じるようなことはなかった。
また、ミュージシャン(プロデューサー/ラッパーのDr.Dre)から生まれたブランドということもあり、本機も含めたBeats製品の音作りでは様々なミュージシャンからアドバイスを受けているとのこと。
例えばファレル・ウィリアムスからはバスドラムやハイハット、ベースなどの音をリスナーにどのように聴いて欲しいかといった意見をもらうなどしており、このようにしながら“Beatsらしいバランスのとれた音”にチューニングしているという。
■専用アプリで楽しみ方の幅を広げる
そして今回から新たに専用アプリ「Beats Pill+App」も用意。本機を2台用意してステレオ再生させたり、例えば友達など複数のiPhone/スマートフォンで本機を共有して相互に音楽再生するなどといった使い方ができる。
アプリで利用できる機能は主に「増幅」「ステレオ」「DJプレイ」の3点。「増幅」は2台のBeats Pillそれぞれで同じ音楽を再生するというもので、例えば広い場所に複数のBeats Pillを用意して大勢に音楽を聴かせるなどといった場合に利用できる。
「ステレオ」は、2台のBeats Pillをペアリングし、1台をLチャンネル、もう1台をRチャンネルとしてステレオ再生する機能。当たり前だがステレオ感がグッと高まる。
そして「DJプレイ」は、1台のBeats Pillを複数人でシェアするための機能。複数のスマホと1台のBeats Pillでマルチペアリングすることで、「Aさんのスマホからの音楽の次はBさんが割り込んで自分の好きな曲を再生する」などといった使い方ができる。
実は、この「増幅」「ステレオ」といった機能は従来モデルの「Beats Pill」にも搭載されていたのだが、設定のために本体を何段階か操作する必要があった。今回、これをアプリで行えるようにしたことで本体から本機能用のボタンを省き、よりシンプルで分かりやすい操作性の実現につなげたのだという。
なお、アプリはAndroid向けにGoogle Playでも公開されているのだが、記者の環境(Android 4.4と5.0)ではアプリがダウンロードできなかった。端末の問題なのかアプリの問題なのか少々不明だが、このあたりは今後の対応を期待したい。
ただ、通常の(Beats Pill+ 1台とスマホ1台による)ワイヤレス音楽再生ならばアプリは不要だ。一般的なBluetooth設定からペアリングが行える。もちろんAndroidスマートフォンでも問題なく利用できた。
アプリを用意したことによって本体をよりシンプルにしつつ、音質面でもしっかりと進化させてきた「Beats Pill+」。「そろそろ何かBluetoothスピーカーが欲しいな」というユーザーはもちろん、従来モデルのユーザーにも一度試してみてほしい一台だ。
■従来機の特徴を継承しつつ細部をブラッシュアップ
「Beats Pill+」は、バッテリーを内蔵した小型のBluetoothスピーカー。スマートフォンや各種オーディオプレーヤーと接続して、音楽をワイヤレスで再生できる。名前の通り薬のようなデザインを採用し、従来モデル「Beats Pill」の特徴を継承しながら、細部をブラッシュアップしたという。
BluetoothはSBCとAACコーデックに対応。前モデルでは対応していたapt-Xは今回省略された格好だが、同社によれば「あれもこれもと詰め込むのではなく、シンプルにした」とのことで、あえて機能を省いたようだ。
なお、前モデルからの差分という点では、NFC対応も省略。一方でLightning端子を採用してiOS端末との親和性を高めている。機能を厳選してシンプルな製品を志向していることも含め、このあたりにアップル傘下となった影響を感じさせる。
この“シンプルさ”は全体的に共通している印象で、各種ボタン類の配置、そして実際の操作感も実にシンプル。上部のパネルだけですべての操作が完結するようデザインを改良したという。
実際に試してみても、開封から実際の音楽再生まで、マニュアルを見ることなく行うことができた。本体上部の電源ボタンを押すと自動的にBluetoothのペアリング待機状態になるので、あとはスマートフォン側の設定から本機を指定すれば接続は完了。この手の製品を使ったことがある人であればおそらくなんの迷いもなくペアリングは完了することだろう。
なお、BluetoothはClass1対応で通信距離が長いことも特徴。機器間の接続も途切れにくくなっているという。また、iPhoneやAndroidスマートフォンに給電することもできる。いざとなればモバイルバッテリー代わりにも使えるわけだ。
■ミュージシャンからアドバイスを受けた音作り
スピーカーはトゥイーター2基とウーファー2基による4ドライバー構成。2ウェイアクティブクロスオーバーを採用した点が従来からの進化ポイントだ。
プレスリリース時に使っていた「世界のプロレコーディングスタジオと同じ音響メカニクスを採用した」との表現はこの点を指しており、スタジオのモニタースピーカーと同様のアクティブクロスオーバーシステムによって、従来の1ドライバーでのBluetoothの弱点を補い、クリアな低音と高音を実現させたとしている。
ユニットにはネオジウムマグネットを使用。トランスデューサーなどは独自開発のもので、「既存のものは何一つ使っていない」という。
音質については、低音が強い曲でも高域もちゃんと聴こえるように意識しているとのこと。また、ボリュームの大小にかかわらず低音から高音までの音のバランスが崩れずに音楽を聴くことができるともしており、こうした音のバランスも非常に重視したという。たしかに、例えばEDMのような低音の量感が欲しい音楽を小音量で聴いてみても極端に不満を感じるようなことはなかった。
また、ミュージシャン(プロデューサー/ラッパーのDr.Dre)から生まれたブランドということもあり、本機も含めたBeats製品の音作りでは様々なミュージシャンからアドバイスを受けているとのこと。
例えばファレル・ウィリアムスからはバスドラムやハイハット、ベースなどの音をリスナーにどのように聴いて欲しいかといった意見をもらうなどしており、このようにしながら“Beatsらしいバランスのとれた音”にチューニングしているという。
■専用アプリで楽しみ方の幅を広げる
そして今回から新たに専用アプリ「Beats Pill+App」も用意。本機を2台用意してステレオ再生させたり、例えば友達など複数のiPhone/スマートフォンで本機を共有して相互に音楽再生するなどといった使い方ができる。
アプリで利用できる機能は主に「増幅」「ステレオ」「DJプレイ」の3点。「増幅」は2台のBeats Pillそれぞれで同じ音楽を再生するというもので、例えば広い場所に複数のBeats Pillを用意して大勢に音楽を聴かせるなどといった場合に利用できる。
「ステレオ」は、2台のBeats Pillをペアリングし、1台をLチャンネル、もう1台をRチャンネルとしてステレオ再生する機能。当たり前だがステレオ感がグッと高まる。
そして「DJプレイ」は、1台のBeats Pillを複数人でシェアするための機能。複数のスマホと1台のBeats Pillでマルチペアリングすることで、「Aさんのスマホからの音楽の次はBさんが割り込んで自分の好きな曲を再生する」などといった使い方ができる。
実は、この「増幅」「ステレオ」といった機能は従来モデルの「Beats Pill」にも搭載されていたのだが、設定のために本体を何段階か操作する必要があった。今回、これをアプリで行えるようにしたことで本体から本機能用のボタンを省き、よりシンプルで分かりやすい操作性の実現につなげたのだという。
なお、アプリはAndroid向けにGoogle Playでも公開されているのだが、記者の環境(Android 4.4と5.0)ではアプリがダウンロードできなかった。端末の問題なのかアプリの問題なのか少々不明だが、このあたりは今後の対応を期待したい。
ただ、通常の(Beats Pill+ 1台とスマホ1台による)ワイヤレス音楽再生ならばアプリは不要だ。一般的なBluetooth設定からペアリングが行える。もちろんAndroidスマートフォンでも問題なく利用できた。
アプリを用意したことによって本体をよりシンプルにしつつ、音質面でもしっかりと進化させてきた「Beats Pill+」。「そろそろ何かBluetoothスピーカーが欲しいな」というユーザーはもちろん、従来モデルのユーザーにも一度試してみてほしい一台だ。