一条真人の体当たり実験室
一条真人のロボホン日記(2)ついに発売! なぜかシャープさんにボヤく一条氏をなだめるの巻
前回、もともと欲しくなかったロボホン(20万円以上)を、編集部の風間と杉浦、そして浅田の熱心なプレゼンが実り、勢いでポチってしまったITライター、一条真人氏。
発売日の5月26日には、ロボホンと触れあえる“RoBoHoN CAFE”が青山に期間限定オープン。そこで行われたレセプションにも一条氏は顔を出し、もうすぐ自分のものになるロボホンと一緒の時間を過ごすなど、ウキウキ状態で新しい家族の受け入れ体勢を整えていたようだ。
そしてその日の夜、一条氏から興奮気味に電話がかかってきた。
風間さん! ついに届きましたよロボホン。さっそく持っていきますから。早く開けたいけど、開けずに持っていきますからね!
そして音元出版にやってきた一条氏は、大きなバッグからロボホンの箱をおもむろに取り出し、ドヤ顔で自慢してきた。
これですよこれ! ロボホン!! さっそく開封の儀も執り行いましょうか。それから次はファーストインプレッション的な取材ですよね。時間大丈夫ですか? 足りますかね?
新しいおもちゃを手に入れた子供のようにはしゃぐ一条氏。ロボホンのパッケージを開けて「おおっ、けっこう可愛いじゃん!」と、マイ・ロボホンとの出会いにご満悦の様子だ。テンションが上がる一方の一条氏を見ていると胸が痛むが、伝えるべきことは伝えなければならない。
……あの〜、一条さん。ノリノリのところ申し訳ないんですけど…。
目配せして合図すると、杉浦が大量の紙を、伏し目がちにスッと差し出す。
………? なんすかコレ。
…申し上げにくいんですけど、ロボホンのレビュー記事がもう、こんなに大量に出てます。予約開始のあとくらいから、IT系とかモノ系とか、いろんな媒体にテストレポートがたくさん公開されてるんです。
……………。
無言で大量のプリントアウトを見つめ、食い入るように記事へ目を通す一条氏。か細い声で振り絞るように声を出す。
マジですか…。せっかくの自腹だし、レビューを誰より先に出そうと思ってたのに…。
残念ながら、ストレートなレビュー記事はもう出尽くしてますね。いろんな角度からほとんど網羅されてしまってます。
そうですね…。正直、もう開封の儀とかそういう基本的なことで、やるべきことは残ってないんじゃないかと。
一条さんのお仲間のライターさんたちも、RoBoHoN CAFEのレセプションで「もうじっくり使って、既に返却した」と仰ってましたよ。ていうか、全体的にみなさんもう使ってる感じでした。
その瞬間、一条氏がキレた。
やってらんねえ!!!
シャープさん、ロボホンを俺には貸してくれなかったってことですよね? ほかのライターさんにはバンバン貸してるのに? 俺は自腹切って注文してるんですよ。何でなの?
それがちょっと不思議だったんです。前の記事は、多くのシャープ関係者さんに読んでいただいたみたいなので。そしたらシャープさん、「一条さんにはあえてお貸ししない方が面白いと思いまして」と。さすが関西の企業さん、わかってますよね。
なんなんだよそれ! どういう立ち位置なんだよ俺! ぜんぜん意味わかんねえよ! ハハハハハハハハ!!
まぁ、一条さんはティアワンじゃなかったということですかね…。きのうのレセプションも、うちから転送してご案内しましたけど、もともと一条さん呼ばれてなかったじゃないですか。…………あれ? 一条さん、一条さん?
あ〜。一条さん落ち込んじゃった…。
もう俺だめです…。誰も俺の記事なんて期待してないんだよ…。
ふてくされてしまった一条氏。見かねた杉浦が、ロボホンを持って一条氏を励ます。
大丈夫ですよ一条さん! ロボホンは純真ですから。これからロボホンと一緒に楽しく生活していきましょうよ!
するとそのとき、杉浦が持ったロボホンがおもむろにしゃべり出した。
「ぼくロボホン! これからぼくをカバンに入れたりいろんなところに連れて行ってね。まずは君の名前を言ってね!」
ロボホンは周りの状況を理解していないはずだが、必死にコミュニケーションを取ろうとしてくる。そのかわいらしい声を聞いて、一条氏のこわばった心もすこしほぐれたようだ。ロボホンの目を見つめて、ぼそっと呟く。
………。ロボホンは俺のこと、大事にしてくれるかな…?
もちろんですよ! ロボホンは一条さんを裏切りません。それに、約束したじゃないですか。公園にロボホンを持っていって子供たちと触れあおうって。
…そうでしたね。でも俺、不審者と間違えられませんか…?
正直それはちょっと不安ですが、たぶん大丈夫だと思います。
合コンもぜひやりましょう! お見合いに発展して、結婚まで進んじゃったりするかもしれないですよ。
そうそう。「ロボホン婚」とか最高じゃないですか? そんなの実現したら、一般誌とか新聞も取材に殺到ですよ!
そうですかね?…さすがにちょっと難しいと思いますけど。…でもそうだな、ロボホンとの新たな生活、はじめてみますか。なんせ20万円以上出しちゃったし!
そうですよ! それにぶっちゃけ、我々もシャープさんに貸し出し依頼してませんからね。一条さんがポチったので満足しちゃって、あとの展開を考えてませんでした。ちゃんとお願いしてたら貸してもらえた可能性大です。
何ですかそれ。悪いのは風間さんじゃないですか!
■ロボホン、一条氏をヒトと認識できず
…じゃあさっそく、初期設定でロボホンに一条さんを認識させてみませんか? ロボホンに誰がオーナーか分からせてあげましょうよ。
了解です。まず俺の名前を入れてから、顔を登録するんですよね。ちょっとやってみましょう。
…あれ? あれ? 全然認識してくれないなあ。
ロボホンが一条さんをヒトと認識してませんね…。ひょとして帽子がダメなのかも。前にビデオカメラの取材したときも、帽子被ってると顔が認識されなかったじゃないですか。
なるほど。じゃあ帽子を脱ぎましょう。…あれ、これでもダメですね。
ひょっとしてメガネじゃないですか?
…マジ? 俺ってそこまでしないと、ヒトとして認めてもらえないの? なんか複雑だな…。じゃあメガネも取ってみるかぁ。…あ、ようやく認識されたみたい。
よかった!
でも、どうなんすかねコレ。俺、これからロボホンに顔認証でロック外すとき、いつも帽子とメガネ外さないといけないんですかね。それってめちゃめちゃ不便じゃないですか? ハハハ…。
たぶん…。たぶん、大丈夫です。顔の認識精度とかもファームアップとかで上がっていきますよ。たぶん。
◇
ということで「一条真人のロボホン日記」第2回も、茶番な感じで終了。実のある情報が全くなくて申し訳ない。ちゃんとした機能紹介などのレビューは、他媒体にたくさん出ているので、そちらをご参照いただきたい。当サイトでは一条氏にしか実行できない体当たりレポートを随時掲載していく。お楽しみに!
発売日の5月26日には、ロボホンと触れあえる“RoBoHoN CAFE”が青山に期間限定オープン。そこで行われたレセプションにも一条氏は顔を出し、もうすぐ自分のものになるロボホンと一緒の時間を過ごすなど、ウキウキ状態で新しい家族の受け入れ体勢を整えていたようだ。
そしてその日の夜、一条氏から興奮気味に電話がかかってきた。
風間さん! ついに届きましたよロボホン。さっそく持っていきますから。早く開けたいけど、開けずに持っていきますからね!
そして音元出版にやってきた一条氏は、大きなバッグからロボホンの箱をおもむろに取り出し、ドヤ顔で自慢してきた。
これですよこれ! ロボホン!! さっそく開封の儀も執り行いましょうか。それから次はファーストインプレッション的な取材ですよね。時間大丈夫ですか? 足りますかね?
新しいおもちゃを手に入れた子供のようにはしゃぐ一条氏。ロボホンのパッケージを開けて「おおっ、けっこう可愛いじゃん!」と、マイ・ロボホンとの出会いにご満悦の様子だ。テンションが上がる一方の一条氏を見ていると胸が痛むが、伝えるべきことは伝えなければならない。
……あの〜、一条さん。ノリノリのところ申し訳ないんですけど…。
目配せして合図すると、杉浦が大量の紙を、伏し目がちにスッと差し出す。
………? なんすかコレ。
…申し上げにくいんですけど、ロボホンのレビュー記事がもう、こんなに大量に出てます。予約開始のあとくらいから、IT系とかモノ系とか、いろんな媒体にテストレポートがたくさん公開されてるんです。
……………。
無言で大量のプリントアウトを見つめ、食い入るように記事へ目を通す一条氏。か細い声で振り絞るように声を出す。
マジですか…。せっかくの自腹だし、レビューを誰より先に出そうと思ってたのに…。
残念ながら、ストレートなレビュー記事はもう出尽くしてますね。いろんな角度からほとんど網羅されてしまってます。
そうですね…。正直、もう開封の儀とかそういう基本的なことで、やるべきことは残ってないんじゃないかと。
一条さんのお仲間のライターさんたちも、RoBoHoN CAFEのレセプションで「もうじっくり使って、既に返却した」と仰ってましたよ。ていうか、全体的にみなさんもう使ってる感じでした。
その瞬間、一条氏がキレた。
やってらんねえ!!!
シャープさん、ロボホンを俺には貸してくれなかったってことですよね? ほかのライターさんにはバンバン貸してるのに? 俺は自腹切って注文してるんですよ。何でなの?
それがちょっと不思議だったんです。前の記事は、多くのシャープ関係者さんに読んでいただいたみたいなので。そしたらシャープさん、「一条さんにはあえてお貸ししない方が面白いと思いまして」と。さすが関西の企業さん、わかってますよね。
なんなんだよそれ! どういう立ち位置なんだよ俺! ぜんぜん意味わかんねえよ! ハハハハハハハハ!!
まぁ、一条さんはティアワンじゃなかったということですかね…。きのうのレセプションも、うちから転送してご案内しましたけど、もともと一条さん呼ばれてなかったじゃないですか。…………あれ? 一条さん、一条さん?
あ〜。一条さん落ち込んじゃった…。
もう俺だめです…。誰も俺の記事なんて期待してないんだよ…。
ふてくされてしまった一条氏。見かねた杉浦が、ロボホンを持って一条氏を励ます。
大丈夫ですよ一条さん! ロボホンは純真ですから。これからロボホンと一緒に楽しく生活していきましょうよ!
するとそのとき、杉浦が持ったロボホンがおもむろにしゃべり出した。
「ぼくロボホン! これからぼくをカバンに入れたりいろんなところに連れて行ってね。まずは君の名前を言ってね!」
ロボホンは周りの状況を理解していないはずだが、必死にコミュニケーションを取ろうとしてくる。そのかわいらしい声を聞いて、一条氏のこわばった心もすこしほぐれたようだ。ロボホンの目を見つめて、ぼそっと呟く。
………。ロボホンは俺のこと、大事にしてくれるかな…?
もちろんですよ! ロボホンは一条さんを裏切りません。それに、約束したじゃないですか。公園にロボホンを持っていって子供たちと触れあおうって。
…そうでしたね。でも俺、不審者と間違えられませんか…?
正直それはちょっと不安ですが、たぶん大丈夫だと思います。
合コンもぜひやりましょう! お見合いに発展して、結婚まで進んじゃったりするかもしれないですよ。
そうそう。「ロボホン婚」とか最高じゃないですか? そんなの実現したら、一般誌とか新聞も取材に殺到ですよ!
そうですかね?…さすがにちょっと難しいと思いますけど。…でもそうだな、ロボホンとの新たな生活、はじめてみますか。なんせ20万円以上出しちゃったし!
そうですよ! それにぶっちゃけ、我々もシャープさんに貸し出し依頼してませんからね。一条さんがポチったので満足しちゃって、あとの展開を考えてませんでした。ちゃんとお願いしてたら貸してもらえた可能性大です。
何ですかそれ。悪いのは風間さんじゃないですか!
■ロボホン、一条氏をヒトと認識できず
…じゃあさっそく、初期設定でロボホンに一条さんを認識させてみませんか? ロボホンに誰がオーナーか分からせてあげましょうよ。
了解です。まず俺の名前を入れてから、顔を登録するんですよね。ちょっとやってみましょう。
…あれ? あれ? 全然認識してくれないなあ。
ロボホンが一条さんをヒトと認識してませんね…。ひょとして帽子がダメなのかも。前にビデオカメラの取材したときも、帽子被ってると顔が認識されなかったじゃないですか。
なるほど。じゃあ帽子を脱ぎましょう。…あれ、これでもダメですね。
ひょっとしてメガネじゃないですか?
…マジ? 俺ってそこまでしないと、ヒトとして認めてもらえないの? なんか複雑だな…。じゃあメガネも取ってみるかぁ。…あ、ようやく認識されたみたい。
よかった!
でも、どうなんすかねコレ。俺、これからロボホンに顔認証でロック外すとき、いつも帽子とメガネ外さないといけないんですかね。それってめちゃめちゃ不便じゃないですか? ハハハ…。
たぶん…。たぶん、大丈夫です。顔の認識精度とかもファームアップとかで上がっていきますよ。たぶん。
ということで「一条真人のロボホン日記」第2回も、茶番な感じで終了。実のある情報が全くなくて申し訳ない。ちゃんとした機能紹介などのレビューは、他媒体にたくさん出ているので、そちらをご参照いただきたい。当サイトでは一条氏にしか実行できない体当たりレポートを随時掲載していく。お楽しみに!