【特別企画】防音工事会社アコースティックラボが「Acoustic Audio Forum」開催
N響元メンバーのオーナーも納得の完成度。“音の良い”防音コンサートサロンでの試聴会を徹底レポート
“音楽家のための防音工事会社”を謳うアコースティックラボが毎月開催している試聴会「Acoustic Audio Forum」。音楽を聴く/演奏することに配慮して施工された防音室で、オーディオにおける部屋の響きの重要性を体験できるイベントだ。
いつもは主に同社ショールームで行われている同イベントが、今回はかつてNHK交響楽団にも所属していたヴァイオリニストがオーナーであるコンサートサロン兼オーディオルームを会場に出張開催された。はたして、どんな内容となったのか?その模様をレポートする。
■窓が多い開放的な空間でも十分な防音性能を確保
会場はアコースティックラボが手がけた物件で、上記のように元NHK交響楽団メンバーだった根津さんとピアニストの奥様が、教え子のコンサートなども開催できるように作ったミニコンサートサロン。オーディオ好きでもあるオーナーの根津さんは、この部屋をオーディオルームとしても利用している。
この物件、実は元々は単純に防音性能だけを追求した音楽室だった。防音性能は申し分ないものの、吸音が多めのデッドな空間だったため、音楽の演奏やオーディオ再生には不向きで不満を感じていたという。
そんな折、娘さん(ショパン国際コンクール本戦出場歴もあるピアニストの根津理恵子さん)が自身の部屋の改装をアコースティックラボに依頼。その部屋の音楽的な完成度を目の当たりにし、根津さん自身も本物件の改装を依頼したのだそうだ。
そうして出来上がったのは、22.5畳のホールと演者控室、エントランスという3つのスペースをもった物件。ホールは音楽を演奏するスペースらしく天井高を高くとり、窓を多数配置。しっかりとした防音性能を確保しつつ、明るくのびのびとした空間を作り上げた。
ユニークなのが、ホール後方に階段を数段登って少し高い場所(高さ1.1m)から音楽を聴ける場所を設けていること。オーナーの根津さんは「(ピアノやオーディオ機器と同じ高さの)下のフロアで聴くと、ステージの上で演奏家のすぐ隣で聴くような印象。一方、(階段を登って)上で聴くときは客席で聴くのに近い印象を受ける」と説明。
「私の場合は、楽しむのなら上、音を分析したいときには下で聴いている」と、音楽家らしいコメントで部屋のスペースを使い分けていると語ってくれた。
この点についてアコースティックラボの社長である鈴木氏は「リスニングポイントを使い分けているというのは非常に興味深い。我々としても、その違いが分かるように部屋をつくっている」とコメント。「壁際は音が悪いとよく言われるが、実際に今回壁際で聴いている参加者の皆さんはそういう感じはしないのではないか」とも語り、スウィートスポットが限定されないオーディオルームづくりが可能であることを紹介する。
なお、オーナーの根津さんは、オーディオシステムにサンバレーの真空管アンプとタンノイのスピーカーを使用。当日はサンバレーの大橋氏も参加し、クラシックを中心に様々な楽曲でデモが繰り広げられた。
■“部屋の響きを考慮した防音工事”であることが重要
さて、ここで気になるのがこの物件の防音性能。防音室なのに大きめの窓をいくつも設置しているということは、遮音を考える上でかなり不利な条件に思える。
いつもは主に同社ショールームで行われている同イベントが、今回はかつてNHK交響楽団にも所属していたヴァイオリニストがオーナーであるコンサートサロン兼オーディオルームを会場に出張開催された。はたして、どんな内容となったのか?その模様をレポートする。
■窓が多い開放的な空間でも十分な防音性能を確保
会場はアコースティックラボが手がけた物件で、上記のように元NHK交響楽団メンバーだった根津さんとピアニストの奥様が、教え子のコンサートなども開催できるように作ったミニコンサートサロン。オーディオ好きでもあるオーナーの根津さんは、この部屋をオーディオルームとしても利用している。
この物件、実は元々は単純に防音性能だけを追求した音楽室だった。防音性能は申し分ないものの、吸音が多めのデッドな空間だったため、音楽の演奏やオーディオ再生には不向きで不満を感じていたという。
そんな折、娘さん(ショパン国際コンクール本戦出場歴もあるピアニストの根津理恵子さん)が自身の部屋の改装をアコースティックラボに依頼。その部屋の音楽的な完成度を目の当たりにし、根津さん自身も本物件の改装を依頼したのだそうだ。
そうして出来上がったのは、22.5畳のホールと演者控室、エントランスという3つのスペースをもった物件。ホールは音楽を演奏するスペースらしく天井高を高くとり、窓を多数配置。しっかりとした防音性能を確保しつつ、明るくのびのびとした空間を作り上げた。
ユニークなのが、ホール後方に階段を数段登って少し高い場所(高さ1.1m)から音楽を聴ける場所を設けていること。オーナーの根津さんは「(ピアノやオーディオ機器と同じ高さの)下のフロアで聴くと、ステージの上で演奏家のすぐ隣で聴くような印象。一方、(階段を登って)上で聴くときは客席で聴くのに近い印象を受ける」と説明。
「私の場合は、楽しむのなら上、音を分析したいときには下で聴いている」と、音楽家らしいコメントで部屋のスペースを使い分けていると語ってくれた。
この点についてアコースティックラボの社長である鈴木氏は「リスニングポイントを使い分けているというのは非常に興味深い。我々としても、その違いが分かるように部屋をつくっている」とコメント。「壁際は音が悪いとよく言われるが、実際に今回壁際で聴いている参加者の皆さんはそういう感じはしないのではないか」とも語り、スウィートスポットが限定されないオーディオルームづくりが可能であることを紹介する。
なお、オーナーの根津さんは、オーディオシステムにサンバレーの真空管アンプとタンノイのスピーカーを使用。当日はサンバレーの大橋氏も参加し、クラシックを中心に様々な楽曲でデモが繰り広げられた。
■“部屋の響きを考慮した防音工事”であることが重要
さて、ここで気になるのがこの物件の防音性能。防音室なのに大きめの窓をいくつも設置しているということは、遮音を考える上でかなり不利な条件に思える。