新レーベル「N_W」の第三弾モデル
JVC “SOLIDEGE”「HA-SD7」レビュー。「高解像かつキレのある」ヘッドホン
■SOLIDEGEシリーズのコンセプトの中でも特に「高解像かつキレのある」の面が際立つ
本機「HA-SD7」は、JVCが新たに提案する新レーベル「N_W」の第三弾として登場したヘッドホンで、「SOLIDEGE」シリーズとしてもカテゴライズされる。
ポジションとしては第一弾イヤホン「HA-FD7」(レビュー記事)のヘッドホン版といったところになるだろうか。「質感の高いソリッドなデザインと高解像かつキレのあるソリッドなサウンド」という「SOLIDEGE」コンセプトを提示する一翼を担うモデルと言えるだろう。
デザインのラインは特段に個性的というわけではなく、むしろオーソドックスにまとめてある。そのオーソドックスな形を上質に仕上げることで、ユーザーやシチュエーションを限定しすぎることはなく、それでいて他とは一味違う輝きを放つ、そんな存在感を与えられたヘッドホンという印象だ。
デザイン上のポイントとしては、細身のヘッドバンドワイヤーとスピン加工されたイヤーカップオーナメントのふたつが大きい。
ヘッドバンド調整スライダーであるステンレスワイヤーは、ステンレスの強度だからこそできるのであろう細身に仕上げられており、そのスリムさがこのヘッドホンのスマートさの演出に一役買っている。
イヤーカップオーナメントはアルミ製。スピン加工も含め、金属素材の良さは生かしつつも、ギラギラとはさせすぎず落ち着きもある質感に仕上げてる。
なおカラーバリエーションはブルー、ブラック、グレーが用意されており、ハウジング、ワイヤー、ヘッドパッド、イヤーパッドなどなど、ヘッドホンのおおよそ全体を同じ色調に統一。このモノトーンにも大人感がある。
ドライバーは40mm径で、伝搬速度に優れたチタンコート振動板を採用。タイトかつソリッドな低域、艶やかな中高域を狙ったサウンドとのことだ。
他、ソフトレザー素材のイヤーパッドは装着感と同時に音質にも配慮した設計。全体の重量も軽いので装着感としても軽やか。ケーブルは外皮に溝を入れて絡みにくくしたグルーヴケーブル。折りたたみ機構で収納性も確保。
サウンドは「高解像かつキレのあるソリッドなサウンド」というシリーズのコンセプトの中でも、特に「高解像かつキレのある」の面が際立つ印象だ。
ウイスパー感のある女性ボーカルとロックなバンドサウンドで構成される相対性理論「たまたまニュータウン (2DK session)」ではまず、ハイハットシンバルのシャープさ、そこをクローズアップで映し出すかのような明確さが耳に留まる。
ほぐれたとか細やかなとかいった前置きはなしで、ストレートにシャープでシャキッとキレキレな音色だ。ボーカルのブレス、息継ぎの緩急での表現も、そのシャープな描写のおかげでさらに綺麗に届いてくる。
空間の雰囲気としては、バスドラムやベースが重量感は控えめでタイトでスピーディなこともあり、スペースに余裕があって明るさも十分なので実にクリア。
ギターのディレイやコーラスといった音を重ねるエフェクトの効果の見え方も明瞭で、それらによる立体感も映える。ロック的な迫力よりも、アレンジや演奏の緻密さの方をより強く引き出す印象だ。
ではロックは苦手なのかというとそうでもなく、現代的で音数の多いハイスパートロックであるMay'n「Belief」との相性は良好だったりする。
バトルアニメのオープニングテーマらしくハイテンポでハイテンションでそして音の数がとにかく多い!曲なのだが、このヘッドホンはそのクリアな見晴らしや解像感でその音の数の多さをしっかり捌ききってくれる。
前述のように音のキレがよくスペースにも余裕があるので、音数が相当に詰め込まれている場面でもそれが音場を飽和させることがない。
低域側の暴力的なパワフルさは控えめになるが、代わりに動き回るベースのその動きが綺麗に届いてくるし、全体でのリズムのキメのそのビシッとした決まりっぷり、キレも見事だ。ギターのエッジの鋭さもこの曲に合う。ロックであっても「迫力よりも緻密さ」が合う場合もあるのだ。
というように、クリアな高解像度を好む方にはうってつけのヘッドホンだ。あとはどのカラーを選ぶか。むしろそちらが悩ましいかもしれない。
本機「HA-SD7」は、JVCが新たに提案する新レーベル「N_W」の第三弾として登場したヘッドホンで、「SOLIDEGE」シリーズとしてもカテゴライズされる。
ポジションとしては第一弾イヤホン「HA-FD7」(レビュー記事)のヘッドホン版といったところになるだろうか。「質感の高いソリッドなデザインと高解像かつキレのあるソリッドなサウンド」という「SOLIDEGE」コンセプトを提示する一翼を担うモデルと言えるだろう。
デザインのラインは特段に個性的というわけではなく、むしろオーソドックスにまとめてある。そのオーソドックスな形を上質に仕上げることで、ユーザーやシチュエーションを限定しすぎることはなく、それでいて他とは一味違う輝きを放つ、そんな存在感を与えられたヘッドホンという印象だ。
デザイン上のポイントとしては、細身のヘッドバンドワイヤーとスピン加工されたイヤーカップオーナメントのふたつが大きい。
ヘッドバンド調整スライダーであるステンレスワイヤーは、ステンレスの強度だからこそできるのであろう細身に仕上げられており、そのスリムさがこのヘッドホンのスマートさの演出に一役買っている。
イヤーカップオーナメントはアルミ製。スピン加工も含め、金属素材の良さは生かしつつも、ギラギラとはさせすぎず落ち着きもある質感に仕上げてる。
なおカラーバリエーションはブルー、ブラック、グレーが用意されており、ハウジング、ワイヤー、ヘッドパッド、イヤーパッドなどなど、ヘッドホンのおおよそ全体を同じ色調に統一。このモノトーンにも大人感がある。
ドライバーは40mm径で、伝搬速度に優れたチタンコート振動板を採用。タイトかつソリッドな低域、艶やかな中高域を狙ったサウンドとのことだ。
他、ソフトレザー素材のイヤーパッドは装着感と同時に音質にも配慮した設計。全体の重量も軽いので装着感としても軽やか。ケーブルは外皮に溝を入れて絡みにくくしたグルーヴケーブル。折りたたみ機構で収納性も確保。
サウンドは「高解像かつキレのあるソリッドなサウンド」というシリーズのコンセプトの中でも、特に「高解像かつキレのある」の面が際立つ印象だ。
ウイスパー感のある女性ボーカルとロックなバンドサウンドで構成される相対性理論「たまたまニュータウン (2DK session)」ではまず、ハイハットシンバルのシャープさ、そこをクローズアップで映し出すかのような明確さが耳に留まる。
ほぐれたとか細やかなとかいった前置きはなしで、ストレートにシャープでシャキッとキレキレな音色だ。ボーカルのブレス、息継ぎの緩急での表現も、そのシャープな描写のおかげでさらに綺麗に届いてくる。
空間の雰囲気としては、バスドラムやベースが重量感は控えめでタイトでスピーディなこともあり、スペースに余裕があって明るさも十分なので実にクリア。
ギターのディレイやコーラスといった音を重ねるエフェクトの効果の見え方も明瞭で、それらによる立体感も映える。ロック的な迫力よりも、アレンジや演奏の緻密さの方をより強く引き出す印象だ。
ではロックは苦手なのかというとそうでもなく、現代的で音数の多いハイスパートロックであるMay'n「Belief」との相性は良好だったりする。
バトルアニメのオープニングテーマらしくハイテンポでハイテンションでそして音の数がとにかく多い!曲なのだが、このヘッドホンはそのクリアな見晴らしや解像感でその音の数の多さをしっかり捌ききってくれる。
前述のように音のキレがよくスペースにも余裕があるので、音数が相当に詰め込まれている場面でもそれが音場を飽和させることがない。
低域側の暴力的なパワフルさは控えめになるが、代わりに動き回るベースのその動きが綺麗に届いてくるし、全体でのリズムのキメのそのビシッとした決まりっぷり、キレも見事だ。ギターのエッジの鋭さもこの曲に合う。ロックであっても「迫力よりも緻密さ」が合う場合もあるのだ。
というように、クリアな高解像度を好む方にはうってつけのヘッドホンだ。あとはどのカラーを選ぶか。むしろそちらが悩ましいかもしれない。