[連載]高橋敦のオーディオ絶対領域
【第208回】話題の「ダイソー600円Bluetoothスピーカー」音質&使い勝手をガチレビュー!
しかし、何しろ一旦死んでいるので、復活したとはいえ本来の実力が維持されているかは分からない。その点は差し引いてチェックし、お伝えしていくことをご容赦願いたい。まずは写真と共に特徴を確認していこう。
使用開始時のペアリングは電源スイッチをオンにするだけで、特に操作の必要もなくiPhone側の画面に表示され、つつがなく接続完了。以降も問題なく、電源をオンにするだけで自動で接続された。迷いようがないほどシンプル!
バッテリー駆動はカタログ上「70%のボリュームで2 - 3時間」と控えめ。お風呂タイムの長さ次第では一日置きでの充電が必要かもしれない。でも大丈夫!慣れる!たぶん慣れるって!
さて音質だが…。まず水没前にラジオ番組「しごはじ」を数分だけ聴いた際の印象として、「iPhone 6本体スピーカーの方がクリア」だった。
残念な音質ではあるが、600円の!防滴の!Bluetoothスピーカー!というインパクト、スマホを水に近付けなくてよくなる便利さ&安心感の方が上回るのではないか、と個人的には思う。何を話しているのか聞き取り難いほど、声が歪んだりするわけではないしね!
水没からの乾燥後に音楽を聴いた印象としては、「iPhone 6本体スピーカーの方がクリアだし低音も出ている」だ。こちらのスピーカーだとベースが微かにしか聞こえないので、音楽鑑賞には厳しいものがある。背景でジーというノイズが鳴り続けているし、出せる音量も内蔵スピーカーと大差ない。
残念な音質ではあるが、600円の!防滴の!Bluetoothスピーカー!というインパクト、スマホを水に近付けなくてよくなる便利さ&安心感の方が上回るのではないか、と個人的には思う(←大事なことなので二回言いました)。浴室でじっくり音楽を聴き込むわけでもないだろうし!浴室で低音だし過ぎても、音が響き過ぎて気持ち悪いだろうし!
それに水没する前だったら、もう少しはイケる音質だったかもしれない!この状態から「少しはイケる」程度に良くなってもどうにもならない気もするのだが、とにかくこのスピーカーは万全ではないのだ!
というわけで今回のダイソー防滴スピーカーレビューだが、使い勝手や諸々、音質についてまとめると、「何しろ頭っから水没させちゃってるので悪くは言えない」だ。
だが、繰り返し述べた「600円の!防滴の!Bluetoothスピーカー!というインパクト、スマホを水に近付けなくてよくなる便利さ&安心感の方が上回るのではないかと個人的には思う」というのは本音。限定された用途で割り切って使う分には、コストパフォーマンスが実に高い。
強いて言えばバッテリー駆動時間がもっとあれば……とは思うが、そうするとそれは、価格、そして大きさや重さにもそのまま反映されてしまうことだろう。落下時に壊れやすくなってしまいそうだ。現状の「駆動時間は短いけど安くて小さい」というのが、落としどころとしては妥当なのかもしれない。
そんなこんなでトラブルはあったが、この失敗をもっと高い製品を、しかも購入ではなく借りてテストしている時にしでかしていなくて良かった…。そんな安堵と学習を得られた今回の取材なのであった。
高橋敦 TAKAHASHI,Atsushi 趣味も仕事も文章作成。仕事としての文章作成はオーディオ関連が主。他の趣味は読書、音楽鑑賞、アニメ鑑賞、映画鑑賞、エレクトリック・ギターの演奏と整備、猫の溺愛など。趣味を仕事に生かし仕事を趣味に生かして日々活動中。 |
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