【特別企画】音切れのメッカ、秋葉原でテスト
これでも音切れしないの? JBLの完全ワイヤレスイヤホン「FREE X」を過酷な実験でテストした
さて、ここからは「途切れにくさ」以外のポイントも見ていこう。
まずバッテリーの持続時間だが、イヤホン本体の連続再生時間は最大約4時間。充電ケースと合わせると最大約24時間のワイヤレス再生が行える。また急速充電にも対応しており、約15分の充電で最大約1時間の音楽再生が行える。
やや充電ケースが大きめなのは事実だが、5回も充電できるのであれば安心だ。バッテリー状況を知らせるLEDも、もちろん備えている。バッテリーケースのカバーが半透明で、LEDの状況を閉じたままで確認できる工夫も心憎い。
また細かなところでは、ケースのイヤホン収納部分にマグネットを備えていることにも注目だ。これによって、ケースをひっくり返してもイヤホンが落ちない。最近では標準的な機能になりつつあるが、これがあるとないとでは、安心感に大きな差が出る。
使い勝手の面では、イヤホンのJBLロゴ部分に操作ボタンを装備している。右側イヤホンにはマイクを搭載しており、1回押すと音楽再生/一時停止、またはハンズフリー通話に対応。2回押すとGoogle Now/Siriが起動する。
また左側イヤホンのボタンでは、曲送り/戻し操作が行える。なお、左側イヤホンの電源をオフにして、右側イヤホンだけで音楽再生や通話することもできる。
装着感は、このタイプのイヤホンとしては大変良好だ。人間工学に基づいた設計が施されているとのことで、ふつうに着けるだけで、大抵の場合、快適な装着感が得られるだろう。
それに加えて、3サイズのイヤーチップと2サイズのソフトカバーを付属しているので、自分の耳に合わせて最適な組み合わせを追求することもできる。
なお、イヤホン本体はIPX5に対応。急に雨が降ってきたり、スポーツ時に汗をかいても安心だ。
■しっかりまとまった音質。JBLらしいエネルギッシュなサウンド
最後に音質だ。Bluetoothの対応コーデックはSBCだけだが、出音はしっかりとまとめられている。解像感や滑らかさを重視した方向性ではなく、音の密度感、エネルギッシュさが印象的なサウンドだ。
特にロックやジャズとの相性がよく、JBLらしいパワフルなサウンドを届けてくれる。また、完全ワイヤレスイヤホンには、ボリュームをかなり上げても実際の音が小さいモデルもあるが、本機はiPhoneのボリュームを3分の2程度くらいにすると、かなりの音量が得られた。
ハーマンインターナショナルからの挑戦状を受け取った我々は、かなり過酷な状況でJBL FREE Xを使い倒したが、それでもFREE Xはビクともしない接続安定性を見せた。これだけでも、本機はかなり魅力的だ。
それ以外の要素を見ても、バッテリー持続時間の長さ、急速充電への対応、通話機能、音声アシスタント呼び出し、IPX5、良好な装着性など、基本機能をバッチリ押さえている。
音が途切れにくく、使いやすく、機能が豊富な完全ワイヤレスイヤホンを、1万円〜2万円程度で探しているのなら、本機を選択肢に加えるべきだろう。
(特別企画 協力:ハーマンインターナショナル)