アップデートによリさらなる機能追加も
4K&3Dサラウンド時代の理想的なAVアンプ入門機。デノン「AVR-X1600H」レビュー
映像系への対応でAVR-X1600Hから新たに加わった機能では、6入力/1出力の全HDMI端子がHDCP2.3に対応となったほか、テレビからAVアンプへの5.1/7.1chのリニアPCM信号やDolby TrueHD、DTS-HD Master Audio、ドルビーアトモス、DTS:Xの伝送が可能となる「eARC」への対応も大きい。
さらには、対応テレビやゲーム機を接続する際、AVアンプとテレビが自動的に低遅延モードに切り替わるALLM(Auto Low Latency Mode)機能も備え、映像の遅延も低減できる。Dolby Vision/HDR10/HLGなどのHDR映像信号を含め、4K/60pまでのビデオパススルー機能も搭載しているので、最新の映像機器との連携においても心配はない。
PCM 192kHz/24bit、DSD 5.6MHz(DSDはPCM変換再生)まで対応するネットワークオーディオ技術「HEOSテクノロジー」を引き続き搭載し、スマートフォン/タブレット用の操作アプリ「Denon 2016 AVR Remote」および「HEOS」からのコントロール、楽曲再生に対応。音場補正に関しては最大8か所での測定データ解析が可能な「Audyssey MultiEQ XT」を搭載、こちらも専用アプリ「Audyssey MultiEQ Editor」を使うことでより精密なカスタマイズが可能となっている(「Audyssey MultiEQ Editor」のみ有料)。
また、「AirPlay 2」に出荷当初から対応。本機の音をワイヤレスヘッドホンで楽しめるBluetooth送信機能についても今後のファームウェアアップデートで追加される予定だ。
色分けもされた横一列配置のスピーカーターミナルや、スピーカーの設定・接続、ネットワーク設定など、各種初期設定をテキストとGUIを用いてわかりやすく誘導してくれるセットアップアシスタント機能も引き続き採用。GUIは上位モデルよりシンプルな構成となるが、使い勝手としてはシンプルゆえ迷いがなく扱いやすい。
また外部デバイス連携については「Amazon Alexa」による音声コントロールに対応しているほか、Amazon Music、AWA、Spotifyなどのストリーミングサービスやインターネットラジオ、ワイドFM対応のチューナー機能など、レシーバーとしての基本能力も上位機譲りであり、エントリーモデルだからとあきらめることのない満足度の高い仕様が魅力となっている。