HOME > レビュー > VGPを席巻!スカルキャンディー夏の新作、完全ワイヤレス「Indy」など3機種一斉レビュー

実力派ワイヤレスイヤホン「Ink'd+ Wireless」「Jib+」も

VGPを席巻!スカルキャンディー夏の新作、完全ワイヤレス「Indy」など3機種一斉レビュー

公開日 2019/08/23 06:00 折原一也
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
若者カルチャーの中心にある音楽の世界を、ファッション、スポーツと結びつける。こうしてイヤホン・ヘッドホンの分野で新境地を切り拓いてきたのが、スカルキャンディーだ。ウィンタースポーツの聖地でもある、米国ユタ州ソルトレイクシティ近郊のパークシティに本社を構え、アウトドアと音楽がライフスタイルに自然と溶け込むカルチャーを育んでいる。

クールなデザインと高音質を両立させるブランド、スカルキャンディー

さらに特筆すべきは、音響テクノロジーについても妥協がないこと。本社内にイヤホン・ヘッドホンのドライバーユニットの開発拠点となるラボを設置、最新の測定機器による徹底した品質管理体制も備えている。オリジナリティーある製品を自社で開発する、米国流のテクノロジー・カンパニーとしての側面も見逃せない。

そんなスカルキャンディーによる2019年のイヤホンのラインナップは、音楽をカルチャーとして捉える同社らしいデザインが特徴的だが、実際に音楽を聴き込んでみると、サウンド傾向にも特徴がある。最新のJ-POP人気曲との組み合わせで音質をレポートしていこう。

■完全ワイヤレスイヤホン「Indy」
“現代的なサウンドにあう重低音”


完全ワイヤレスイヤホン「Indy」¥9,980(税抜)

完全ワイヤレスイヤホン「Indy」は、スカルキャンディーのドクロのロゴを配置したハウジングと、アンテナ部を大胆に伸ばした、主張のあるデザインが特徴。左右のハウジングには静電容量式タッチセンサーを搭載し、音楽再生や音量調整などはタッチ操作でOKだ。ボディは大柄だが耳に密着するデザインで、激しく体を動かすスポーツでも安定感がある。連続再生時間は約4時間で、付属ケースで約3回充電できるため最大16時間動作する。

イヤホン本体と充電ケース

「Indy」の装着例。個性を主張するデザイン。IP55等級の防塵・防水性能も誇る

「Indy」のサウンドをKing Gnuの『飛行艇』で聴き込んでみる。自社開発の6mmドライバーの効果か、空気を震わせるような重低音を、音圧感を持たせて重厚にズンズンと鳴らしていくタイプ。音空間の広がりと包囲感、そして音の移動感が素晴らしい。スカルキャンディーらしい、心が踊るようなライブ感のあるサウンド。完全ワイヤレスイヤホンでこれだけ迫力を出せるイヤホンは貴重な存在だ。

■ワイヤレスイヤホン「Ink'd+ Wireless」
“瑞々しく質感豊かなサウンド”


ワイヤレスイヤホン「Ink'd+ Wireless」¥5,540(税抜)

「Ink'd+ Wireless」は、スカルキャンディーの定番イヤホン「Ink'd」シリーズに登場した最新ワイヤレスモデル。ラフに持ち歩けるシリコン素材のバンドは5色のカラーを展開。イヤホン部がとてもコンパクトで、小耳でもフィットするはず。連続再生時間は8時間で、急速充電により10分で2時間の音楽再生が可能だ。自社開発10mmドライバーによるサウンドを、RADWIMPS『グランドエスケープ (Movie edit) feat.三浦透子』で聴き込むと、瑞々しく、彩り豊かな女性ボーカルをしっかりと聴かせてくれた。

「Ink'd+ Wireless」の装着例

イヤホン部がとても小さく耳にフィットしやすい

音のダイナミックな広がりと、音楽に包まれるようなライブ感ある響きが特徴。また高い解像力による丁寧な音の描写と、ナチュラルな響きを持ち合わせている。さらに躍動感たっぷりのサウンドと共に、中域の音の分離感があり、ニュアンスまでしっかりと聴かせてくれる。低音の沈み込みはバランスを保ちつつ、演奏のタッチの質感まで感じられる。特に日本のポップスとも良くマッチする、実力派ワイヤレスイヤホンだ。

■ワイヤレスイヤホン「Jib+」
“実売3,000円未満でナチュラルサウンド”


ワイヤレスイヤホン「Jib+」¥2,760(税抜)

スカルキャンディーが新たに発売した「Jib+」は、2019年のワイヤレスイヤホンの分野ではエントリークラスといえるが、3,000円未満とは思えない出色の完成度がプロに評価されて、VGP2019 SUMMERで金賞を獲得したモデルだ。バッテリー/リモコン部を左右対称に設けた安定感のあるフォルムで、首元のケーブルがやや太くなっており、首にゆったりかけて装着できるデザイン。取り外し可能なフィンも付属し、フィット感にも配慮されている。

フィンを取りつけることで耳から外れにくくできる

「Jib+ 」の装着例。左右対称のデザインで安定した装着感が得られた

サカナクション『忘れられないの』を再生して、自社開発9mmドライバーによるサウンドをチェックしていくと、音楽の持つ情報をシャープに引き出す、バランス志向の高音質に驚かされた。ボーカルをクリアに鳴らしつつも、リズムの刻みも軽やかで、質感もしっかり出る。特に音のナチュラルな広がり、ハーモニーを上手くまとめ上げてくれるところは素晴らしい。低音は音楽的な表現力も備え、ベース重視なら絶妙なバランスだろう。3,000円は破格といえる、コスパに優れたモデルだ。

スカルキャンディーが展開する2019年夏の新作、完全ワイヤレスイヤホン「Indy」、ワイヤレスイヤホン「Ink'd+ Wireless」「Jib+」の各機種は、それぞれVGP2019 SUMMERを受賞した実力派揃い。良い音はもちろん、音楽を中心としたカルチャーを丸ごと楽しんでいる、そんな人にこそスカルキャンディーのイヤホンを選んで身につけてほしい。

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

関連リンク