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使いやすい+音が良い! バツグンの高音質Wi-Fiスピーカー「Sonos One SL」レビュー
■ワンボディのスピーカーとは思えない、正統派の高音質
実際にSonos One SLを一台設置した状態で、その音質をチェックしてこう。
まずは宇多田ヒカル『あなた』を流すと、Sonos One SLの筐体から想像するよりもずっとボディ感のある、肉厚なサウンドが感じられる。ややハスキーな歌声はその魅力が伝わってくるような、リアルな表現力だ。また低音はタイトに、バンド演奏の広がりは臨場感豊かに再現され、小型のワンボディスピーカーとは思えないバランスの良さである。
QUEENの『ボヘミアン・ラプソディ』では、冒頭の歌声から丁寧なニュアンスの表現、ピアノの音には実存感があり、フレディの歌声の立ち上がりと抜け、艶のあるギターの鳴りやミキシング時のレンジ感にいたるまで、多彩な音を鳴らしきる。
ジャズの音源では『アナザー・デイ・オブ・サン』を再生。音の粒立ちも良く、ライブ感のある広がり、質感の表現まで踏み込む。何より音楽的な帯域バランスの整い方が素晴らしく、ワンボディでもしっかりと高音質な音楽再生を叶えてくれる。
なお、リスニング位置は真正面の2mから3m程度がベストだが、部屋の中で真横の方までぐるりと動き回ってみても、意外と音のバランスは崩れず自然に聴ける。ルームスピーカーとしての作り込みがしっかり行われていることに加え、Trueplayによる調整の成果もあるのだろう。
Sonos One SLはこの価格帯のWi-Fiスピーカーとして、シンプルに高音質なモデルといえる。それもBluetoothスピーカーのような演出を含めて高音質を作るタイプではなく、素直な音の良さを志向している所も素晴らしい。
なお、音質調整ではEQを使って低音と高音を±10でカスタマイズもできる。デフォルトで良好なサウンドを聴けるが、例えば低音が物足りないと感じたらEQで調整するのも良いだろう。また小音量での帯域を最適化するラウドネス(デフォルトはON)も設定可能だ。