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“マイ電柱”で知られる出水電器があらゆるノウハウを凝縮

【AAEx2020 グランプリ受賞】抜群の音質効果と優れた表現力を実現する「CT-0.2 sv」

公開日 2019/11/21 15:07 福田雅光
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副作用がなく鮮度追求に有利。電源の良質化に必要な対策だ

効果は抜群の高速レスポンスで、大変明確で歯切れ良く、音の輪郭が高精度に表現されてくる。CDプレーヤーでテストしたが、こんな変化、効果があることは実に驚きである。コントラストの高い音で、低音は引き締まり、力強い。分解力の高さと響きの明瞭さ。リズム系のインパクトの力、そして低音弦楽器の存在感のある旋律表現にも注目した。

フロントパネルは10mm厚のアルミ材で、モデルとブランド名には特別仕様として彫刻仕上げを採用 。弟モデルとして、リーズナブル価格モデルの「CT-0.2U」(2A、¥98,000)や、大容量の特注機「CT-1.5」(15A、¥270,000)、「CT-3.0」(30A、¥350,000)も用意されている(各税別)。また、200V仕様機も特注対応にて製作

この種の製品は、なにかウィークポイントも発生することも心配であるが、この製品は、とにかく副作用がない。音の鮮度を追求するマニアにとって、有利な作用ばかりといえる。アイソレーショントランスの効果は、このような製品があれば、もっと注目されていいだろう。電流経路は確かに多少複雑になるが、優れた適切な素材、パーツが採用されていれば、絶対にメリットを得ることはできる。福田屋で実験してきて、端末処理をすることや、接続部を使うことは、パーツを厳選すれば、問題となるような損失よりはメリットの方が多く、無視できるはずだ。

この製品はノイズフィルターであり、この機能には関心のない読者もいるが、現在の電源経路は、電力会社がデータ伝送にも使っているため、盛大なノイズを含んでいる。実測すると、こんなことが許されていいのか疑問に思うが、実態はきれいな電気ではない。ただ、そのことがオーディオの音質を大きく低下させているかといえば、特に不満は発生していない。しかし、ノイズフィルターを内蔵する高性能電源ボックスの効果や、今回のアイソレーショントランスの効果があることは、比較してみれば電源経路は、まだ対策する必要と効果があることを感じる。

(福田雅光)
<Specification>
【CT-0.2 sv(スペシャルバージョン)】
●トランス:Rコアトランス(禅トランス)●入出力:100V入力100V出力(1:1)●容量:200W●出力コンセント:フルテック「GTX-S NCF(R)」にコンセントベース「GTX Wall Plate」+コンセントカバー「Outret Cover104-S」を装着●入力端子:フルテック「FI-06 NCF(R)」●スイッチ:日幸電機製作所の特注オーディオ用ブレーカースイッチ、両切りタイプ●フット部:the j1 projectのICP ハイブリッドコーンスパイクとスパイク受けによる3点支持●配線材:アコースティック・リヴァイブPC-TripleC極太導体(φ2.6mm)●取り扱い:(有)出水電気
本記事は季刊・オーディオアクセサリーvol.175 Winterからの転載です。本誌の詳細および購入はこちらから。

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