「幅広くお勧めしたい優秀モデル」
内容充実の4Kプロジェクター注目機!JVC「LX-NZ3」実力チェック
■裾野が広がる4Kプロジェクターの注目機 JVC「LX-NZ3」
ディスク、放送、ストリーミングとあらゆるメディアが高画質4K/HDR時代に。プロジェクターにおいても、マニアのためのハイエンドモデルから、より幅広いユーザーに向けた身近な製品へと裾野が広がっている。その原動力はフルHD解像度のDMDデバイスを光学シフトして4K解像度を得る技術。筐体がコンパクトで価格も抑えやすいメリットがあり、各社から4K対応製品の投入が相次いでいる。またセールス情報を参照しても、DLPプロジェクターの支持が厚いことが分かる。単板DLP方式はカラーブレーキング現象が周知の事実だが、実際のユーザーは絶対的なクオリティーに憧れつつも、サイズや価格帯などを総合的に勘案した結果、DLPを現実解と判断しているのだろう。
JVCにおいては、独自のLCoS(反射型液晶)デバイスである「D-ILA」を用いたハイエンドモデルで市場を圧倒し、実際の画質も進化を続けて目を見張るものがあるが、一方で価格やサイズを考えるとマニア以外は手を出しにくいのは事実。
こうした状況で2018年に登場したのが「LX-UH1」で、JVCの画質技術とDLPの良いとこ取りが受け、VGP2018では部門金賞および特別大賞を受賞したほか、市場でも大きな話題になった。
今回紹介する「LX-NZ3」は、その流れを汲む上位の最新モデルで、レーザー光源の採用ほかJVCのDLPモデルが熟成したとも言える充実の内容。 VGP2020では部門金賞および特別大賞を受賞している今期最注目のプロジェクターだ。
■レーザー光源技術「BLU−Escent」で、いつでも簡単に大画面の興奮が味わえる
本機LX-NZ3のコンセプトは、「So Easy」「So Exciting」「All the time」。その根源と言えるが「BLU−Escent」と名付けられたレーザー光源技術で、最大光出力3,000lmもの輝度と2万時間という光源寿命の長さを誇る。LX-UH1(2,000lm)との最大の違いでもあり、明かりのあるリビングでもコントラストが高く色鮮やかな映像が楽しめ、しかも、ランプの交換やランニングコストを気にしなくて済むのは嬉しい。さらにレーザー光源は電源オンから点灯および明るさの安定まで短時間でテレビのように扱えるのもメリット。まさに、いつでも簡単に大画面の興奮が味わえるという訳だ。
スペック面では、0.47インチのフルHD解像度DMDデバイスを用い、光学シフトを組み合わせてちょうど4倍の3,840x2,160(4K)解像度を実現。
HDRフォーマットへの対応はLX-UH1と同じくHDR10とHLGだが、本機はHLG信号入力時にも自動で画質モードが切り替わるほか、HDR10信号入力時はコンテンツのメタデータ(MaxCLL/FLL値)表示、ガンマのより多段な5段階調整(クリップポイントの異なるPQカーブを5種類用意)、そしてメタデータの情報を元にこの5種類から最適なガンマを自動で選択する「HDR10オートマッピング」機能を新しく搭載。より簡単にHDR映像の真価を引き出すことができ、これらはマニアにも喜ばしい機能美と言える。
光学関係は、画質面で有利なオールガラスレンズで1.6倍ズーム機能搭載し、100インチ時の投射距離は3.0m〜4.8m。上下60%、左右23%のレンズシフトで置き場所の自由度が高いのは、LX-UH1と同等だ。
■「リビングシアターから専用シアタールームまで幅広くお勧めしたい優秀モデル」
画質の基本と言えるコントラストはLX-UH1よりも格上。価格帯が違うので当然と言えば当然かもしれないが、明るさがアップしても黒はより沈む方向で好ましい。公式情報ではないが、DMDデバイスはサイズも解像度もLX-UH1と同じでスペック表記としては変化がないが、本機に採用されているデバイスは新世代品のようだ。
映像フレーム外への光漏れも少なく、これは迷光の低減に直結する。同社のDLAシリーズと比べるのは酷だが、完全暗室のシアター専用ルームでも、黒が落ち着いて暗部の色乗りも良く、満足度の高いルックが得られるのは何より。
本機が真価を発揮するのは、明かりを落としたリビングシアターだろう。最大3,000lmの性能はHDR映像最大の特長であるピークの輝きも力強く描き出し、カラーボリュームの増加による色鮮やかさも体感できる。
例えば風光明媚なUHD BDタイトル「宮古島」は、陽光に照らし出されたハイビスカスの赤色が鮮烈でありながら、深みが伴って網膜に心地よい。抜けるような青空や、エメラルドグリーンも入り混じる表情豊かな海も、肉眼で原風景を眺めたかのように脳裏に届いて定着する。こうした印象的な色の表現は、解像度が高くキレの良い描写を可能にする高性能オールガラス製のレンズや、原理的にレジストレーションのズレが無い単板DLPのメリットも貢献しているのは言うまでもない。
新機能「HDR10オートマッピング」の実力にも感心。HDR10コンテンツで適正なメタデータが付加されていることが前提だが、かなりの確率で適正なルックが得られる。初心者が設定を誤って暗過ぎ、あるいは明る過ぎの映像を見てしまう心配も少なくなるのは映像や映画体験において重要で、またマニアユーザーにとっても便利な機能。誰もが上質な体験をする上で近道と言えるだろう。
「So Easy」「So Exciting」「All the time」。誰もが簡単にいつでも上質な4K/HDR映像体験を。クオリティーを重視するリビングシアターから専用シアタールームまで幅広くお勧めしたい優秀モデルだ。
ディスク、放送、ストリーミングとあらゆるメディアが高画質4K/HDR時代に。プロジェクターにおいても、マニアのためのハイエンドモデルから、より幅広いユーザーに向けた身近な製品へと裾野が広がっている。その原動力はフルHD解像度のDMDデバイスを光学シフトして4K解像度を得る技術。筐体がコンパクトで価格も抑えやすいメリットがあり、各社から4K対応製品の投入が相次いでいる。またセールス情報を参照しても、DLPプロジェクターの支持が厚いことが分かる。単板DLP方式はカラーブレーキング現象が周知の事実だが、実際のユーザーは絶対的なクオリティーに憧れつつも、サイズや価格帯などを総合的に勘案した結果、DLPを現実解と判断しているのだろう。
JVCにおいては、独自のLCoS(反射型液晶)デバイスである「D-ILA」を用いたハイエンドモデルで市場を圧倒し、実際の画質も進化を続けて目を見張るものがあるが、一方で価格やサイズを考えるとマニア以外は手を出しにくいのは事実。
こうした状況で2018年に登場したのが「LX-UH1」で、JVCの画質技術とDLPの良いとこ取りが受け、VGP2018では部門金賞および特別大賞を受賞したほか、市場でも大きな話題になった。
今回紹介する「LX-NZ3」は、その流れを汲む上位の最新モデルで、レーザー光源の採用ほかJVCのDLPモデルが熟成したとも言える充実の内容。 VGP2020では部門金賞および特別大賞を受賞している今期最注目のプロジェクターだ。
■レーザー光源技術「BLU−Escent」で、いつでも簡単に大画面の興奮が味わえる
本機LX-NZ3のコンセプトは、「So Easy」「So Exciting」「All the time」。その根源と言えるが「BLU−Escent」と名付けられたレーザー光源技術で、最大光出力3,000lmもの輝度と2万時間という光源寿命の長さを誇る。LX-UH1(2,000lm)との最大の違いでもあり、明かりのあるリビングでもコントラストが高く色鮮やかな映像が楽しめ、しかも、ランプの交換やランニングコストを気にしなくて済むのは嬉しい。さらにレーザー光源は電源オンから点灯および明るさの安定まで短時間でテレビのように扱えるのもメリット。まさに、いつでも簡単に大画面の興奮が味わえるという訳だ。
スペック面では、0.47インチのフルHD解像度DMDデバイスを用い、光学シフトを組み合わせてちょうど4倍の3,840x2,160(4K)解像度を実現。
HDRフォーマットへの対応はLX-UH1と同じくHDR10とHLGだが、本機はHLG信号入力時にも自動で画質モードが切り替わるほか、HDR10信号入力時はコンテンツのメタデータ(MaxCLL/FLL値)表示、ガンマのより多段な5段階調整(クリップポイントの異なるPQカーブを5種類用意)、そしてメタデータの情報を元にこの5種類から最適なガンマを自動で選択する「HDR10オートマッピング」機能を新しく搭載。より簡単にHDR映像の真価を引き出すことができ、これらはマニアにも喜ばしい機能美と言える。
光学関係は、画質面で有利なオールガラスレンズで1.6倍ズーム機能搭載し、100インチ時の投射距離は3.0m〜4.8m。上下60%、左右23%のレンズシフトで置き場所の自由度が高いのは、LX-UH1と同等だ。
■「リビングシアターから専用シアタールームまで幅広くお勧めしたい優秀モデル」
画質の基本と言えるコントラストはLX-UH1よりも格上。価格帯が違うので当然と言えば当然かもしれないが、明るさがアップしても黒はより沈む方向で好ましい。公式情報ではないが、DMDデバイスはサイズも解像度もLX-UH1と同じでスペック表記としては変化がないが、本機に採用されているデバイスは新世代品のようだ。
映像フレーム外への光漏れも少なく、これは迷光の低減に直結する。同社のDLAシリーズと比べるのは酷だが、完全暗室のシアター専用ルームでも、黒が落ち着いて暗部の色乗りも良く、満足度の高いルックが得られるのは何より。
本機が真価を発揮するのは、明かりを落としたリビングシアターだろう。最大3,000lmの性能はHDR映像最大の特長であるピークの輝きも力強く描き出し、カラーボリュームの増加による色鮮やかさも体感できる。
例えば風光明媚なUHD BDタイトル「宮古島」は、陽光に照らし出されたハイビスカスの赤色が鮮烈でありながら、深みが伴って網膜に心地よい。抜けるような青空や、エメラルドグリーンも入り混じる表情豊かな海も、肉眼で原風景を眺めたかのように脳裏に届いて定着する。こうした印象的な色の表現は、解像度が高くキレの良い描写を可能にする高性能オールガラス製のレンズや、原理的にレジストレーションのズレが無い単板DLPのメリットも貢献しているのは言うまでもない。
新機能「HDR10オートマッピング」の実力にも感心。HDR10コンテンツで適正なメタデータが付加されていることが前提だが、かなりの確率で適正なルックが得られる。初心者が設定を誤って暗過ぎ、あるいは明る過ぎの映像を見てしまう心配も少なくなるのは映像や映画体験において重要で、またマニアユーザーにとっても便利な機能。誰もが上質な体験をする上で近道と言えるだろう。
「So Easy」「So Exciting」「All the time」。誰もが簡単にいつでも上質な4K/HDR映像体験を。クオリティーを重視するリビングシアターから専用シアタールームまで幅広くお勧めしたい優秀モデルだ。