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テレビに“ちょい足し”で音質向上。ソニーの「ちょうど良い」サウンドバー「HT-S100F」実力チェック!

公開日 2020/12/03 06:30 鴻池賢三
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音声は2.0chと呼ばれるタイプで、端的にはステレオ。重低音を担う「○.1ch」(サブウーファー)は無いが、これも考え方次第。住環境や暮らし方、そもそもの好みなどで重低音が必要ない人もいるだろう。スペックありきではなく、用途や好みに応じて自身に適した「ミニマム」なモノを選ぶのが、賢い選択と言えるだろう。

本機のリモコン

こう考えると、若い世代や都会の集合住宅暮らしなら、HT-S100Fがちょうどイイ感じに違いない。

因みにソニーでは同じく1本バータイプで、デュアルサブウーファー、ドルビーアトモス、バーチャルサラウンド、4K対応など、機能が豊富な「HT-X8500」もラインナップしている。さらなるクオリティアップを狙うならこちらも視野に入ってくる。

HT-X8500。高さ方向の音場を再現できる「バーティカルサラウンドエンジン」も搭載している

■価格以上に「見映え」するデザイン。映像を邪魔しない配慮もうれしい

製品本体の質量は2.4kgと軽量。ネットで購入し、自分で開梱して設置するのに難しさは感じないはず。本体サイズは幅が90cmで、概ね40型〜42型テレビと近い。32型のテレビと組み合わせると相対的に長く、55型と組み合わせると少し短く見えるが、大きな違和感はないだろう。高さは64mmとスマホの横幅程度に抑えられていれ画面に被らず、奥行は88mmでさらに接続する配線が後方に飛び出さないよう工夫されているので、9cmもあればOK。

端子の位置もテレビと接続しやすいように配慮されている

また、天面はテクスチャがレザー風で表面仕上げも良く、触って初めて樹脂と気づくほどの完成度。スピーカー前面の開口部はパンチングメタルでソリッドな美しさを感じる。このクラスの製品に高級感を求めるユーザーは少ないと思うが、インテリアの観点からも「キレイ」に越したことはなく、価格以上に「見映え」する印象だ。

実際に設置してテレビの映像を映してみると、天面がマット調に仕上げられているお陰で、映り込みが気にならず快適。映像を邪魔しない配慮も、テレビメーカーとして高いシェアを持つソニーとしては当然のことだろうが、製品選びの際はチェックをお勧めしたいポイントだ。

天面はマットなレザー風仕上げで映像の映り込みもない

接続はユーザー各自の環境によるが、例えば、今までテレビを中心として、Amazon Fire TVを始めとするドングル型デバイス、レコーダー、ゲーム機器などを接続していたなら、HDMI接続が最も便利だ。テレビがARC(HDMI接続を通じて音声を出力できる)機能に対応しているのが前提条件だが、テレビ側のARC対応HDMI端子と本機をHDMIケーブルで接続し、他の機器をテレビの空きHDMI入力端子にするだけで、テレビに映っているコンテンツの音声を本機から鳴らすことができる。

HDMIの連携機能を使いこなせば、入力切替を自動化することもでき、また、本機の音量調整も、今まで使い慣れたテレビリモコンで、内蔵スピーカーと同じ感覚で行えるなど、使い勝手が良い。本機はシンプルで手軽な製品ながら、HDMI端子をしっかり搭載している意義はココにある。なお、光デジタル入力にも対応しているので、HDMI端子がない年代物の薄型テレビでも、ほぼ100%デジタル接続できる。テレビのHDMI入力端子がARCに対応していない場合や、入力端子が不足する場合は、光デジタル接続を利用すると良いだろう。

■テレビ番組もYouTubeもスッキリクリアな音に

音質はテレビ放送と配信コンテンツで確認した。最近のテレビは配信サービスに対応していたり、そうでなくともAmazon Fire TV StickやGoogleのChrome Castといったドングルタイプの端末が入手し易いので、ホームエンターテイメントを充実させる上で利用しない手はない。

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