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PRフォクトレンダー初のキヤノン・RFマウント専用設計

RFユーザー待望の超大口径標準レンズ、魅力を作例で紹介。「NOKTON 50mm F1 Aspherical RF」レビュー

公開日 2023/11/17 06:30 藤井智弘
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■ボケが柔らかく立体感や空気感のある描写


レンズ構成は7群9枚。第1面に自社生産によるGA(研削非球面)レンズを使用することで、F1の絞り開放でも甘くならず、超大口径レンズの絞り開放とは思えないほど解像力の高い、引き締まった画質を実現している。一方、周辺光量は大きく低下する。とはいえドーム状に落ちるので不自然さなく、このレンズの個性といえるだろう。

ボケは柔らかく立体感や空気感がある写り。絞り羽根は12枚もあり、絞ったときのボケ味も自然だ。絞ると描写はさらにシャープさを増し、周辺光量もF5.6で均一になる。逆光でもフレアやゴーストが発生しにくく、クリアな描写だったことも特筆したい。


F1という明るさは、大きなボケだけでなく暗所でも速いシャッター速度が得られるというメリットもある。特に今回組み合わせたEOS R8はボディ内手ブレ補正を搭載していないため、夕暮れ時の撮影にF1の明るさがありがたかった。ISO感度を上げればさらに高速シャッターも切れるが、いずれにしても大口径が有利なのは変わりない。ポートレートやスナップなど幅広い被写体で、50mmの自然な遠近感とF1の写りが楽しめるだろう。


現在、RFマウントのサードパーティー製レンズはとても珍しく、50mm/F1というレンズは純正にもないため見逃せない存在だ。またフォクトレンダーらしい高い工作精度が伝わってくる造りは所有する喜びも味わえる。EOS Rシステムユーザーにとって、待望の個性派大口径レンズといえるだろう。

(提供:株式会社コシナ)

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