【特別企画】オーディオアクセサリー銘機賞2024 <グランプリ>受賞モデル
評論家2名が飛躍的な音質向上を体感!テレガートナーの弩級ハブ、待望の後継機をレビュー
ネットワークスイッチの世界を大きく革新したテレガートナーより、さらに性能を高めた「M12 SWITCH PREMIUM」が登場した。オーディオアクセサリー銘機賞でも大いに話題となった本製品の音質変化を確認してみよう。
ネットワークオーディオ用ハイエンド・スイッチングハブとして不動の地位を築いたロングセラーモデルであるテレガートナー「M12 SWITCH IE GOLD」が、さらなるアップデートを経て「M12 SWITCH PREMIUM」として生まれ変わった。
本機は、業務用のLANコネクタ「M12」端子を採用するスイッチングハブである。最大のアップデートポイントは駆動電圧の向上で、内部基板を一新し、これまでの12Vから倍の24Vへと駆動電圧が高められている。加えて、基板構成を従来の1枚構成から2枚構成へと変更し、なおかつ基板の固定方法を見直すことによって、コネクタを通して伝達されるケーブルからの振動抑制など、より入念なノイズ対策が施されたのだという。
ちなみに本機は「IP67」の防塵・防水性能を有しているが、これは「粉塵が内部に入らない」「一時的に水没しても内部に浸水しない」という、防塵は最高等級、防水はほぼ最高等級の性能であり、オーディオ機器周辺機器としてはまさに唯一無二の性能だと言える。
早速試聴に入るが、まずは無線LANルーターとネットワークプレーヤーとの間に本機を挟んで試聴した。比較試聴として、スイッチングハブを挿入しない状態、従来モデルの「GOLD」を挿入した状態、そして、この度の「PREMIUM」を挿入した状態とで聴き比べを実施した。
スイッチングハブなしの状態からGOLDを挿入すると、全体的な歪み感が大幅に抑制されるとともに、空間の奥行き描写もより深く鮮明になる。ヴォーカルをはじめとする楽器音像の鮮明度も大幅に向上し、生き生きとした音楽描写が現れることに、改めて本機の性能の高さやスイッチングハブの不可欠性を体感させられる。
そして次にいよいよPREMIUMへと変更する。すると、一層静けさが増して滑らかで繊細、そして、躍動的なサウンドが繰り出され驚愕した。ジャズのピアノトリオでは、トリオの各楽器がより立体的に描き出され、ドラムスのワイヤーブラシによるワイヤー1本1本の質感やそれが跳ねる感じや、時間とともに刻々とレゾナンスを変えるシンバルの余韻が克明に浮かび上がる。
同時に、音色には品位が引き出され、シンバルは鋭さだけでなく丸さも表現されたり、ピアノの音色には木質的な滑らかさが引き出され演奏のタッチに流麗さが生まれるなど、サウンドがさらに上質化している。
ヴォーカルソースでは、歌声の定位がさらにピンポイントとなって存在が明瞭になるとともに、やはり歯擦音などの刺々しさが抑えられ質感が良好となる。
オーケストラソースでは、背景の静けさが増し、演奏ステージの広さやホール残響の余韻が消え際まで視認性よく浮かび上がるようになる。それぞれの楽器の音色も、生楽器が本来持っている艶や精彩さがしっかりと再生され、音楽がより生き生きと前進していくのである。
最後に、専用LANケーブルをもう1本追加して、ミュージックサーバーもPREMIUMを介して接続してみた。すると、プレーヤーのみへの適用時以上の強大な向上効果が現れ、思わず笑みがこぼれてしまった。使用環境にもよるであろうが、今回の場合は、プレーヤーとサーバーを両機ともにPREMIUMの配下に置くことで、大きな相乗効果が生み出され飛躍的に音質が向上したものと推察する。
以上のようにM12 SWITCH PREMIUMは、前モデルのGOLDを上回る実力を有したスイッチングハブだということが理解できた。また、もし本機を導入するのであれば、ぜひともプレーヤーだけでなくサーバーも同時接続することを強くオススメしたい。
LUMINのネットワークプレーヤーとルーターの間に接続して試聴した。M12 SWITCH PREMIUMは、前モデルM12 SWITCH IE GOLDが持っていた、ノイズフロアの低さと秀逸な空間の高さ表現という利点を受け継ぎながら、それ以上の音質向上を果たしている。聴感上のノイズフロアがさらに下がり、音源が持つ空間情報や質感情報より正確に表現できるようになった。
オーケストラでは、楽曲を通して抑揚のスケール感が増し、打楽器のアタックやトランペットの強弱という各楽器の表現力さえ向上。ピアノと女性ヴォーカルの楽曲ではピアノタッチの立ち上がりとヴォーカルの質感および、ヴォーカルとバックミュージックの描き分けにも長ける。
ポップスではシンセサイザーの立体感とトランジェント向上が聴き取れた。特にスピーカーセッティングがしっかりと取れた環境をお持ちの方は、上述した音質向上を全面的に享受できるはずだ。
【キャンペーン開催中】
日本テレガートナーは、2024年2月末注文分まで、M12-RJ45コネクタの専用ケーブル1本(税込78,650円相当)をサービスするキャンペーンを実施している。詳細はお近くの販売店までお問い合わせを。
(提供:日本テレガートナー)
本記事は『季刊・Audio Accessory vol.191』からの転載です。
内部基板を一新し入念な振動対策を実現(生形三郎)
ネットワークオーディオ用ハイエンド・スイッチングハブとして不動の地位を築いたロングセラーモデルであるテレガートナー「M12 SWITCH IE GOLD」が、さらなるアップデートを経て「M12 SWITCH PREMIUM」として生まれ変わった。
本機は、業務用のLANコネクタ「M12」端子を採用するスイッチングハブである。最大のアップデートポイントは駆動電圧の向上で、内部基板を一新し、これまでの12Vから倍の24Vへと駆動電圧が高められている。加えて、基板構成を従来の1枚構成から2枚構成へと変更し、なおかつ基板の固定方法を見直すことによって、コネクタを通して伝達されるケーブルからの振動抑制など、より入念なノイズ対策が施されたのだという。
ちなみに本機は「IP67」の防塵・防水性能を有しているが、これは「粉塵が内部に入らない」「一時的に水没しても内部に浸水しない」という、防塵は最高等級、防水はほぼ最高等級の性能であり、オーディオ機器周辺機器としてはまさに唯一無二の性能だと言える。
M12 SWITCH PREMIUMをテスト:一層静けさが増し躍動的なサウンドに
早速試聴に入るが、まずは無線LANルーターとネットワークプレーヤーとの間に本機を挟んで試聴した。比較試聴として、スイッチングハブを挿入しない状態、従来モデルの「GOLD」を挿入した状態、そして、この度の「PREMIUM」を挿入した状態とで聴き比べを実施した。
スイッチングハブなしの状態からGOLDを挿入すると、全体的な歪み感が大幅に抑制されるとともに、空間の奥行き描写もより深く鮮明になる。ヴォーカルをはじめとする楽器音像の鮮明度も大幅に向上し、生き生きとした音楽描写が現れることに、改めて本機の性能の高さやスイッチングハブの不可欠性を体感させられる。
そして次にいよいよPREMIUMへと変更する。すると、一層静けさが増して滑らかで繊細、そして、躍動的なサウンドが繰り出され驚愕した。ジャズのピアノトリオでは、トリオの各楽器がより立体的に描き出され、ドラムスのワイヤーブラシによるワイヤー1本1本の質感やそれが跳ねる感じや、時間とともに刻々とレゾナンスを変えるシンバルの余韻が克明に浮かび上がる。
同時に、音色には品位が引き出され、シンバルは鋭さだけでなく丸さも表現されたり、ピアノの音色には木質的な滑らかさが引き出され演奏のタッチに流麗さが生まれるなど、サウンドがさらに上質化している。
ヴォーカルソースでは、歌声の定位がさらにピンポイントとなって存在が明瞭になるとともに、やはり歯擦音などの刺々しさが抑えられ質感が良好となる。
オーケストラソースでは、背景の静けさが増し、演奏ステージの広さやホール残響の余韻が消え際まで視認性よく浮かび上がるようになる。それぞれの楽器の音色も、生楽器が本来持っている艶や精彩さがしっかりと再生され、音楽がより生き生きと前進していくのである。
最後に、専用LANケーブルをもう1本追加して、ミュージックサーバーもPREMIUMを介して接続してみた。すると、プレーヤーのみへの適用時以上の強大な向上効果が現れ、思わず笑みがこぼれてしまった。使用環境にもよるであろうが、今回の場合は、プレーヤーとサーバーを両機ともにPREMIUMの配下に置くことで、大きな相乗効果が生み出され飛躍的に音質が向上したものと推察する。
以上のようにM12 SWITCH PREMIUMは、前モデルのGOLDを上回る実力を有したスイッチングハブだということが理解できた。また、もし本機を導入するのであれば、ぜひともプレーヤーだけでなくサーバーも同時接続することを強くオススメしたい。
土方久明氏も推薦! 音源が持つ空間情報や質感をより正確に再現できる
LUMINのネットワークプレーヤーとルーターの間に接続して試聴した。M12 SWITCH PREMIUMは、前モデルM12 SWITCH IE GOLDが持っていた、ノイズフロアの低さと秀逸な空間の高さ表現という利点を受け継ぎながら、それ以上の音質向上を果たしている。聴感上のノイズフロアがさらに下がり、音源が持つ空間情報や質感情報より正確に表現できるようになった。
オーケストラでは、楽曲を通して抑揚のスケール感が増し、打楽器のアタックやトランペットの強弱という各楽器の表現力さえ向上。ピアノと女性ヴォーカルの楽曲ではピアノタッチの立ち上がりとヴォーカルの質感および、ヴォーカルとバックミュージックの描き分けにも長ける。
ポップスではシンセサイザーの立体感とトランジェント向上が聴き取れた。特にスピーカーセッティングがしっかりと取れた環境をお持ちの方は、上述した音質向上を全面的に享受できるはずだ。
【キャンペーン開催中】
日本テレガートナーは、2024年2月末注文分まで、M12-RJ45コネクタの専用ケーブル1本(税込78,650円相当)をサービスするキャンペーンを実施している。詳細はお近くの販売店までお問い合わせを。
(提供:日本テレガートナー)
本記事は『季刊・Audio Accessory vol.191』からの転載です。