こっちなら7万円台で買える
Vision Proじゃなくても十分?「Meta Quest 3」で空間コンピュータ、空間ビデオ視聴を試した
米国でアップルのヘッドマウント型デバイス「Apple Vision Pro」が発売されたことで、 “空間コンピュータ” による体験が関心を呼んでいる。Metaが昨年10月に発売した74,800円から買えるVR/MRヘッドセット「Meta Quest 3」でも、Apple Vision Proのような空間コンピュータ的な体験ができるのか試してみた。
Meta Quest 3の主な用途は立体視の没入型ゲームやVRChatのようなVRソーシャルサービスを楽しむことだが、PCにペアリングすれば没入視聴型のモニター的な使い方ができる。対応するデスクトップ環境はmacOS、Windows、Linux。ChromeOSには非対応で、iPadやAndroidタブレットもつなげられない。
バーチャル空間内にプライベートなワークスペースをつくるのであれば「Immersed VR」アプリがおすすめだ。Meta Quest内のストアから無料でダウンロードして試せる。無料のSTARTER MODEは最大1,440×900画素のバーチャルスクリーンを3台まで空間に並べられる。有料のIMMERSED PROモードは月額4.99ドル(約750円)。最大2,560×1,600画素の5台マルチスクリーン対応などのオプションが加わる。
ImmersedアプリをMac、Windows、Linuxを載せたPCにインストールして、Meta Quest 3と同じWi-Fiネットワークを経由してペアリングする。画面表示は基本的にMeta Quest 3のVRモードに対応する。PCのキーボードとマウス周辺の手もとエリアをVR空間の中で切り抜き、一部をパススルー表示にしながら操作ができる。
マウスやキーボードによる入力操作に対する画面の表示にはわずかなタイムラグも感じるが、テキスト入力やAdobe Photoshopによる画像修正などの作業に不便を感じることはなかった。
複数枚のスクリーンはサイズを自由に変更できる。そしてimmersed VRアプリの使用中はペアリングされているMacの画面がブラックアウトする。コンフィデンシャルな仕事もリモートワーク環境で進めたり、屋外でも落ち着いて映画観賞が楽しめそうだ。ただ、カフェなどパブリックなスペースでMeta Quest 3をおもむろに被る勇気が出ない。願わくばMetaに近い将来、スリムでスマートなデザインのヘッドマウントデバイス、またはディスプレイ付きのスマートグラスを出してほしい。
2月2日にMetaがMeta Quest 3、Meta Quest Pro、Meta Quest 2向けの最新ソフトウェア「ビルド62.0」を発表した。いくつか異なる種類のアップデートが含まれているが、中から今回はiPhone 15 Proシリーズで撮った「空間ビデオ」がMeta Questヘッドセットで観られる新機能を試した。
今回のソフトウェアアップデートは2月上旬の配信開始後、ビルド62.0に上げたデバイスに順次ロールアウト方式で提供された。筆者のところには2月14日に降ってきた。Meta Quest 3本体のソフトウェアアップデートと、Meta Questモバイルアプリの更新が必要だ。
空間ビデオ撮影の機能はiPhone 15 ProとiPhone 15 Pro Maxだけが搭載する。本体を横向きに構えた時に横並びになる広角・超広角カメラを使って、標準ダイナミックレンジで1080/30pのビデオを記録する。
カメラアプリの撮影モードはビデオを選んで、Apple Vision Proの形をしたアイコンをタップすると空間ビデオ撮影モードになる。動画ファイルの圧縮コーデックはHEVC。1分間のビデオを撮影すると、空間ビデオのビデオは約118MB。通常の1080/30pビデオは約67MBなので、容量はおよそ1.7〜1.8倍ほど大きくなる。
空間ビデオのファイルはMeta Quest 3でクラウドにアップロードした後に、Wi-Fiで接続されているMeta Quest 3の「ギャラリー」アプリで視聴する。iPhoneで撮った空間ビデオが見られるVR/XRヘッドセットは他にもあるようだが、Meta Quest 3の連携はとてもスムーズで空間ビデオのファイル再生も安定しているので気軽に楽しめそうだ。
アップルは空間ビデオ撮影のコツとして、被写体がカメラから約90cm〜2.4mの距離にあるときに良い立体視効果が得られるとしている。駅のホームに侵入してくる電車や、近い距離に立つ人物を撮影した空間ビデオはMeta Quest 3で見ても迫力がある。遠く離れた街の景色を空間ビデオモードで撮影してもビルが立体的に見えるようなことはないが、とにかくiPhoneの空間ビデオモードで撮影しておけば何でもMeta Quest 3で簡単に見られるのでおすすめだ。
■「Immersed VR」アプリでバーチャルワークスペースをつくる
Meta Quest 3の主な用途は立体視の没入型ゲームやVRChatのようなVRソーシャルサービスを楽しむことだが、PCにペアリングすれば没入視聴型のモニター的な使い方ができる。対応するデスクトップ環境はmacOS、Windows、Linux。ChromeOSには非対応で、iPadやAndroidタブレットもつなげられない。
バーチャル空間内にプライベートなワークスペースをつくるのであれば「Immersed VR」アプリがおすすめだ。Meta Quest内のストアから無料でダウンロードして試せる。無料のSTARTER MODEは最大1,440×900画素のバーチャルスクリーンを3台まで空間に並べられる。有料のIMMERSED PROモードは月額4.99ドル(約750円)。最大2,560×1,600画素の5台マルチスクリーン対応などのオプションが加わる。
ImmersedアプリをMac、Windows、Linuxを載せたPCにインストールして、Meta Quest 3と同じWi-Fiネットワークを経由してペアリングする。画面表示は基本的にMeta Quest 3のVRモードに対応する。PCのキーボードとマウス周辺の手もとエリアをVR空間の中で切り抜き、一部をパススルー表示にしながら操作ができる。
マウスやキーボードによる入力操作に対する画面の表示にはわずかなタイムラグも感じるが、テキスト入力やAdobe Photoshopによる画像修正などの作業に不便を感じることはなかった。
複数枚のスクリーンはサイズを自由に変更できる。そしてimmersed VRアプリの使用中はペアリングされているMacの画面がブラックアウトする。コンフィデンシャルな仕事もリモートワーク環境で進めたり、屋外でも落ち着いて映画観賞が楽しめそうだ。ただ、カフェなどパブリックなスペースでMeta Quest 3をおもむろに被る勇気が出ない。願わくばMetaに近い将来、スリムでスマートなデザインのヘッドマウントデバイス、またはディスプレイ付きのスマートグラスを出してほしい。
■iPhone 15 Proで撮影した空間ビデオを見る
2月2日にMetaがMeta Quest 3、Meta Quest Pro、Meta Quest 2向けの最新ソフトウェア「ビルド62.0」を発表した。いくつか異なる種類のアップデートが含まれているが、中から今回はiPhone 15 Proシリーズで撮った「空間ビデオ」がMeta Questヘッドセットで観られる新機能を試した。
今回のソフトウェアアップデートは2月上旬の配信開始後、ビルド62.0に上げたデバイスに順次ロールアウト方式で提供された。筆者のところには2月14日に降ってきた。Meta Quest 3本体のソフトウェアアップデートと、Meta Questモバイルアプリの更新が必要だ。
空間ビデオ撮影の機能はiPhone 15 ProとiPhone 15 Pro Maxだけが搭載する。本体を横向きに構えた時に横並びになる広角・超広角カメラを使って、標準ダイナミックレンジで1080/30pのビデオを記録する。
カメラアプリの撮影モードはビデオを選んで、Apple Vision Proの形をしたアイコンをタップすると空間ビデオ撮影モードになる。動画ファイルの圧縮コーデックはHEVC。1分間のビデオを撮影すると、空間ビデオのビデオは約118MB。通常の1080/30pビデオは約67MBなので、容量はおよそ1.7〜1.8倍ほど大きくなる。
空間ビデオのファイルはMeta Quest 3でクラウドにアップロードした後に、Wi-Fiで接続されているMeta Quest 3の「ギャラリー」アプリで視聴する。iPhoneで撮った空間ビデオが見られるVR/XRヘッドセットは他にもあるようだが、Meta Quest 3の連携はとてもスムーズで空間ビデオのファイル再生も安定しているので気軽に楽しめそうだ。
アップルは空間ビデオ撮影のコツとして、被写体がカメラから約90cm〜2.4mの距離にあるときに良い立体視効果が得られるとしている。駅のホームに侵入してくる電車や、近い距離に立つ人物を撮影した空間ビデオはMeta Quest 3で見ても迫力がある。遠く離れた街の景色を空間ビデオモードで撮影してもビルが立体的に見えるようなことはないが、とにかくiPhoneの空間ビデオモードで撮影しておけば何でもMeta Quest 3で簡単に見られるのでおすすめだ。