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どれが好み? 一番人気のミニコンポ「M-CR612」を“売れ筋スピーカー”3機種と相性テスト!
■B&W「607 S3」
最後は、高性能スピーカーを代表するイギリスのB&W(Bowers & Wilkins)の「607 S3」と組み合わせた。今回の組み合わせでは最も高価なペア12万円前後だが、M-CR612のソース機器/アンプとしての能力を確認するには、そのリファレンス性の高さからベストな存在だといえよう。
25mmのアルミドームトゥイーターと130mmのコンティニュアムコーン振動板を搭載。これら素材の違いが、視覚的にも高級感を演出する。まずは、共通の課題曲であるテイラー・スウィフトから再生したが、とにかく分解能が高いサウンドで、高音域から低音域までシームレスかつ、聴感上のfレンジの広さがある。
続いて、アンネ=ゾフィー・ムターのアルバム「ブラームス:二重協奏曲/クララ・シューマン:ピアノ三重奏曲」より『Double Concerto in A Minor, Op. 102 III』を再生。こちらはバイオリンの弦の響きがリアルで、オーケストラの表現力も音数とサウンドステージの両面において、高品位な再生能力に感心した。
設置環境のインテリアにもよるが、高級感を出したいのであれば、今回のなかでは本機が最適だろう。フロントは精巧な印象のマットブラックで、上面側面はレッドチェリーの突板仕上げ。スピーカーは投入されたコストが音に最も反映されるが、視覚的な高級感も変わってくることを改めて認識した。なお、試聴に用いたレッドオークのほか、オーク、ホワイト、ブラックの全4色をラインナップする。
■「パラレルBTL」で駆動力も高められる
ここまで、3種類のスピーカーを試してきたが、最後にM-CR612の機能である「パラレルBTLモード」をご紹介したい。通常の一体型オーディオ製品のアンプは左右で2チャンネルだが、M-CR612には4チャンネル分のアンプが備わっている。パラレルBTLモードでは、4チャンネルを2チャンネルに統合することで、スピーカーの駆動力を上げることが可能だ。
本機能はデフォルトではオフのため、付属のリモコンを使って設定変更し、改めて607 S3を使ってムターを再生。これが実に見事な音質アップであり、ウーファーがしっかりと駆動され、低域のパワーとレスポンスが上昇。さらに、トゥイーターとウーファーの速度が揃い、バイオリンとオーケストラに音楽的な一体感が出てきた。
間違いなく駆動力が大きく上がり、B&Wのフラグシップ「800 Series Diamond」からスライド投入された、コンティニュアムコーンウーファーの能力がより生かされたサウンドに変貌。この機能によって駆動力の向上がもたらさせることで、コンパクトなM-CR612であっても、より大型のスピーカーを一定以上の質感でドライブできそうだ。
■好みのスピーカーとM-CR612で始めるオーディオライフ
今回、3種類のスピーカーの能力をかなり引き出すことができた。それぞれのスピーカーは音の個性や、それによって似合う音楽に違いがある。そのため、どれがベストだとは言い切れない(スピーカー選びはこれが本当に楽しい)。
また、スピーカーとM-CR612だけという、コンポーネントオーディオとして考えられるミニマムなシステムが組める。気に入ったスピーカーも組み合わせられるし、音の変化を楽しめるという、オーディオの最大の楽しみも得られるということは本質的な価値がある。
オーディオの中では、スピーカーが最も音質に影響がある部分だ。そのような意味ではM-CR612をコアとすれば、投入する全体のコストをスピーカー側に多く割り振るという選択肢も可能となる。
M-CR612は、初代のM-CR512(2008年12月発売)から5世代目であり、時代の流れで変化する音楽ソースに対応するなど、音質と機能の両面で完成度を高めてきた経緯がある。ちょうどHEOSアプリも使いやすくなり、ストリーミングサービスなどを快適に聴取できるようになった。M-CR612で始める、快適かつ音のいい音楽ライフ、大いにおすすめだ。
(提供:ディーアンドエムホールディングス)