「低音の存在感が明らかに増している」
アップル「AirPods 4」速攻レビュー!音質やノイキャンはどう進化した? ノイキャンあり・なしモデル聴き比べも
Apple(アップル)が9月20日に新しいワイヤレスイヤホン「AirPods 4」を発売する。AirPodsシリーズ伝統の開放型モデルが、初めてアクティブノイズキャンセリング(ANC)機能を搭載する。同日に発売される“ANCなし”のAirPods 4と一緒に実機を揃えて、ファーストインプレッションを報告しよう。
【目次】
・最新モデル「AirPods 4」をさっそく試す
・装着感がブラッシュアップ。AirPods 第3世代との差は?
・頭のジェスチャにも対応。Proとのリモコン操作の違い
・AirPods 4 レビュー(1):「低音の存在感が明らかに増している」
・AirPods 4 レビュー(2):ノイキャンあり/なしモデルの音質の差は?
・番外編:USB-C端子になった新「AirPods Max」も実は音質が変わっている
AirPods 4はアップルが2016年12月に発売した左右独立型ワイヤレスイヤホンの系譜を継ぐ最新モデルだ。ANC搭載のモデルが29,800円(税込)、ANCなしのモデルが21,800円(税込)で販売される。
同時に初期のデザインを守り抜いてきた第2世代のAirPodsと、直近のモデルである第3世代のAirPodsは生産を完了した。現在店頭に残る在庫限りで終売を迎える。
AirPods 4は新たなシリーズのベーシックモデルだ。イヤーピースを使わないインナーイヤースタイルを踏襲。Appleシリコンのオーディオ向けシリーズである「Apple H2」を搭載している。
AirPodsシリーズを象徴するホワイトのカラー、スティック形状のデザインは第3世代のAirPodsと近似しているように見えるが、実際には細部に渡るブラッシュアップが各所に行われている。
まず充電ケースが小さい。AirPodsシリーズ最小サイズのケースに左右ペアのイヤホンが心地よく収まる。ケースにはLEDインジケーターが見あたらないが、フタを開けるとフロントパネルに隠れていたLEDインジケーターがペアリングボタンが光る。
充電ケーブルにはUSB-Cを使う。「探す」アプリからAirPods 4の所在がチャイムを頼りに探せるよう、ケースのボトム側にスピーカーを内蔵する。バッテリーの残量不足の時にもチャイムが鳴る。ANCなしのモデルにはスピーカーがない。そしてANC搭載のモデルのみ、Qi充電器とApple Watchの充電器によるワイヤレスチャージが可能だ。
AirPods 4もアップルデバイスとの接続はワンタッチでできるが、アップルデバイス以外のスマホ、パソコンにDAPなどをペアリングする時には、充電ケースのフロントパネルをダブルタップするとペアリングモードに入る。リセットをかけたい時も操作方法は同じだ。
イヤホン本体のデザインは要所がリファインされ、装着感が大きく向上している。アップルはAirPods 4の洗練されたデザインにたどり着くために数千の耳型サンプルを採取し、万人にフィットする形状を見つけるため最先端の3Dモデリング技術を投入してきた。振動板を内蔵する開放構造のエンクロージャー内部の音響アーキテクチャを最適化した結果、H2チップはバッテリーとともに、耳に収まるエンクロージャーの側ではなくステム(スティック)の側に場所を移した。
第3世代のAirPodsと比べながらイヤホンの形状を見ると、主に3つの点が変わっていることがわかる。耳に収まるエンクロージャー部はノズルの先端に向かってスリムに、やや鋭角な形になった。AirPods 4は外耳に触れる部分の形状が第3世代のAirPodsよりもフラットだ。そして音の出口になるノズルはさらに細長い楕円形としている。
イヤホンの質量は第3世代のAirPodsと比べてほとんど変わらない。ケースの質量はANC搭載のAirPods 4が約3.2g、ANCなしのモデルが約5.61gも軽い。
筆者は周囲から、初代のAirPodsは耳に心地よく収まるが、第3世代のAirPodsのコロッとした形状は耳に収まりづらいという感想をよく聞いていた。AirPods 4の装着感は初代のAirPodsに近付いたと思う。初代AirPodsの形状でANC搭載のイヤホンを探していた方は、その期待にきっとAirPods 4が応えてくれるだろう。
AirPods 4にはAirPods Pro 2と同じ、最新のApple H2チップが搭載されている。AirPods Pro 2と同じ「頭のジェスチャ」による通話着信の応答、または拒否、通知の読み上げのハンズフリーによる遠隔操作に対応する。通話中にはバックグラウンドノイズを消す「声を分離」が働き、不要な背景ノイズを選り分けながら消してくれる。FaceTime通話にも有効だ。AirPods Pro 2と比べてみても、AirPods 4の通話音声は声の明瞭度が上がり、バックグラウンドノイズを大幅に削減することに成功していると思う。
iPhoneにAirPods 4をペアリングすると、iOS 18の設定アプリの一覧にAirPods 4の詳細設定が現れる。ANCと外部音取り込み、適応型オーディオをノイズコントロールから切り替えたり、会話感知や自動耳装着検出の設定などが行える。
AirPodsの新機能である「頭のジェスチャ」もイヤホンの設定にある。承認・応答、拒否・閉じるの操作を上下、左右どちらのヘッドジェスチャに合わせるか、ユーザーが任意に選べる。
左右のステムにはAirPods Pro 2と同じ、感圧センサー方式のリモコンが内蔵されている。AirPods 4にはステムのリモコンから音量のアップダウンを操作する機能がない。iPhoneで再生している音楽のボリュームをApple Watchのデジタルクラウンを回して操作することも可能だが、ウォッチのユーザーであることが前提になってしまう。音量は楽曲の再生・一時停止と肩を並べるほど操作する機会が頻繁にある。ソフトウェアアップデートなどによる対応を求めたい。
AirPods 4はANCがオンの場合、イヤホン単体で最長4時間、ケースで充電を繰り返せば約20時間の連続再生ができる。AirPods Pro 2はANCオン時のバッテリー持ちをスペックに明記していないが、イヤホン単体で最大6時間、充電ケースを併用すれば最大30時間の再生時間をうたっている。
AirPods 4のサウンドを第3世代のAirPodsと比べながら聴いた。Apple Musicで配信されているGinger Rootのアルバム「SHINBANGUMI」から『Only You』の空間オーディオ版をリファレンスにした。
最初は外部音取り込みをオンにして聴いた。AirPods 4は低音の存在感が明らかに増している。さらにANCをオンにするとベースラインの躍動感がケタ違いに高くなる。ボーカルの肉付きがとても豊か。立体的な空間表現もAirPods 4の方がスムーズに認識しやすい。
角野隼斗のアルバム「Human Universe」からフォーレの『レクイエム op.48より VII. 楽園にて』を聴くと、やはりAirPods 4の方がピアノの繊細な音色を丁寧に描きわける。響きも鮮やかだ。
アクティブノイズキャンセリング機能をオンにしている間は、騒々しいカフェの店内でクラシックピアノの演奏に没入できるほどに高い消音効果が得られる。スポーツジムでも試したが、AirPods 4は店内にかかっているBGMがほとんど気にならなくなるほどに消してくれる。地下鉄の車内でNetflixのドラマやYouTubeのトーク番組を視聴したが、ダイアローグが鮮明に聞こえてくる。
歴代のANCを搭載するAirPodsシリーズのワイヤレスイヤホン中で「ノイキャン効果の順列」を付けるのであれば以下のようになるだろう。
AirPods 4<=AirPods Pro(初代)<AirPods Pro 2
AirPods Proはさらに遮音性能の高いイヤーピースに付け替えられるぶん、優位性が担保されている。
AirPods 4にひとつ課題が残るとすれば「風切りノイズ」だ。風の強い日に屋外で試したところ、交通ノイズは遮音できるものの、盛大な風切りノイズがリスニングの邪魔をする。開放型イヤホンがその構造上抱えてしまう課題だが、信号処理で少しでもノイズを低減できるモードが追加できればユーザーとしては有り難く感じられるだろう。
最後にAirPods 4どうし、つまりANC搭載機となしのモデルでサウンドを比較した。まあ、当然というべきか低音の量感はANCを搭載するAirPods 4の方が勝っている。ただ第3世代のAirPodsよりも圧倒的にユニフォーミティが高い。特にAirPods 4はミドルレンジの華やかさも格段に向上したことが、低音がわずかに支配的なANC搭載機よりも明確にわかるかもしれない。音質の好みだけで言えば、筆者はANCなしのAirPods 4の方が欲しいイヤホンだと思う。
AirPods 4は開放型ワイヤレスイヤホンの中では突出して質の高いアクティブノイズキャンセリング効果を備えている。装着感も一段とブラッシュアップされた。耳栓タイプのイヤホンが苦手という理由から、ベーシックなデザインを継承する第2世代のAirPodsを使い続けてきた方は、安心してAirPods 4に乗り換えていいだろう。
8,000円の価格差でANCに外音取り込み、ワイヤレスチャージ、「探す」機能などが使えるANC搭載のAirPods 4を選ぶ方が価格以上に多くのメリットが得られると筆者は思っていた。だが、そもそもノイズキャンセリング機能が苦手という方もいる。ANCなしのモデルを残したことはアップルの英断だった。
ノイズキャンセリング効果の体感なども含めて、Apple Storeなどショップで試して納得したうえで購入を本格検討してほしい。
AirPods Maxの新色“スターライト”も試聴する機会を得た。新旧モデルを聴き比べてみたところ「驚いたことに」という表現は適切ではないかもしれないが、音質が変わっている。第2世代のAirPods Maxの方が低音の量感がマシマシになっている。
今回はまだ実機を入手してから日が浅いため、第2世代のAirPods Maxに対してフェアなジャッジメントができない。もう少し鳴らし込んでから、またミニレビューのような形で新しいAirPods Maxの実力を報告したいと思う。
なお、Appleイベントで取材したレポートで報告した通り、USB-Cケーブルによる有線リスニングには現状対応していなかった。手もとにあったUSB-C to 3.5mmオーディオケーブルでMacに接続してみて試したが、やはり有線リスニングには対応していないようだ。ロスレス対応を含めて、アップルがソフトウェアアップデートにより有線リスニングに対応してくれることを期待したい。
【目次】
・最新モデル「AirPods 4」をさっそく試す
・装着感がブラッシュアップ。AirPods 第3世代との差は?
・頭のジェスチャにも対応。Proとのリモコン操作の違い
・AirPods 4 レビュー(1):「低音の存在感が明らかに増している」
・AirPods 4 レビュー(2):ノイキャンあり/なしモデルの音質の差は?
・番外編:USB-C端子になった新「AirPods Max」も実は音質が変わっている
最新モデル「AirPods 4」をさっそく試す
AirPods 4はアップルが2016年12月に発売した左右独立型ワイヤレスイヤホンの系譜を継ぐ最新モデルだ。ANC搭載のモデルが29,800円(税込)、ANCなしのモデルが21,800円(税込)で販売される。
同時に初期のデザインを守り抜いてきた第2世代のAirPodsと、直近のモデルである第3世代のAirPodsは生産を完了した。現在店頭に残る在庫限りで終売を迎える。
AirPods 4は新たなシリーズのベーシックモデルだ。イヤーピースを使わないインナーイヤースタイルを踏襲。Appleシリコンのオーディオ向けシリーズである「Apple H2」を搭載している。
AirPodsシリーズを象徴するホワイトのカラー、スティック形状のデザインは第3世代のAirPodsと近似しているように見えるが、実際には細部に渡るブラッシュアップが各所に行われている。
まず充電ケースが小さい。AirPodsシリーズ最小サイズのケースに左右ペアのイヤホンが心地よく収まる。ケースにはLEDインジケーターが見あたらないが、フタを開けるとフロントパネルに隠れていたLEDインジケーターがペアリングボタンが光る。
充電ケーブルにはUSB-Cを使う。「探す」アプリからAirPods 4の所在がチャイムを頼りに探せるよう、ケースのボトム側にスピーカーを内蔵する。バッテリーの残量不足の時にもチャイムが鳴る。ANCなしのモデルにはスピーカーがない。そしてANC搭載のモデルのみ、Qi充電器とApple Watchの充電器によるワイヤレスチャージが可能だ。
AirPods 4もアップルデバイスとの接続はワンタッチでできるが、アップルデバイス以外のスマホ、パソコンにDAPなどをペアリングする時には、充電ケースのフロントパネルをダブルタップするとペアリングモードに入る。リセットをかけたい時も操作方法は同じだ。
装着感がブラッシュアップ。AirPods 第3世代との差は?
イヤホン本体のデザインは要所がリファインされ、装着感が大きく向上している。アップルはAirPods 4の洗練されたデザインにたどり着くために数千の耳型サンプルを採取し、万人にフィットする形状を見つけるため最先端の3Dモデリング技術を投入してきた。振動板を内蔵する開放構造のエンクロージャー内部の音響アーキテクチャを最適化した結果、H2チップはバッテリーとともに、耳に収まるエンクロージャーの側ではなくステム(スティック)の側に場所を移した。
第3世代のAirPodsと比べながらイヤホンの形状を見ると、主に3つの点が変わっていることがわかる。耳に収まるエンクロージャー部はノズルの先端に向かってスリムに、やや鋭角な形になった。AirPods 4は外耳に触れる部分の形状が第3世代のAirPodsよりもフラットだ。そして音の出口になるノズルはさらに細長い楕円形としている。
イヤホンの質量は第3世代のAirPodsと比べてほとんど変わらない。ケースの質量はANC搭載のAirPods 4が約3.2g、ANCなしのモデルが約5.61gも軽い。
筆者は周囲から、初代のAirPodsは耳に心地よく収まるが、第3世代のAirPodsのコロッとした形状は耳に収まりづらいという感想をよく聞いていた。AirPods 4の装着感は初代のAirPodsに近付いたと思う。初代AirPodsの形状でANC搭載のイヤホンを探していた方は、その期待にきっとAirPods 4が応えてくれるだろう。
頭のジェスチャにも対応。Proとのリモコン操作の違い
AirPods 4にはAirPods Pro 2と同じ、最新のApple H2チップが搭載されている。AirPods Pro 2と同じ「頭のジェスチャ」による通話着信の応答、または拒否、通知の読み上げのハンズフリーによる遠隔操作に対応する。通話中にはバックグラウンドノイズを消す「声を分離」が働き、不要な背景ノイズを選り分けながら消してくれる。FaceTime通話にも有効だ。AirPods Pro 2と比べてみても、AirPods 4の通話音声は声の明瞭度が上がり、バックグラウンドノイズを大幅に削減することに成功していると思う。
iPhoneにAirPods 4をペアリングすると、iOS 18の設定アプリの一覧にAirPods 4の詳細設定が現れる。ANCと外部音取り込み、適応型オーディオをノイズコントロールから切り替えたり、会話感知や自動耳装着検出の設定などが行える。
AirPodsの新機能である「頭のジェスチャ」もイヤホンの設定にある。承認・応答、拒否・閉じるの操作を上下、左右どちらのヘッドジェスチャに合わせるか、ユーザーが任意に選べる。
左右のステムにはAirPods Pro 2と同じ、感圧センサー方式のリモコンが内蔵されている。AirPods 4にはステムのリモコンから音量のアップダウンを操作する機能がない。iPhoneで再生している音楽のボリュームをApple Watchのデジタルクラウンを回して操作することも可能だが、ウォッチのユーザーであることが前提になってしまう。音量は楽曲の再生・一時停止と肩を並べるほど操作する機会が頻繁にある。ソフトウェアアップデートなどによる対応を求めたい。
AirPods 4はANCがオンの場合、イヤホン単体で最長4時間、ケースで充電を繰り返せば約20時間の連続再生ができる。AirPods Pro 2はANCオン時のバッテリー持ちをスペックに明記していないが、イヤホン単体で最大6時間、充電ケースを併用すれば最大30時間の再生時間をうたっている。
AirPods 4 レビュー(1):「低音の存在感が明らかに増している」
AirPods 4のサウンドを第3世代のAirPodsと比べながら聴いた。Apple Musicで配信されているGinger Rootのアルバム「SHINBANGUMI」から『Only You』の空間オーディオ版をリファレンスにした。
最初は外部音取り込みをオンにして聴いた。AirPods 4は低音の存在感が明らかに増している。さらにANCをオンにするとベースラインの躍動感がケタ違いに高くなる。ボーカルの肉付きがとても豊か。立体的な空間表現もAirPods 4の方がスムーズに認識しやすい。
角野隼斗のアルバム「Human Universe」からフォーレの『レクイエム op.48より VII. 楽園にて』を聴くと、やはりAirPods 4の方がピアノの繊細な音色を丁寧に描きわける。響きも鮮やかだ。
アクティブノイズキャンセリング機能をオンにしている間は、騒々しいカフェの店内でクラシックピアノの演奏に没入できるほどに高い消音効果が得られる。スポーツジムでも試したが、AirPods 4は店内にかかっているBGMがほとんど気にならなくなるほどに消してくれる。地下鉄の車内でNetflixのドラマやYouTubeのトーク番組を視聴したが、ダイアローグが鮮明に聞こえてくる。
歴代のANCを搭載するAirPodsシリーズのワイヤレスイヤホン中で「ノイキャン効果の順列」を付けるのであれば以下のようになるだろう。
AirPods 4<=AirPods Pro(初代)<AirPods Pro 2
AirPods Proはさらに遮音性能の高いイヤーピースに付け替えられるぶん、優位性が担保されている。
AirPods 4にひとつ課題が残るとすれば「風切りノイズ」だ。風の強い日に屋外で試したところ、交通ノイズは遮音できるものの、盛大な風切りノイズがリスニングの邪魔をする。開放型イヤホンがその構造上抱えてしまう課題だが、信号処理で少しでもノイズを低減できるモードが追加できればユーザーとしては有り難く感じられるだろう。
AirPods 4 レビュー(2):ノイキャンあり/なしモデルの音質の差は?
最後にAirPods 4どうし、つまりANC搭載機となしのモデルでサウンドを比較した。まあ、当然というべきか低音の量感はANCを搭載するAirPods 4の方が勝っている。ただ第3世代のAirPodsよりも圧倒的にユニフォーミティが高い。特にAirPods 4はミドルレンジの華やかさも格段に向上したことが、低音がわずかに支配的なANC搭載機よりも明確にわかるかもしれない。音質の好みだけで言えば、筆者はANCなしのAirPods 4の方が欲しいイヤホンだと思う。
AirPods 4は開放型ワイヤレスイヤホンの中では突出して質の高いアクティブノイズキャンセリング効果を備えている。装着感も一段とブラッシュアップされた。耳栓タイプのイヤホンが苦手という理由から、ベーシックなデザインを継承する第2世代のAirPodsを使い続けてきた方は、安心してAirPods 4に乗り換えていいだろう。
8,000円の価格差でANCに外音取り込み、ワイヤレスチャージ、「探す」機能などが使えるANC搭載のAirPods 4を選ぶ方が価格以上に多くのメリットが得られると筆者は思っていた。だが、そもそもノイズキャンセリング機能が苦手という方もいる。ANCなしのモデルを残したことはアップルの英断だった。
ノイズキャンセリング効果の体感なども含めて、Apple Storeなどショップで試して納得したうえで購入を本格検討してほしい。
番外編:USB-C端子になった新「AirPods Max」も実は音質が変わっている
AirPods Maxの新色“スターライト”も試聴する機会を得た。新旧モデルを聴き比べてみたところ「驚いたことに」という表現は適切ではないかもしれないが、音質が変わっている。第2世代のAirPods Maxの方が低音の量感がマシマシになっている。
今回はまだ実機を入手してから日が浅いため、第2世代のAirPods Maxに対してフェアなジャッジメントができない。もう少し鳴らし込んでから、またミニレビューのような形で新しいAirPods Maxの実力を報告したいと思う。
なお、Appleイベントで取材したレポートで報告した通り、USB-Cケーブルによる有線リスニングには現状対応していなかった。手もとにあったUSB-C to 3.5mmオーディオケーブルでMacに接続してみて試したが、やはり有線リスニングには対応していないようだ。ロスレス対応を含めて、アップルがソフトウェアアップデートにより有線リスニングに対応してくれることを期待したい。