PR「透明感のある音が印象的」
評論家も「大満足」。 マランツ「MODEL 60n」、その音質と使い勝手を徹底レビュー!
そして、スピーカーケーブルを接続する際、本格的なスピーカーターミナル端子が装着されていることに気づいた。調べてみると、真鍮の無垢材から削り出されたうえでニッケルメッキが施された「SPKT-1+」という端子であることが分かった。
iPad ProでHEOSアプリのアイコンをタップし、Amazon Music Unlimitedからテイラー・スウィフトのアルバム『Midnights』に収録された「Anti-Hero」を再生した。まず印象的だったのは、聴感上のSN比の高さからくる透明感のある音だった。
アンプの駆動力が高く、低域が豊かで、低音域と高音域の重心バランスの良い音色で音楽を楽しませてくれる。ボーカルはクッキリとした音像表現を持ち、音像と空間が明確に像を結び、鮮やかな音の視界を実現している。
ちなみに、スピーカーはカナダのオーディオメーカーPARADIGM社の最上位シリーズ「PERSONA」のブックシェルフ型スピーカー「PERSONA B」を使用した。ここだけの話だが、最初は価格を合わせるためにもう少し安価なスピーカーを組み合わせていた。しかし、MODEL 60nの分解能の高いサウンドが予想以上に素晴らしく、ウーファーの駆動力にも問題がなかったため、価格のバランスを無視してこのスピーカーを投入したのだ。
続いて、クラシック音楽として久石譲の『A Symphonic Celebration - Music from the Studio Ghibli Films of Hayao Miyazaki』を再生した。楽器の数が多いオーケストラ構成の楽曲だが、MODEL 60nの表現は予想を超えるスケール感を持ち、音楽の中心となる中域に適度な活力が感じられた。また、特に印象的だったのは音場の表現力の高さだ。音場の広がりとバランスが非常に良く、左右方向だけでなく奥行き方向にも豊かに広がっている。
レコード再生も試してみた。ホワイトカラーのプリンスを持つLINNのレコードプレーヤー「LP12」をラックの最上段に設置。カートリッジにはオルトフォンのMM型「2M Blue」を装着し、アデルのアルバム「30」のリードグルーブに針を落とした。音像の彫りが深く、躍動感のある音色を持つカートリッジの個性が見事に表現されており、ボーカルが空間に自然な形で浮かび上がる。
アナログブームが続く昨今、個人的にはMCカートリッジにも対応してくれたら、さらに良かったと思う。しかし、MM対応のフォノイコライザーの性能も十分に高い。
MODEL 60nレビュー(2):テレビとの接続も試してみた
最後はテレビ環境で試してみた。最近は、リビングや寝室など専用ルームを持たなくても良い音で音楽を楽しみたい人が増えている。そしてそのような部屋にはテレビが設置されていることが多く、テレビの音を向上させることで、Netflixやゲームをより楽しみたいと考えるのは自然な流れだ。
テレビの音をよくしたいと思った時、最初に思いつくのはサウンドバーだが、「MODEL 60n」はサウンドバーと同じくテレビとHDMIケーブル1本で接続できる。また、国内外で発売されているさまざまなデザインや音質を持つスピーカーを自由に組み合わせられる点が魅力だ。趣味と実用性を兼ね備えたこの構成は、サウンドバーにはない大きなメリットだと僕は感じている。
今回は寝室のテレビ環境に設置し、配信が始まったばかりの『猿の惑星/キングダム』を視聴した。この映画は、人類がほぼ滅亡した後の世界が舞台で、ジャングルや森林地帯のシーンが多い。
最初に感動したのはそのジャングルでの鳥や虫の声が情報量豊かでリアルに表現されている点だった。2つのスピーカーで画面を挟むことで、広大な音場と明瞭なセリフが共存している。エイプ同士の戦闘シーンでは低音域の迫力が際立ち、映画館に近づけるような臨場感を体感できた。さらに、S/N比の高さやプリアンプ部の性能の良さもあり、小音量でも明瞭な音を楽しむことができた。
またユーザビリティを高める点として、「MODEL 60n」はHDMIコントロール機能(CEC)にも対応しており、テレビと電源オン/オフの連動や、テレビのリモコンでアンプの音量を調整することも可能だ。「アンプを追加すると操作が煩雑になるのでは?」と考える方にはCEC機能は有用なのである。
オーディオファン納得の音質と使い勝手の良さに大満足
いかがだったろうか?いつの時代も音楽再生事情は進化しているが、そこで必要とされる大切な要素のひとつは、「リスニングスタイルの変化」に対応する柔軟な発想だ。
MODEL 60nは、ピュアオーディオファンの心をつなぐ、徹底した音質に加え、新しいキーワードとして上質なデザイン、リビング空間における高品位な音楽再生とテレビなどの映像コンテンツとの融合があり、さらにネットワーク機能、HEOSを搭載することで、アンプ自体がサブスクの音楽サービスやハイレゾファイル再生にも対応している。
また、多機能性を身につけた昨今のアンプだからこそ、カタログに現れない要素として、使い勝手が良かったことも記しておきたい。HEOSアプリに加え、専用リモコンも付属し、フロントパネルにはソース名や設定のステイタスも表示される。
Hi-Fiオーディオを、スマホやパソコンとの親和性も高く楽しめる。大満足の自宅試聴となった。
(提供:ディーアンドエムホールディングス)