ランニングユースで深堀りレビュー
Beatsのスポーツイヤホン「Powerbeats Pro 2」実“走”レビュー。Appleグループ初の「心拍測定イヤホン」の実力は?
Beatsからフィットネス向け完全ワイヤレスイヤホンの新製品「Powerbeats Pro 2」が発売された。価格は税込39,800円で、ハイパーパープル/クイックサンド/エレクトリックオレンジ/ジェットブラックの4色を揃える。
2019年発売の「Powerbeats Pro」から6年ぶりのモデル刷新ということもあり、音響構造や形状は大幅にアップデート。開発にあたっては約1,000名のアスリートを対象に1,700時間ものテストを実施したとのことで、 “Beats史上最もフィットするイヤホン” としてその完成度をアピールしている。
開発レベルでスポーツシーンでの利用を追求した本モデルであるが、最大の特徴は「心拍数モニタリング機能」の搭載にあるだろう。iOSデバイスとの組み合わせでワークアウトの開始/終了にあわせて自動で心拍数をモニタリングしてくれるという。
この度、実機を試せる機会を得たので本稿ではPowerbeats Pro 2をランニングユースした際の使用感をお届けしたい。
スポーツシーンでの使用を想定したイヤホンといえば骨伝導方式や、ドライバーを耳から浮かせた “オープンイヤースタイル” 構造のモデルも近年存在感を示している。この度紹介するPowerbeats Pro 2は、左右が分離した完全ワイヤレスタイプのモデルとして登場する。残念なことに順調に頻度は落ちてきているものの、ランニングを始めて3年になるという記者に白羽の矢が立ち、こうしてレビューを行うこととなった次第だ。
なお、記者が普段ランニングユースしているイヤホンは、構造上ランニング中の外音が聞き取りやすい “オープンイヤースタイル” のモデルを選んでいるが、Powerbeats Pro 2上記の通りイヤーピースを耳の奥に入れ込むカナル型を採用した、左右分離型の完全ワイヤレスタイプだ。他メーカーから発売される同タイプのスポーツイヤホンよろしく、装着安定性を図るイヤーフックが装備されている。
そのイヤーフック部は柔軟性と堅牢性を兼ね揃えたニッケルチタン合金を採用。さらに、質量は片側8.7gで前モデル比20%の本体軽量化を果たしているとのこと。実際に装着してみると、「約1,000名ものアスリート」「1,700時間ものテスト」という大仰な開発過程に違わぬ安定感を確認できた。イヤーピースでの保持と合わせれば激しいワークアウトでも落ちないという安心感がある。防水性能もIPX4に準拠しており、使用中の発汗や、小雨に見舞われるとったシチュエーションへの配慮もバッチリだ。
そして、本モデルの売りはなんといっても心拍センサーである。これにより、iOSデバイスとの組み合わせでは純正の「ヘルスケア」アプリや、記事執筆時点では「Nike Run Club」「Slopes」「YaoYao」といったサードパーティ製フィットネスアプリ使用時に心拍数を計測することができる。LEDセンサー/フォトダイオード/光学レンズ/加速度センサーで構成され、左右のイヤホンハウジングの裏側に配置される。
なお、Beats製品のみならず、AirPodsを含むAppleグループのイヤホン製品で初めて実装される機能とのことで、Apple Watchに搭載されるものを16分の1サイズに小型化して搭載しているというから驚きである。また、高精度なセンサーといえど、正確に測定するには確実な装着が必要となる。それを考えると本モデルの極めて高い装着感は理にかなっていると唸るし、イヤーピースの装着感は設定ページの「装着状態テスト」でチェックすることができるから心強い。
ランニングユース、こと装着感については正直「好み」の世界になってくるとは思うが、設定ページでのテストでしっかりと確認できるのは不安がなくて良いし、ネックバンドタイプのスポーツイヤホンと異なり、XS/S/M/L/XLの5サイズを用意する同梱イヤーピースで細かく調整できるのもポイントの一つではないだろうか。
普段使用するApple Watchを家に置いていき、Powerbeats Pro 2と母艦となるiPhoneを片手に5kmのランニングに出てみた。普段記者はApple Watch「Nike Run Club」アプリでランニングの距離と心拍数の計測を行っているが、Powerbeats Pro 2も同アプリに対応する。日本でのローンチで利用者の多いアプリに対応しているのは、さすがAppleグループ製品ならではといったところ。そして、レビューにおいてはからずもApple Watchとの比較できてしまう格好だ。
本モデルでモニタリングできる「心拍数(BPM)」は、運動時において負荷の目安となる数値。上記の通り最近は「走りに行けていない」との自覚があるので、「頑張って走っていた頃」の記録(4分36秒/km/平均心拍数169)を参考に緩やかに走ってみることにした。
ちなみにNike Run Clubは、ユーザーの走行距離に応じた「ランレベル」が設定され、アプリ画面のテーマカラーがイエロー/オレンジ/グリーン/ブルー……と、走行距離に応じて変更される。記者の場合は下から3番目のグリーンだが記事執筆時点でトータル753kmの計測実績がある。下記使用感は「それなりに走っている人」の見地としてチェック頂ければ幸いだ。
結果からいうとイヤホンだけでもApple Watchと遜色ないレベルで心拍数を計測してくれた。軽い坂道のアップダウンや、信号での停止に応じてリアルタイムで数値が変動している。「頑張って走っていた頃」の心拍数を参考値としながら、リアルタイムモニタリングを元に無理のないペースで5kmを走破できた。
装着感については、イヤーフックとイヤーピースの保持により運動中外れる気配も無く極めて良好。 “Beats史上最もフィットするイヤホン” を謳うだけはあるな、と走りながら思った。しっかりと装着すれば走行中に落とすことはまず無いだろう。
デフォルトの操作設定は左右ハウジングいずれかの長押しでノイズキャンセリングオン/外音取り込みの切替が可能。タッチセンサーではなく、物理ボタンを押し込む形なので運動中でも操作に確実性があるのは非常に助かるし、ボタンを押し込んでもイヤホンが変にズレたりしないのも、優れた装着感の証左といえる。
そして本モデルのノイズキャンセリング/外音取り込みは「Apple H2チップ」によって高い精度を実現していることもあり、外音取り込み機能は非常に自然な仕上がりに。後ろから近づいてくるランナーや、自転車の存在に気づきやすいという理由で普段のランニング中は “オープンイヤー” のネックバンドモデルを使っている記者だが、Powerbeats Pro 2の外音取り込みモードは接近してくる物音や、環境音をしっかりと拾ってくれる。
記者がリスニング用途で使用するカナル型完全ワイヤレスと比較しても、外音取り込みモードの「取り込んでいる」感が薄く、環境音が自然に耳内に溶け込むような様は「さすがApple H2チップ」といったところか。そういった意味ではデイリーユースもイケるモデルといっても過言ではない。ノイズキャンセリング機能についてはオフィスで試してみたが、周りのキーボード打鍵音や、鼻を啜る音といった環境音をしっかりマスキングしてくれる。屋内ジムでの使用というシチュエーションなら、ワークアウト用途でもノイキャンはその威力を発揮してくれるはずだ。
音質については、9.5mmのデュアルレイヤーカスタムトランスデューサーや、ベント設計の刷新によるエアフローを前モデルから改善。その聴こえはバランスが取れたサウンドキャラクターといったところか。スポーツイヤホンではメジャーな存在である骨伝導や、オープンイヤーとは比べるまでも無く、しっかりと耳に入れ込むカナル型を採用しているからこそのキレの良さ、良好なレスポンスを味わえる。「音という観点でスポーツイヤホンを選ぶなら『Powerbeats Pro 2』一択」と、正直にいえてしまう完成度だ。
僭越ながら「ランニングユースした際の使用感」という観点でPowerbeats Pro 2をテストしたところ、「音という観点で選ぶなら」というアングルでは文句の付けようがないモデルに仕上がっていると感じられた。
評価するうえでアングルを限定してしまっている手前、歯切れ悪く見えてくるかもしれないが、ランニングユース……ワークアウトで使用するものという観点で選ぶ以上は、それなりに気になる点も出てくる。
あえて思うところを挙げるのであれば、装着安定感を高めるイヤーフックの接触部位が多いため、そこを通じて走行中に脈拍を強く感じ、走行中にはややノイジーといったところ。また、耳をふさぐカナルタイプの採用により、足音や着地時の衝撃が耳に響いたり、運動中で早まっている心臓の鼓動音が気になりやすいという感覚もあった。
これについては「初回着用時の違和感」の範疇であったり、使用していくなかでの慣れもあるかもしれないし、1度の使用では測れない部分であるとは思う。それを踏まえてではあるが、実際の使用感として触れさせて頂きたい。ただ、カジュアルランナーである記者よりも優れているであろう、諸アスリートの方々が長い時間を掛けてテストしているということだから、やはり「初回着用時の違和感」なのかもしれない。
そしてもう一つが「イヤホンでの心拍数測定の必要性」について。記事内でも触れているように記者は常日頃Apple Watchを着用しているため、本モデルを使用するに当たってわざわざ外してレビューに臨んだ次第だ。ついては、フィットネストラッカーやApple Watchを普段から使用しているユーザーからすれば最大の特徴が機能重複にほかならない。「イヤホンを着け、スマホ片手にワークアウトに臨む」といった層をユーザーターゲットにしているのだろうか。
◇
レビューらしく思うところも挙げさせて頂いたが、スポーツイヤホンという括りでは間違いなくトップクラスのサウンドクオリティを誇る本アイテム。さらにいえば「Apple H2チップ搭載による自然な外音取り込み」も非常に魅力的だ。
そしてワークアウトの傍らに「良い音」が根ざせば、モチベーションアップも期待できるものだ。今回はスポーツイヤホンというジャンルに倣い、ランニングという観点で本モデルを掘り下げさせて頂いたが「空間オーディオの対応」、ケースがワイヤレス充電に対応など、ガジェット的な妙味も内包し、イヤホンとしての素性もシンプルに高い。まずは量販店などで手にとって頂きそのサウンドを実際に試してみることをおすすめしたい。
2019年発売の「Powerbeats Pro」から6年ぶりのモデル刷新ということもあり、音響構造や形状は大幅にアップデート。開発にあたっては約1,000名のアスリートを対象に1,700時間ものテストを実施したとのことで、 “Beats史上最もフィットするイヤホン” としてその完成度をアピールしている。
開発レベルでスポーツシーンでの利用を追求した本モデルであるが、最大の特徴は「心拍数モニタリング機能」の搭載にあるだろう。iOSデバイスとの組み合わせでワークアウトの開始/終了にあわせて自動で心拍数をモニタリングしてくれるという。
この度、実機を試せる機会を得たので本稿ではPowerbeats Pro 2をランニングユースした際の使用感をお届けしたい。
■スポーツイヤホンの決定版登場?「Powerbeats Pro 2」の何がすごいのか
スポーツシーンでの使用を想定したイヤホンといえば骨伝導方式や、ドライバーを耳から浮かせた “オープンイヤースタイル” 構造のモデルも近年存在感を示している。この度紹介するPowerbeats Pro 2は、左右が分離した完全ワイヤレスタイプのモデルとして登場する。残念なことに順調に頻度は落ちてきているものの、ランニングを始めて3年になるという記者に白羽の矢が立ち、こうしてレビューを行うこととなった次第だ。
なお、記者が普段ランニングユースしているイヤホンは、構造上ランニング中の外音が聞き取りやすい “オープンイヤースタイル” のモデルを選んでいるが、Powerbeats Pro 2上記の通りイヤーピースを耳の奥に入れ込むカナル型を採用した、左右分離型の完全ワイヤレスタイプだ。他メーカーから発売される同タイプのスポーツイヤホンよろしく、装着安定性を図るイヤーフックが装備されている。
そのイヤーフック部は柔軟性と堅牢性を兼ね揃えたニッケルチタン合金を採用。さらに、質量は片側8.7gで前モデル比20%の本体軽量化を果たしているとのこと。実際に装着してみると、「約1,000名ものアスリート」「1,700時間ものテスト」という大仰な開発過程に違わぬ安定感を確認できた。イヤーピースでの保持と合わせれば激しいワークアウトでも落ちないという安心感がある。防水性能もIPX4に準拠しており、使用中の発汗や、小雨に見舞われるとったシチュエーションへの配慮もバッチリだ。
そして、本モデルの売りはなんといっても心拍センサーである。これにより、iOSデバイスとの組み合わせでは純正の「ヘルスケア」アプリや、記事執筆時点では「Nike Run Club」「Slopes」「YaoYao」といったサードパーティ製フィットネスアプリ使用時に心拍数を計測することができる。LEDセンサー/フォトダイオード/光学レンズ/加速度センサーで構成され、左右のイヤホンハウジングの裏側に配置される。
なお、Beats製品のみならず、AirPodsを含むAppleグループのイヤホン製品で初めて実装される機能とのことで、Apple Watchに搭載されるものを16分の1サイズに小型化して搭載しているというから驚きである。また、高精度なセンサーといえど、正確に測定するには確実な装着が必要となる。それを考えると本モデルの極めて高い装着感は理にかなっていると唸るし、イヤーピースの装着感は設定ページの「装着状態テスト」でチェックすることができるから心強い。
ランニングユース、こと装着感については正直「好み」の世界になってくるとは思うが、設定ページでのテストでしっかりと確認できるのは不安がなくて良いし、ネックバンドタイプのスポーツイヤホンと異なり、XS/S/M/L/XLの5サイズを用意する同梱イヤーピースで細かく調整できるのもポイントの一つではないだろうか。
■実“走”レビュー。高精度な心拍計測と「カナル型」形状ならではの音に感嘆
普段使用するApple Watchを家に置いていき、Powerbeats Pro 2と母艦となるiPhoneを片手に5kmのランニングに出てみた。普段記者はApple Watch「Nike Run Club」アプリでランニングの距離と心拍数の計測を行っているが、Powerbeats Pro 2も同アプリに対応する。日本でのローンチで利用者の多いアプリに対応しているのは、さすがAppleグループ製品ならではといったところ。そして、レビューにおいてはからずもApple Watchとの比較できてしまう格好だ。
本モデルでモニタリングできる「心拍数(BPM)」は、運動時において負荷の目安となる数値。上記の通り最近は「走りに行けていない」との自覚があるので、「頑張って走っていた頃」の記録(4分36秒/km/平均心拍数169)を参考に緩やかに走ってみることにした。
ちなみにNike Run Clubは、ユーザーの走行距離に応じた「ランレベル」が設定され、アプリ画面のテーマカラーがイエロー/オレンジ/グリーン/ブルー……と、走行距離に応じて変更される。記者の場合は下から3番目のグリーンだが記事執筆時点でトータル753kmの計測実績がある。下記使用感は「それなりに走っている人」の見地としてチェック頂ければ幸いだ。
結果からいうとイヤホンだけでもApple Watchと遜色ないレベルで心拍数を計測してくれた。軽い坂道のアップダウンや、信号での停止に応じてリアルタイムで数値が変動している。「頑張って走っていた頃」の心拍数を参考値としながら、リアルタイムモニタリングを元に無理のないペースで5kmを走破できた。
装着感については、イヤーフックとイヤーピースの保持により運動中外れる気配も無く極めて良好。 “Beats史上最もフィットするイヤホン” を謳うだけはあるな、と走りながら思った。しっかりと装着すれば走行中に落とすことはまず無いだろう。
デフォルトの操作設定は左右ハウジングいずれかの長押しでノイズキャンセリングオン/外音取り込みの切替が可能。タッチセンサーではなく、物理ボタンを押し込む形なので運動中でも操作に確実性があるのは非常に助かるし、ボタンを押し込んでもイヤホンが変にズレたりしないのも、優れた装着感の証左といえる。
そして本モデルのノイズキャンセリング/外音取り込みは「Apple H2チップ」によって高い精度を実現していることもあり、外音取り込み機能は非常に自然な仕上がりに。後ろから近づいてくるランナーや、自転車の存在に気づきやすいという理由で普段のランニング中は “オープンイヤー” のネックバンドモデルを使っている記者だが、Powerbeats Pro 2の外音取り込みモードは接近してくる物音や、環境音をしっかりと拾ってくれる。
記者がリスニング用途で使用するカナル型完全ワイヤレスと比較しても、外音取り込みモードの「取り込んでいる」感が薄く、環境音が自然に耳内に溶け込むような様は「さすがApple H2チップ」といったところか。そういった意味ではデイリーユースもイケるモデルといっても過言ではない。ノイズキャンセリング機能についてはオフィスで試してみたが、周りのキーボード打鍵音や、鼻を啜る音といった環境音をしっかりマスキングしてくれる。屋内ジムでの使用というシチュエーションなら、ワークアウト用途でもノイキャンはその威力を発揮してくれるはずだ。
音質については、9.5mmのデュアルレイヤーカスタムトランスデューサーや、ベント設計の刷新によるエアフローを前モデルから改善。その聴こえはバランスが取れたサウンドキャラクターといったところか。スポーツイヤホンではメジャーな存在である骨伝導や、オープンイヤーとは比べるまでも無く、しっかりと耳に入れ込むカナル型を採用しているからこそのキレの良さ、良好なレスポンスを味わえる。「音という観点でスポーツイヤホンを選ぶなら『Powerbeats Pro 2』一択」と、正直にいえてしまう完成度だ。
■馴染むまでの「慣れ」は必須? 「スマホとイヤホン」で運動に出る方はコレ一択
僭越ながら「ランニングユースした際の使用感」という観点でPowerbeats Pro 2をテストしたところ、「音という観点で選ぶなら」というアングルでは文句の付けようがないモデルに仕上がっていると感じられた。
評価するうえでアングルを限定してしまっている手前、歯切れ悪く見えてくるかもしれないが、ランニングユース……ワークアウトで使用するものという観点で選ぶ以上は、それなりに気になる点も出てくる。
あえて思うところを挙げるのであれば、装着安定感を高めるイヤーフックの接触部位が多いため、そこを通じて走行中に脈拍を強く感じ、走行中にはややノイジーといったところ。また、耳をふさぐカナルタイプの採用により、足音や着地時の衝撃が耳に響いたり、運動中で早まっている心臓の鼓動音が気になりやすいという感覚もあった。
これについては「初回着用時の違和感」の範疇であったり、使用していくなかでの慣れもあるかもしれないし、1度の使用では測れない部分であるとは思う。それを踏まえてではあるが、実際の使用感として触れさせて頂きたい。ただ、カジュアルランナーである記者よりも優れているであろう、諸アスリートの方々が長い時間を掛けてテストしているということだから、やはり「初回着用時の違和感」なのかもしれない。
そしてもう一つが「イヤホンでの心拍数測定の必要性」について。記事内でも触れているように記者は常日頃Apple Watchを着用しているため、本モデルを使用するに当たってわざわざ外してレビューに臨んだ次第だ。ついては、フィットネストラッカーやApple Watchを普段から使用しているユーザーからすれば最大の特徴が機能重複にほかならない。「イヤホンを着け、スマホ片手にワークアウトに臨む」といった層をユーザーターゲットにしているのだろうか。
レビューらしく思うところも挙げさせて頂いたが、スポーツイヤホンという括りでは間違いなくトップクラスのサウンドクオリティを誇る本アイテム。さらにいえば「Apple H2チップ搭載による自然な外音取り込み」も非常に魅力的だ。
そしてワークアウトの傍らに「良い音」が根ざせば、モチベーションアップも期待できるものだ。今回はスポーツイヤホンというジャンルに倣い、ランニングという観点で本モデルを掘り下げさせて頂いたが「空間オーディオの対応」、ケースがワイヤレス充電に対応など、ガジェット的な妙味も内包し、イヤホンとしての素性もシンプルに高い。まずは量販店などで手にとって頂きそのサウンドを実際に試してみることをおすすめしたい。