【プロレビュー有】映画も音楽も上質体験! プレミアムな万能ヘッドホン「Sonos Ace」が“お値段以上”なワケ
新生活を迎えるにあたって、新しいヘッドホンを探している方もいることだろう。もしもあなたが「何にでも使える万能なヘッドホンが欲しい」「価格が高くても見合うだけの高品質なモデルなら構わない」と考えているのであれば、ぜひともSonosのヘッドホン「Sonos Ace」をオススメしたい。

Sonosは、サウンドバーやワイヤレススピーカーなどを手掛けるアメリカのオーディオメーカー。2002年の設立以来、確かな性能と洗練されたデザイン性、そして製品同士をワイヤレスで連携させられるエコシステムを武器に、市場で高い支持を集めてきた。「Sonos Ace」は、そんなSonosが2024年に満を持して発表した、ブランド初のヘッドホン製品だ。
「ブランド初」だからと侮ることなかれ。Sonosは本機の開発のためにスコットランドのオーディオブランド・RHAやアメリカのBluetooth通信ソフトメーカー・T2といった会社を買収し、実に3年もの歳月をかけて「すべてをイチから開発」したという。
その結果、税込74,800円とヘッドホンとしてはプレミアム帯の価格ながらヒットを記録。国内最大級のオーディオビジュアルアワード「VGP」ではコンセプト大賞に選ばれるなど、完成度の高さはプロからも高く評価されている。その魅力を紐解いていこう。
1. 高い機能性に洗練されたデザイン、使いやすい親切設計
まず知っていただきたいのが、機能性の高さ。音楽に没頭するためのアクティブノイズキャンセリング機能やアウェアモード(外音取り込み機能)、通話機能はもちろんのこと、装着すると自動で音楽を再生、外すと自動でストップする着脱検知機能なども搭載。
aptX/aptX Losslessといった高音質コーデックに加え、立体音響フォーマット・Dolby Atmosの再生にも対応。ノイキャンON時で最大30時間の再生が可能なロングバッテリーを備えるとともに、3分間の充電で3時間の再生が可能な急速充電も備えている。
外観は非常にシンプルなミニマルデザインだが、そこにもさまざまな工夫が盛り込まれている。例えば、右ハウジングにはスライド/プッシュ操作式のボタン「コンテンツキー」を搭載しており、音楽再生や音量調整など基本的な操作はほとんどこれで賄うことができる。

使用中に触る操作系統はこのコンテンツキーと、ノイキャン/アウェアモードの切り替えができる「ノイズコントロールボタン」のみで、どちらも右ハウジングに集約することで直感的な操作と、左右の判別しやすさを実現。
ブラック/ホワイトのハウジングはマット仕上げで、高級感があるだけでなく、指紋がつきにくく汚れも拭き取りやすい親切仕様。本体も312gと軽量設計なことに加えて、安定感の高さと「枕のように柔らかい」というイヤーパッドによって、しっかりフィットしつつ圧迫感のない快適な装着感をもたらしてくれるのだ。

2. プロも納得の高音質。映画も音楽もこれ1台
機能性の高さもさることながら、ヘッドホンである以上、一番大事な要素は音質だ。先述の通りSonosはRHAを買収したうえで、40mm径のカスタム設計ダイナミックドライバーを開発。音楽再生はもちろんのこと、サウンドバーを手掛けてきたメーカーらしく、映画など映像コンテンツでもプレミアムな視聴体験ができるようにと、各分野のサウンドエンジニアとともに、1,000時間にも及ぶテストを重ねサウンドを作り上げたという。

実際のサウンドについて、VGP審査員も務めるオーディオ評論家の高橋敦氏はこう評価する。
「これほどの美しさと機能性を備えるからこそ、それに比せずして音がいまひとつだったりしたら大変ながっかり感となる。しかしこのヘッドホンのサウンドは逆に、期待に比してどころか期待を超えるクオリティだ。しかも外観の印象と音の印象もしっかり重なる。
つまりそのサウンドは驚くほどにスムース。Spotifyが『ガチャポップ』と表現した日本の多彩なポップスのどのような楽曲を聴いても、高域側に刺々しい感触を出すことはない。
例えば星街すいせい『ビビデバ』は、シンデレラをモチーフにした夜の雰囲気とヒップホップ的なリズムや音の汚しのやんちゃさのミックスで独特の空気を作り上げているが、このヘッドホンで聴くと後者の暴れは少し抑えられ、前者の落ち着きが増す。楽曲の聞こえ方の大人っぽさが増すとも言い換えられるだろう。写真的に表現するならば、夜景のキラキラ感をソフトフィルターで少し柔らかくした。そんな印象でもある。
では、そもそも大人っぽい曲はどうなる? とアイザイア・シャーキー『Special Lady』を聴けば、これはもう絶品。ソウルフルでメロウなボーカル、そしてトラック全体のしっとりとした潤いが引き出され、まさに大人のサウンド。そのしっとりとした粒子による楽曲全体の馴染みの良さ、演奏のキレを主張しすぎないリラックス感の出し方も上質だ」
では映像コンテンツを視聴した場合はどうだろうか。Netflixドラマ『ストレンジャー・シングス』を観たオーディオ評論家の草野晃輔氏は以下のように評価している。
「空間オーディオの効果は自然ながらも音の定位が明確で確かに効いていると分かる。効果音が単に左右から聞こえるのではなく、右の奥から発せられるのか、左の手前なのかといった違いも把握できるレベル。会話も声が立体的で自然な響き。
面白かったのがヘッドトラッキングで、仰向けに寝転がりながら視聴してみると、スマホの画面に合わせて音声の方向性も変わる。リラックスしながら、座っているのと同様のシアター体験ができたのだ」
3. ワンタッチでテレビ音声を再生。唯一無二の「テレビ音声スワップ」
Sonos Aceには、他社のヘッドホンにはない唯一無二の機能がある。同社製サウンドバーと連携し、テレビ音声の再生をAceに切り替えられる「テレビ音声スワップ」機能だ。操作はコンテンツキーを長押しするだけと簡単で、夜中などの大きな音を出せない際に、大迫力の映画体験をしたい時などに活躍してくれる。

その使い心地について、草野晃輔氏はこう評する。
「コンテンツキーを長押しして音声をSonos Aceに切り替えると、驚くほど自然かつクリアーな音声が自分の周囲に拡がる。 Dolby Atmosによる効果が素晴らしく、映画館やサウンドバーよりも、はっきりと没入感を得られる印象だ。
第4章1話目冒頭の新聞配達のシーンでは、投げた新聞に合わせてカットが切り替わるのだが、その際の映像と音が正確にリンクし一層リアルに感じられる。その後、研究所である事件が起きる場面。ブレンナー博士が研究所内を移動して事件が起こった場所に向かいながら、周囲の凄惨な状況を目にして息が荒くなる。この時、自分もその場面にいるかのような感覚になり、気付いたら緊張感で鳥肌が立っていた。
この絶大な没入感を得られている要因にANCがある。テレビの設置場所がリビングなため、サウンドバーでの視聴はエアコンを付けたままだったが、緊張感のあるシーンでノイズが微細な音をかき消してしまい、やや聴こえにくいと感じる場面があった。それが、Sonos AceはANCの効果でエアコンや周囲のノイズがほぼゼロ。映画館よりも静かで、まさにパーソナルホームシアターといった印象だ」
また、高橋敦氏は「サウンドバーは場面のサウンド全体をバランスよく届けるのに対して、ヘッドホンは台詞や細かな音をしっかり届けてくれるという別の強みもある。周りへの配慮等だけではなく、作品や気分に合わせての使い分けもありだろう」とも分析。単に騒音対策だけでない、ヘッドホン “だからこそ” の映像体験も味わわせてくれる機能だと言えそうだ。
ヘッドホンで税込74,800円というのは、確かに高額な部類ではあるが、高い機能性と洗練されたデザイン性を備え、音楽も映像も高音質で楽しめる。通話機能を搭載するためビデオ会議などのビジネスシーンでも活躍してくれるし、外出時だけでなく、自宅でのリラックスタイムにもより良い体験をもたらしてくれる。そんな万能ぶりを考えると、むしろお手頃なくらいだと考えられないだろうか。
そして、3月24日から4月6日にかけて実施されるSonos春の新生活セールでは、Sonos Aceが20%オフの59,800円で登場する。あらゆる場面で大活躍するこの1台をお得に手に入れられるだけでなく、他にもSonosの人気アイテムが最大50%オフで登場するこのチャンス、是非ともお見逃しなく。
(協力:Sonos)