DX2の画質を向上させるもう一つの注目技術に「ぴったりセレクト」がある。RGBセンサーで照明の明るさや色温度を自動検出し、画質を自動調整。さらに音質まで調整する機能を盛り込んだ、総合的な最適化技術だ。
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本体前面の右下にRGBセンサーを装備。部屋の照明の状態を正確に解析する |
具体的なシーンを想定してみよう。例えば、日中に窓から外光が差し込んだリビングは、通常、テレビにとって非常に厳しいシチュエーションだ。照明のある部屋で調整した映像設定のままでは画面の明るさが足りず、パンチの足りない映像になってしまう。DX2では、ある一定の明るさ以上になると外光が差し込んだ部屋と自動的に判断し、色温度を高くする。これにより力強い画調になり、外光が差し込んだ部屋でも鮮やかでクッキリと見やすい映像に調整してくれる。
また一般的なリビングでは、照明の種類も白熱灯や蛍光灯など室内環境にバラつきがある。DX2の明るさセンサーの威力はここでも発揮され、前述の外光のほか、照明の明るさと色味で、外光・蛍光灯・白熱灯・暗室と、4段階で部屋の照明の状況を判別し、それにあわせて画質を自動調整する。色温度設定を例に取ると、蛍光灯ではクールな画質とし、白熱灯では、より落ち着いた色味に合わせる。さらに照明を落とした寝室や個室などで、真っ暗な部屋で視聴する場合は、色温度を低くして、よりシネマライクな映像に調整する。
さらに「ぴったりセレクト」では、ディスクの種類や映像ソースの種類による自動調整も行われる。BD/DVDの種類や映像内容によってノイズリダクションのレベルを調整するほか、映像ソースもフィルム素材の映画、ゲーム、写真などを自動的に判別し、それにあわせた画質に設定する。たとえば、より繊細な再現の求められる映画では最大ゲインを抑えるなどの処理を行い、フィルムの世界に浸れる画作りを行ってくれる。
またDX2では、録画機能一体型モデルならではの画質調整機能も盛り込まれている。録画した番組の再生を行う際、デジタル放送の番組情報から番組ジャンルを判別し、それに合致する映像に合わせこむほか、録画モードに応じてノイズリダクションの効果を調整するなどの処理を行ってくれるのだ。 |