各音声設定の特徴

3・2・1の音声設定は独自の音響理論に裏づけられたもので、BOSEならではのユニークな効果を生む。項目には「フィルムEQ」「D.R.C.」「モノデコーディング」があり、さらにトーンコントロールの働きをする高音部と低音部の補正機能が用意されている。

設定：音声設定 フィルムEQ 入／切 D.R.C. 入／切 モノデコーディング 入／切 高音部補正 -15〜+15 低音部補正 -15〜+15

フィルムEQは音が劇場の穴開きスクリーン用にハイ上げされたソフトを、聴きやすい音調にイコライズしてくれる機能だ。この設定は入力端子によって違い、ビデオ1、2ではフィルムEQが常時ONになっている。AUX入力で入ったソースについてはOFFの設定だが、これはオンスクリーンにてONにできる。使うとセリフなどのキツさがとれ、劇場っぽく厚みのある響きになる。

D.R.C.はダイナミック・レンジ・コンプレッションの意で、会話や鳥のさえずりなどが、大音量の周囲音（爆発音など）にかき消されないようにする、いわば自動Dレンジ調整機能である。静かなシーンでD.R.C.を「入」にすると、ぐっと再生音量が上がりクリアーになるから効果は明快。セリフがいっそう聴き取りやすくなってきた。ボリュームでいうと30デシベルも動かすようなことをオートでやってのけるBOSEはエライ！

■各種音声設定はリモコンで操作 大抵の操作は4つの方向キーだけでOK

最後にモノデコーディングは、モノラル信号のマルチチャンネル化である。「嘆きの天使」や「ハリウッドスター列伝」のような古いモノ音声のソフトで使ってみると、ふわっと広がる感じの独特の効果があった。
■音声設定画面 モノデコーディングを「入」にすればモノラル音声に臨場感を持たせることができる。	試聴に使ったモノラル音源のソフト ハリウッドスター列伝 嘆きの天使